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14話 美魔女は多くは語らない
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なんとももどかしいすれ違いから時は流れ、ミュルズ侯爵邸を訪問する日。オリヴィアはまた着ていく服装に悩んだが、今回は鎧はやめ、いつものワンピースにアシュレイからもらったローブを羽織っていくことにした。対して、アシュレイはいつもより気持ち上等な服を着ている。オリヴィアは彼をじとりと睨んだ。
「裏切られた気分ですわ……」
「しょうがないだろ。父上だけならまだしも、母上は厳しいんだ」
アシュレイはそう返しながら、普段なら絶対しないネクタイを結びなおしている。馬車に乗り込んでから、これで五回目だ。何度直しても絶対に歪むネクタイにオリヴィアは痺れを切らし、アシュレイの方へ身を乗り出した。
「私が結びます」
「い、いい! 自分でできる!」
「できてませんからね。不器用にも程がありますわ」
じたばたとアシュレイが意味をなさない抵抗をしている間に、オリヴィアはネクタイを結び終えた。彼女は普段から父や弟の身支度の手伝いをしているので、このくらい造作もないことだ。
「すまん……ありがとう」
ばつが悪そうに視線を逸らして言うアシュレイに、オリヴィアはドヤ顔……もとい、渾身の微笑みを向ける。
「いいえ。主人の身なりを整えるのも、家政婦の立派な仕事ですわ!」
「……そうか。なあ、オリヴィア」
「はい、なんでしょう」
オリヴィアが真っ直ぐアシュレイを見つめて尋ねるも、彼はきょろきょろと忙しなく視線を動かし、口をぱくぱく開閉するだけで、肝心の言葉が出てこない。ジェスチャーゲームかしら、鳥か虫か魚か……そのいずれかでしょうね、と彼女が見当違いなことを考え始めたところで、ようやっと彼は声を発した。
「いや……なんでもない」
曖昧な返事に、オリヴィアは片方の頬を膨らませた。彼女ははっきりしないことが嫌いだ。もやもやすると、仕事などの目の前のことに集中できなくなる。
オリヴィアの無言の抗議に、アシュレイは口元を手で覆い、また視線を逸らした。ますます気に入らない。オリヴィアは両方の頬を膨らませて、荒い鼻息を漏らす。
「むふーっ!」
「っぐふ……! 無理だ、その顔やめてくれ。腹がよじれる!」
アシュレイが顔を背けたのは、笑いを堪えていたかららしい。こちらは真剣に怒っているのに、笑うだなんてなんと失礼か。オリヴィアははちきれんばかりに頬を膨らませ、アシュレイを睨む。それが逆効果だということには、全然気がつかない。結果的に、アシュレイは涙目になりながら大爆笑した。普段は陰気な彼が大口を開けて笑うことも、意外に笑いの沸点が低いのに気づいたことも新鮮で、いつの間にか自分が何に怒っていたのか、すっかりオリヴィアは忘れてしまっていた。
アシュレイが笑い疲れてヘロヘロになった頃、ミュルズ侯爵邸に到着した。馬車は玄関扉の正面で停止し、自動で扉を開く。先に下車したアシュレイに続こうとオリヴィアが扉から顔を覗かせると、玄関前に使用人が十数人も待機しているのが目に入った。彼女はびくりと肩を跳ねさせ、思わず椅子に座りなおす。大勢での出迎えを経験したことがなかったからだ。どう振舞えばいいかわからない。そもそも、主人と同じ馬車で来たこと自体まずかったのでは。走ってくるべきだった……というところまで、オリヴィアの思考は飛躍していた。
「どうした? 早く降りてこい」
「アシュレイ」
オリヴィアを呼ぶアシュレイの声の後に、知らない女性の声が聞こえた。決して大きくはないのに、威圧的な声だ。オリヴィアは扉の陰からそろりを外を見た。使用人たちの前に、凛と立つ女性がいる。体のラインに沿う黒いドレスはシンプルなのに上品で、露出がほとんどないデザインは禁欲的でもあり、妖艶でもある。惜しむらくは、綺麗な金髪がきつく結われ纏められていることか。下ろしたり、他の華美なアレンジであれば、老若男女が跪くであろう美女だ。アシュレイを呼び捨てにしていた辺り、親しい方なのかしら、とオリヴィアは思った。もしかして、婚約者だったり……。何故か痛む胸元を、彼女はぎゅっと握りしめる。
「ただいま帰りました、母上」
「……!?」
アシュレイの発言に、オリヴィアは目を剥いた。は、母上!? ということは、少なくとも四十台だ。美魔女がすぎる。先日会ったロザージュといい、ミュルズ家は美の女神に愛されすぎではないか。
「エスコート」
そうミュルズ夫人は短く言った。はて、エスコートとはなんだったろうか、とオリヴィアは密かに頭を捻る。
――Sサイズのコートのことかしら。でも、変ね。今の季節は秋。まだコートを着るほど寒くはないわ。
