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15話 若いうちは親心子知らずでいてほしい
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「ぬあぁぁぁ~……」
オリヴィアはマグノリアの自室の大きなソファの上でぐったりとしていた。ミュルズ侯爵邸に引きずり込まれた彼女は、挨拶もそこそこに体のあらゆる所のサイズを測られ、たくさんの衣装を着せさせられたからだ。何着に袖を通したか、覚えていない。二十着目くらいから数えることを諦めた。
マグノリアは、しこたまオリヴィアの着せ替えを楽しんだ後「うん」と満足そうに呟いて、彼女の自室の奥にあるアトリエに引きこもってしまった。それでオリヴィアは今、解放されているのだが……
「この高そうなお菓子、食べてもいいのかしら……」
ソファの前の机に置かれた色とりどりの菓子の誘惑と戦っている。メイドたちも、オリヴィアに茶と菓子を用意した後全員アトリエに入ってしまったので、この部屋には彼女一人だ。出されたのだから食べていいのだろうが……一口食べたら止まらない気がするし、舌が肥えては後々の生活に響く。しかし、食べないのは菓子に対する冒涜だし……。彼女は何度も手を出しては引っ込めて、を繰り返した。
――一つだけ……一つだけなら……
ついに彼女の手が一つのクッキーを掴んだ、その瞬間。勢いよくアトリエの扉が開いてマグノリアが帰ってきた。
「ぴゃっ!」
焦ったオリヴィアは、何故か胸の前でクロスした腕を捩じらせた。じゃんけんをする前に一部の人がする儀式のポーズだ。ちなみに、クッキーはしっかり握ったままである。
「……変わった食べ方」
「あへへぇ……」
びっくりしたとは言えなくて、オリヴィアはその状態のままクッキーを食べた。恥ずかしさとちょっぴりのやましさをスパイスにしたクッキーは、今まで食べた何よりも美味しく感じた。
オリヴィアがクッキーを食べ終わるのを見届けたマグノリアは一瞬頬を緩め、手に持っていた布をオリヴィアの横に置く。
「試着」
マグノリアはどうも、言葉が少ないタイプの人らしい。そして、そんな彼女のメイドたちはよく訓練されていて、短い言葉でも的確に命令を理解する。七人のメイドはささっと衝立を設置すると、オリヴィアの服を手早く剥いた。これはこの部屋に入ってすぐにもされたことなので、オリヴィアも無抵抗だ。彼女が虚無顔で天井を眺めている内に、仮縫いの黒い衣装を被せられる。メイドたちが着ている服とどことなく似ているので、メイド服なのだろうとオリヴィアは推測した。今の時間で仮縫いまで終えるとは、驚異的な作業スピードだ。
マグノリアはオリヴィアの周りを一周し、細かいところまで真剣にチェックすると、糸、と小さく言った。それに合わせ、一人のメイドが手のひら大の糸巻きを取り出す。マグノリアがすっと人差し指を上げると、糸巻きから黒い糸が出てきて、彼女の指の動きに合わせて動き始めた。魔法だ、とオリヴィアは感嘆の息を漏らし、糸の先をじっと見つめる。まるで意思を持っているかのように動く糸は、ちょん、と布の端に触れた瞬間、素早く布をつなぎ始めた。袖口やスカートのギャザーも、胸元のタックも、寸分の狂いもなく仕上げられていく。そうして五分も経たない内に、仮縫いされていただけの布はワンピースになった。仕上げに、マグノリアが腰巻のエプロンを巻いて、背中で蝶々結びにする。
「完成」
この度ははっきりと、マグノリアの唇は笑みの形を作った。その美しさにオリヴィアは見惚れ、アシュレイは母親似なのだと思った。柔らかさが、なんとなく似ている。
完成したメイド服は一度洗濯をしてアイロンをかけるから、とまたオリヴィアはメイドたちに早着替えさせられた。元のぼろのワンピースに戻り、彼女は内心ほっとする。荒い生地に慣れすぎているからだ。アシュレイからもらったローブも、羽織っていればどこか落ち着く。
「同じ物を一着、薄手の物を二着、夏用を二着、型違いでもう何着か」
マグノリアがメイドに出した指示で、はたとオリヴィアは現実に戻った。賢者にそう何着も服を仕立ててもらうなど、恐れ多すぎて寿命が縮む心地だ。
「そんなに必要ないです! 長く勤めるわけでもないので……」
自分で言ったことなのに、オリヴィアの胸も痛んだ。期間限定の家政婦だということは、何度も繰り返し言い聞かせてきたことなのに。
「……そう。では、とりあえず同じ物を一着。あと、あれを持ってきて」
「かしこまりました」
一人のメイドがアトリエに入り、大きなトランクを持って帰ってきた。それをずいっとオリヴィアに差し出す。オリヴィアが戸惑いながらもそれを受け取ると、メイドはにっこり微笑んでマグノリアの背後に下がった。
