若松2D協奏曲

枝豆

文字の大きさ
上 下
12 / 242
バスレク

キレた

しおりを挟む
「翠!」
和津くんが駆け寄って来るのを北斗くんが遮った。
「疾風はいい加減にしろ!中野さんも!
団体行動だろ!学校行事だろ!
みんなでペース合わせんだよ!お前らのせいで翠ちゃん具合悪くなってんのに、放って何やってんだよ!
これ以上恋愛要素ぶち込んできたら、許さない!
あと皇!キツイコースになったのはお前のせいだ!責任感じやがれ、この野郎!
俺、今、マジで怒ってんからな!」

「…悪い。」
和津くんが頭を下げた。
中野さんは黙って俯いている。

「ごめんなさい。生理痛で、薬飲んでて、あんまり元気じゃなかった。
ちゃんと先に言えば良かった。
ごめんなさい。」
私も謝った。

「と、いう訳で!
翠ちゃんの荷物は、野郎が交代で持つから。ペースは翠ちゃんに合わせてゆっくりで!
いいか、わかったか!」

「…はい。」
「ああ。」

普段優しい人が怒ると怖いってホントだった。
北斗くんの優しさに泣きそうになる。

「では出発!」

やっと6人揃って歩き出し始めることが出来た。

そうして。
とうとう私達6人は吊り橋へとやって来た。

高っ!
そして
長っ!

「…手、繋いだ方が怖いかも。」
「うん、確かに。」
細い吊り橋は双方向で、真ん中にロープが通っていて、横並びには歩けない。
先に吊り橋を渡る人は両手で左右のロープをいつでも掴めるようにして歩いていた。

皇子くん、中野さん、和津くん、私、優ちゃん、北斗くんの順で吊り橋をゆっくりゆっくり渡り始めた。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

サンスポット【完結】

中畑 道
青春
校内一静で暗い場所に部室を構える竹ヶ鼻商店街歴史文化研究部。入学以来詳しい理由を聞かされることなく下校時刻まで部室で過ごすことを義務付けられた唯一の部員入間川息吹は、日課の筋トレ後ただ静かに時間が過ぎるのを待つ生活を一年以上続けていた。 そんな誰も寄り付かない部室を訪れた女生徒北条志摩子。彼女との出会いが切っ掛けで入間川は気付かされる。   この部の意義、自分が居る理由、そして、何をすべきかを。    ※この物語は、全四章で構成されています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

私の隣は、心が見えない男の子

舟渡あさひ
青春
人の心を五感で感じ取れる少女、人見一透。 隣の席の男子は九十九くん。一透は彼の心が上手く読み取れない。 二人はこの春から、同じクラスの高校生。 一透は九十九くんの心の様子が気になって、彼の観察を始めることにしました。 きっと彼が、私の求める答えを持っている。そう信じて。

小学生をもう一度

廣瀬純一
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

アルファちゃんと秘密の海岸 第1話 根も葉もない話

たいら一番
青春
少女ミチと、謎の少女アルファちゃん達の徒然なるお喋り。7000字程度の短いストーリーなので、暇な時に、暇つぶし、話しのタネになるかも。女の子たちがあーだこーだ話してるだけ。

僕は☓っぽいけど○だから☓子校に行くなんて間違ってる!

だらけたい
青春
 僕は○なんだ。  でも、なぜか☓っぽくみられてしまう。  普通にやってるのに☓っぽいと言われてしまう。  そして、なぜかついには☓子校に通うことになってしまった。  ホントになんでこんなことになってしまったんだ!  何度でも言うよ!僕は○なんだ!!誰がなんと言おうと○なんだ!!!

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...