……念のために言っておくが、オリヴィアは少し抜けているだけで頭が悪いわけではない。ただ、エスコートをされた経験がないだけだ。
そんなオリヴィアの前に、すっと手が差し伸べられた。
「あー、その、なんだ。……お手をどうぞ、お嬢さん」
言いながら、アシュレイは微かに頬を染めている。そこでやっと、オリヴィアはエスコートの意味を思い出した。同時に、脳内で緊急会議が開かれる。振舞いがわからない、パートツー。無視をするのが一番失礼だということはわかる。しかし、自分の立場上、主人の手を煩わせるべきなのか。考えに考えて、彼女は指先だけをちょっぴり添えて、自力で馬車を降りた。
「あ、ありがとうございます、アシュレイ様……」
「いや……」
お互いに慣れないことに、ドギマギする二人。使用人たちが二人を微笑ましく見ていることに気がついていないのは、幸か不幸か。
そんなほんわか空間を裂くように、ぴしゃりと扇子が手のひらを打つ音がした。ミュルズ夫人だ。
「五点」
「……母上は相変わらず、手厳しいですね」
がくりと肩を落とすアシュレイに向かって、つかつかとミュルズ夫人が歩み寄ってきた。……いや、違う。正確には、オリヴィアに向かってだ。慌ててオリヴィアはカーテシーをする。かつてアシュレイ邸を訪れた時よりも、ずっと丁寧に。
「お、お初にお目にかかります。オリヴィア・ランスリーと申します。えっと……」
そこでオリヴィアは、ミュルズ夫人の名前を知らないことを思い出した。しまった、と思いつつ、上目で夫人の様子を窺う。夫人は感情の読めない目でオリヴィアを見下ろしていた。じわりと嫌な汗がオリヴィアの額に滲む。
「マグノリア」
「え?」
「私はマグノリア・ミュルズ。……ようこそ、オリヴィアさん」
夫人、改めマグノリアは、淡々とした口調ではあるものの、ほんのちょっぴり口角を上げていた。歓迎されていないわけではないのよね、とオリヴィアは胸を撫で下ろす。しかし、緊張は解けない。マグノリアが彼女の全身を上から下まで余すことなく観察しているからだ。
「あ、あの……?」
居たたまれなくなったオリヴィアがそう問いかけると、マグノリアはぱんぱんっと手を打った。それから使用人の方に顔を向け、また短く言う。
「採寸」
「かしこまりました」
マグノリアの命令で動いたのは、七人のメイド。彼女たちはオリヴィアを取り囲むと、引きずるようにして邸内に導いた。
「え、あの、ええ!?」
戸惑うオリヴィアは、視線でアシュレイに救いを求める。しかし彼は、憐れみを含んだ苦笑いを浮かべて、手を振るのみだった。
「あー……がんばれ、オリヴィア」
「な゛ぁ~~……!」
半ギレの猫のような声だけを残して、オリヴィアは玄関扉の中へ消えた。
「裏切られた気分ですわ……」
「しょうがないだろ。父上だけならまだしも、母上は厳しいんだ」
アシュレイはそう返しながら、普段なら絶対しないネクタイを結びなおしている。馬車に乗り込んでから、これで五回目だ。何度直しても絶対に歪むネクタイにオリヴィアは痺れを切らし、アシュレイの方へ身を乗り出した。
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「できてませんからね。不器用にも程がありますわ」
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「すまん……ありがとう」
ばつが悪そうに視線を逸らして言うアシュレイに、オリヴィアはドヤ顔……もとい、渾身の微笑みを向ける。
「いいえ。主人の身なりを整えるのも、家政婦の立派な仕事ですわ!」
「……そうか。なあ、オリヴィア」
「はい、なんでしょう」
オリヴィアが真っ直ぐアシュレイを見つめて尋ねるも、彼はきょろきょろと忙しなく視線を動かし、口をぱくぱく開閉するだけで、肝心の言葉が出てこない。ジェスチャーゲームかしら、鳥か虫か魚か……そのいずれかでしょうね、と彼女が見当違いなことを考え始めたところで、ようやっと彼は声を発した。
「いや……なんでもない」
曖昧な返事に、オリヴィアは片方の頬を膨らませた。彼女ははっきりしないことが嫌いだ。もやもやすると、仕事などの目の前のことに集中できなくなる。
オリヴィアの無言の抗議に、アシュレイは口元を手で覆い、また視線を逸らした。ますます気に入らない。オリヴィアは両方の頬を膨らませて、荒い鼻息を漏らす。
「むふーっ!」
「っぐふ……! 無理だ、その顔やめてくれ。腹がよじれる!」
アシュレイが顔を背けたのは、笑いを堪えていたかららしい。こちらは真剣に怒っているのに、笑うだなんてなんと失礼か。オリヴィアははちきれんばかりに頬を膨らませ、アシュレイを睨む。それが逆効果だということには、全然気がつかない。結果的に、アシュレイは涙目になりながら大爆笑した。普段は陰気な彼が大口を開けて笑うことも、意外に笑いの沸点が低いのに気づいたことも新鮮で、いつの間にか自分が何に怒っていたのか、すっかりオリヴィアは忘れてしまっていた。