「あの、これは……?」
オリヴィアはおずおずと上目遣いでマグノリアを見る。まずい予感がしていた。
マグノリアは無表情のままオリヴィアの向いのソファに座ると、淡々と告げる。
「普段着」
「い、いただけませんわ! こんな、こんなたくさんの、上等なお洋服……!」
「全部、私のお古を手直ししただけ」
「でも……!」
まずい予感が的中して、トランクを握るオリヴィアの手はぶるぶると震えた。様々な服をとっかえひっかえ着せられた時からおかしいと思っていた。恐らく、あの中からオリヴィアに似合うものを選んで、手直ししてくれたに違いない。いくらお古でも、侯爵夫人の服だ。一着だけでも、オリヴィアが持っている服全て合わせた金額より高いだろう。
「お礼、受け取って」
マグノリアは定規が背中に貼りつけられているのかと疑うほど綺麗に姿勢を正し、真っ直ぐにオリヴィアを見据えた。それからまた、柔らかく微笑む。
「アシュレイ……明るくなった。あなたのおかげ。ありがとう」
息子を想う母の顔。優しい両親の姿が重なって見えた。自分も経験したことのある親から子に与えられる愛を、無碍にすることはできない。
「……ありがとうございます。大切にします」
オリヴィアはうっすらと目に涙を浮かべて、マグノリアに頭を下げる。嬉しさ、懐かしさ、申し訳なさが綯い交ぜになり、感極まってしまった。
オリヴィアの頭を、いつの間にか隣に移動してきていたマグノリアがそっと撫でた。余計に泣きそうになるのを必死に堪え、オリヴィアは顔を上げる。
「どうして、長く勤めない?」
マグノリアの淡いブルーの瞳が、少し揺れた気がした。オリヴィアのことを、手放したくない人材だと思ってくれているのだろうか。しかし……
「それは、そういう契約ですので……」
ミュルズ侯爵と交わした契約は、アシュレイの身の安全が確保されるまで……つまり、新しい毛生え薬が完成するまでだ。最初からそう決まっている。
「あなたは優秀。ずっと、アシュレイのそばにいてほしい」
マグノリアがオリヴィアの手を上から包むように握った。我慢できずに零れた涙が、オリヴィアの頬を伝う。
「それは、できないんです」
唇が震えるのを抑えられない。こんなにも自分はアシュレイのもとを離れたくないのだ、と改めてオリヴィアは自覚した。だけど、どうしようもない。彼女にはどうしようもないのだ。
「私は──」
オリヴィアはマグノリアの自室の大きなソファの上でぐったりとしていた。ミュルズ侯爵邸に引きずり込まれた彼女は、挨拶もそこそこに体のあらゆる所のサイズを測られ、たくさんの衣装を着せさせられたからだ。何着に袖を通したか、覚えていない。二十着目くらいから数えることを諦めた。
マグノリアは、しこたまオリヴィアの着せ替えを楽しんだ後「うん」と満足そうに呟いて、彼女の自室の奥にあるアトリエに引きこもってしまった。それでオリヴィアは今、解放されているのだが……
「この高そうなお菓子、食べてもいいのかしら……」
ソファの前の机に置かれた色とりどりの菓子の誘惑と戦っている。メイドたちも、オリヴィアに茶と菓子を用意した後全員アトリエに入ってしまったので、この部屋には彼女一人だ。出されたのだから食べていいのだろうが……一口食べたら止まらない気がするし、舌が肥えては後々の生活に響く。しかし、食べないのは菓子に対する冒涜だし……。彼女は何度も手を出しては引っ込めて、を繰り返した。
――一つだけ……一つだけなら……
ついに彼女の手が一つのクッキーを掴んだ、その瞬間。勢いよくアトリエの扉が開いてマグノリアが帰ってきた。
「ぴゃっ!」
焦ったオリヴィアは、何故か胸の前でクロスした腕を捩じらせた。じゃんけんをする前に一部の人がする儀式のポーズだ。ちなみに、クッキーはしっかり握ったままである。
「……変わった食べ方」
「あへへぇ……」
びっくりしたとは言えなくて、オリヴィアはその状態のままクッキーを食べた。恥ずかしさとちょっぴりのやましさをスパイスにしたクッキーは、今まで食べた何よりも美味しく感じた。
オリヴィアがクッキーを食べ終わるのを見届けたマグノリアは一瞬頬を緩め、手に持っていた布をオリヴィアの横に置く。
「試着」
マグノリアはどうも、言葉が少ないタイプの人らしい。そして、そんな彼女のメイドたちはよく訓練されていて、短い言葉でも的確に命令を理解する。七人のメイドはささっと衝立を設置すると、オリヴィアの服を手早く剥いた。これはこの部屋に入ってすぐにもされたことなので、オリヴィアも無抵抗だ。彼女が虚無顔で天井を眺めている内に、仮縫いの黒い衣装を被せられる。メイドたちが着ている服とどことなく似ているので、メイド服なのだろうとオリヴィアは推測した。今の時間で仮縫いまで終えるとは、驚異的な作業スピードだ。
