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文化祭 準備
仕事ができる後輩、再び
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「…さくら市のヤツって誰かいる?」
部活の合間に、チラリと部員に問いかけてみた。
「…俺そうっす、けど何かありました?」
と1年の林が答える。
「…磯山学園って知ってるか?」
「ああ、知ってますけど。行ったことありますし。」
えっ?マジ?
思わずガシッと林の肩を掴んだ。
「えっ!ちょっと疾風先輩、急にどうしたの?怖いっすよ。」
林は驚いている。
あ、ごめん。話が見えてないか…。
「いやさ…。」
と言いかけて、口籠る。
「磯山への売上寄付」はもしかしたら企画を通す切り札になるかもしれない。
まだ他のクラスの奴には言っちゃダメかもしんない。
「あー、ちょっと気になって。どんなところ?」
「あー、俺弟が一時期通ってたんですよね。」
「あー、そうなんだ。ねえ、後でちょっと教えてくれる?」
別に良いですけど…内緒にしてて貰えますか?
となんか口が重たそう。
部活の帰りにちょっと寄り道することになった。
「北斗や皇にも内緒?」
「…まあ、出来れば。」
という訳で2人で、だ。
「どうしたの?珍しいじゃん。」
林と2人で帰る、と言うと皇に少し突っ込まれた。
「北斗がみんなで考えたい、って言ってんじゃん。」
「うーん、そうなんだけど。ゴメン、ちょっとその関係で林に聞きたいことが出来て…みたいな?」
「何、おもしろそう。お前が林となんて、ガラじゃないのに…。」
「あー、まあ、な。」
口が重たい俺を訝しがる皇だったけれど、なんとか宥めて、林との話が終わったら北斗に連絡することにして、皇には納得してもらった。
「全寮制?」
「ええ。」
林と腰を落ち着けた、学校近くのファミレスで、飯を喰いながらさくら学園の話をしてもらったら、想像してたのとはすこし違う話になった。
部活の合間に、チラリと部員に問いかけてみた。
「…俺そうっす、けど何かありました?」
と1年の林が答える。
「…磯山学園って知ってるか?」
「ああ、知ってますけど。行ったことありますし。」
えっ?マジ?
思わずガシッと林の肩を掴んだ。
「えっ!ちょっと疾風先輩、急にどうしたの?怖いっすよ。」
林は驚いている。
あ、ごめん。話が見えてないか…。
「いやさ…。」
と言いかけて、口籠る。
「磯山への売上寄付」はもしかしたら企画を通す切り札になるかもしれない。
まだ他のクラスの奴には言っちゃダメかもしんない。
「あー、ちょっと気になって。どんなところ?」
「あー、俺弟が一時期通ってたんですよね。」
「あー、そうなんだ。ねえ、後でちょっと教えてくれる?」
別に良いですけど…内緒にしてて貰えますか?
となんか口が重たそう。
部活の帰りにちょっと寄り道することになった。
「北斗や皇にも内緒?」
「…まあ、出来れば。」
という訳で2人で、だ。
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「北斗がみんなで考えたい、って言ってんじゃん。」
「うーん、そうなんだけど。ゴメン、ちょっとその関係で林に聞きたいことが出来て…みたいな?」
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「あー、まあ、な。」
口が重たい俺を訝しがる皇だったけれど、なんとか宥めて、林との話が終わったら北斗に連絡することにして、皇には納得してもらった。
「全寮制?」
「ええ。」
林と腰を落ち着けた、学校近くのファミレスで、飯を喰いながらさくら学園の話をしてもらったら、想像してたのとはすこし違う話になった。
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