アシュレイが笑い疲れてヘロヘロになった頃、ミュルズ侯爵邸に到着した。馬車は玄関扉の正面で停止し、自動で扉を開く。先に下車したアシュレイに続こうとオリヴィアが扉から顔を覗かせると、玄関前に使用人が十数人も待機しているのが目に入った。彼女はびくりと肩を跳ねさせ、思わず椅子に座りなおす。大勢での出迎えを経験したことがなかったからだ。どう振舞えばいいかわからない。そもそも、主人と同じ馬車で来たこと自体まずかったのでは。走ってくるべきだった……というところまで、オリヴィアの思考は飛躍していた。
「どうした? 早く降りてこい」
「アシュレイ」
オリヴィアを呼ぶアシュレイの声の後に、知らない女性の声が聞こえた。決して大きくはないのに、威圧的な声だ。オリヴィアは扉の陰からそろりを外を見た。使用人たちの前に、凛と立つ女性がいる。体のラインに沿う黒いドレスはシンプルなのに上品で、露出がほとんどないデザインは禁欲的でもあり、妖艶でもある。惜しむらくは、綺麗な金髪がきつく結われ纏められていることか。下ろしたり、他の華美なアレンジであれば、老若男女が跪くであろう美女だ。アシュレイを呼び捨てにしていた辺り、親しい方なのかしら、とオリヴィアは思った。もしかして、婚約者だったり……。何故か痛む胸元を、彼女はぎゅっと握りしめる。
「ただいま帰りました、母上」
「……!?」
アシュレイの発言に、オリヴィアは目を剥いた。は、母上!? ということは、少なくとも四十台だ。美魔女がすぎる。先日会ったロザージュといい、ミュルズ家は美の女神に愛されすぎではないか。
「エスコート」
そうミュルズ夫人は短く言った。はて、エスコートとはなんだったろうか、とオリヴィアは密かに頭を捻る。
――Sサイズのコートのことかしら。でも、変ね。今の季節は秋。まだコートを着るほど寒くはないわ。
……念のために言っておくが、オリヴィアは少し抜けているだけで頭が悪いわけではない。ただ、エスコートをされた経験がないだけだ。
そんなオリヴィアの前に、すっと手が差し伸べられた。
「あー、その、なんだ。……お手をどうぞ、お嬢さん」
言いながら、アシュレイは微かに頬を染めている。そこでやっと、オリヴィアはエスコートの意味を思い出した。同時に、脳内で緊急会議が開かれる。振舞いがわからない、パートツー。無視をするのが一番失礼だということはわかる。しかし、自分の立場上、主人の手を煩わせるべきなのか。考えに考えて、彼女は指先だけをちょっぴり添えて、自力で馬車を降りた。
「あ、ありがとうございます、アシュレイ様……」
「いや……」
お互いに慣れないことに、ドギマギする二人。使用人たちが二人を微笑ましく見ていることに気がついていないのは、幸か不幸か。
そんなほんわか空間を裂くように、ぴしゃりと扇子が手のひらを打つ音がした。ミュルズ夫人だ。
「五点」
「……母上は相変わらず、手厳しいですね」
がくりと肩を落とすアシュレイに向かって、つかつかとミュルズ夫人が歩み寄ってきた。……いや、違う。正確には、オリヴィアに向かってだ。慌ててオリヴィアはカーテシーをする。かつてアシュレイ邸を訪れた時よりも、ずっと丁寧に。
「お、お初にお目にかかります。オリヴィア・ランスリーと申します。えっと……」
そこでオリヴィアは、ミュルズ夫人の名前を知らないことを思い出した。しまった、と思いつつ、上目で夫人の様子を窺う。夫人は感情の読めない目でオリヴィアを見下ろしていた。じわりと嫌な汗がオリヴィアの額に滲む。
「マグノリア」
「え?」
「私はマグノリア・ミュルズ。……ようこそ、オリヴィアさん」
夫人、改めマグノリアは、淡々とした口調ではあるものの、ほんのちょっぴり口角を上げていた。歓迎されていないわけではないのよね、とオリヴィアは胸を撫で下ろす。しかし、緊張は解けない。マグノリアが彼女の全身を上から下まで余すことなく観察しているからだ。
「あ、あの……?」
居たたまれなくなったオリヴィアがそう問いかけると、マグノリアはぱんぱんっと手を打った。それから使用人の方に顔を向け、また短く言う。
「採寸」
「かしこまりました」
マグノリアの命令で動いたのは、七人のメイド。彼女たちはオリヴィアを取り囲むと、引きずるようにして邸内に導いた。
「え、あの、ええ!?」
戸惑うオリヴィアは、視線でアシュレイに救いを求める。しかし彼は、憐れみを含んだ苦笑いを浮かべて、手を振るのみだった。
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