マグノリアはオリヴィアの周りを一周し、細かいところまで真剣にチェックすると、糸、と小さく言った。それに合わせ、一人のメイドが手のひら大の糸巻きを取り出す。マグノリアがすっと人差し指を上げると、糸巻きから黒い糸が出てきて、彼女の指の動きに合わせて動き始めた。魔法だ、とオリヴィアは感嘆の息を漏らし、糸の先をじっと見つめる。まるで意思を持っているかのように動く糸は、ちょん、と布の端に触れた瞬間、素早く布をつなぎ始めた。袖口やスカートのギャザーも、胸元のタックも、寸分の狂いもなく仕上げられていく。そうして五分も経たない内に、仮縫いされていただけの布はワンピースになった。仕上げに、マグノリアが腰巻のエプロンを巻いて、背中で蝶々結びにする。
「完成」
この度ははっきりと、マグノリアの唇は笑みの形を作った。その美しさにオリヴィアは見惚れ、アシュレイは母親似なのだと思った。柔らかさが、なんとなく似ている。
完成したメイド服は一度洗濯をしてアイロンをかけるから、とまたオリヴィアはメイドたちに早着替えさせられた。元のぼろのワンピースに戻り、彼女は内心ほっとする。荒い生地に慣れすぎているからだ。アシュレイからもらったローブも、羽織っていればどこか落ち着く。
「同じ物を一着、薄手の物を二着、夏用を二着、型違いでもう何着か」
マグノリアがメイドに出した指示で、はたとオリヴィアは現実に戻った。賢者にそう何着も服を仕立ててもらうなど、恐れ多すぎて寿命が縮む心地だ。
「そんなに必要ないです! 長く勤めるわけでもないので……」
自分で言ったことなのに、オリヴィアの胸も痛んだ。期間限定の家政婦だということは、何度も繰り返し言い聞かせてきたことなのに。
「……そう。では、とりあえず同じ物を一着。あと、あれを持ってきて」
「かしこまりました」
一人のメイドがアトリエに入り、大きなトランクを持って帰ってきた。それをずいっとオリヴィアに差し出す。オリヴィアが戸惑いながらもそれを受け取ると、メイドはにっこり微笑んでマグノリアの背後に下がった。
「あの、これは……?」
オリヴィアはおずおずと上目遣いでマグノリアを見る。まずい予感がしていた。
マグノリアは無表情のままオリヴィアの向いのソファに座ると、淡々と告げる。
「普段着」
「い、いただけませんわ! こんな、こんなたくさんの、上等なお洋服……!」
「全部、私のお古を手直ししただけ」
「でも……!」
まずい予感が的中して、トランクを握るオリヴィアの手はぶるぶると震えた。様々な服をとっかえひっかえ着せられた時からおかしいと思っていた。恐らく、あの中からオリヴィアに似合うものを選んで、手直ししてくれたに違いない。いくらお古でも、侯爵夫人の服だ。一着だけでも、オリヴィアが持っている服全て合わせた金額より高いだろう。
「お礼、受け取って」
マグノリアは定規が背中に貼りつけられているのかと疑うほど綺麗に姿勢を正し、真っ直ぐにオリヴィアを見据えた。それからまた、柔らかく微笑む。
「アシュレイ……明るくなった。あなたのおかげ。ありがとう」
息子を想う母の顔。優しい両親の姿が重なって見えた。自分も経験したことのある親から子に与えられる愛を、無碍にすることはできない。
「……ありがとうございます。大切にします」
オリヴィアはうっすらと目に涙を浮かべて、マグノリアに頭を下げる。嬉しさ、懐かしさ、申し訳なさが綯い交ぜになり、感極まってしまった。
オリヴィアの頭を、いつの間にか隣に移動してきていたマグノリアがそっと撫でた。余計に泣きそうになるのを必死に堪え、オリヴィアは顔を上げる。
「どうして、長く勤めない?」
マグノリアの淡いブルーの瞳が、少し揺れた気がした。オリヴィアのことを、手放したくない人材だと思ってくれているのだろうか。しかし……
「それは、そういう契約ですので……」
ミュルズ侯爵と交わした契約は、アシュレイの身の安全が確保されるまで……つまり、新しい毛生え薬が完成するまでだ。最初からそう決まっている。
「あなたは優秀。ずっと、アシュレイのそばにいてほしい」
マグノリアがオリヴィアの手を上から包むように握った。我慢できずに零れた涙が、オリヴィアの頬を伝う。
「それは、できないんです」
唇が震えるのを抑えられない。こんなにも自分はアシュレイのもとを離れたくないのだ、と改めてオリヴィアは自覚した。だけど、どうしようもない。彼女にはどうしようもないのだ。
「私は──」
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