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謝罪はひとりで 仲直りはふたりで
4話 ※
しおりを挟む僕は汚れたシャツを脱いで体を上にずらし、イった余韻で脱力しているエルを胸に抱き込んだ。
「上手にできたね。可愛かったよ」
ちゅっちゅっとその旋毛あたりにキスをする。
エルは暫くそのまま伏せていたが、急にガバッとその上体を起こすと僕のボトムに手をかけた。
お?
「エル?」
「約束…」
ずるっと下着ごと膝までずらされ、ぶるんっと僕の陰茎が飛び出た。
エルはそれを見てはぁ…と一度熱い息を吐くと、僕の下腹部に跨る。
おお?
彼は片手で僕の陰茎を固定すると、そこに腰を下ろした。
「ああああ…ッ」
嘘でしょ、まじかよ。
あのエルが…!自分から……!!
「はあ…っルイ…っ」
「っ…エル、待ちきれなかった?」
「だって…約束した、だろ…?」
「?」
約束?なんだっけ?
「なかなおり…せ、せっくす………」
「!!!」
ずがぁーん!と脳天に雷が落ちた気分だ。
エルの口から卑猥な言葉が出たこともだが、仲直りセックスを待ち望んでいたなんて…!
「エル…うんうん、仲直りセックスしよっか」
これは期待に応えなければ、とエルの腰を掴む。
しかしその手は彼の手によって剥がされてしまった。
おおお?
「ルイは動くな…俺が、する」
「!!?」
そう言うとエルは腰を動かし始めた。
な、な、な、なんてこと………!
「あ、あんっんっんっ!」
「……っ………はぁ……」
「あっ、る、いっルイ、きもち、いい、か?」
「うん…すっごく気持ちいいよ」
「んっんっあはっおれも、おれもっきもちいい…!」
エルは僕の手を握りしめたまま夢中で腰を上下に動かしている。
ヤバい。なんかスイッチ入ってる。
しかし騎乗位なんてしたことがない彼は愚直に出し入れをするのみ。
元々性的なこと全般に疎いもんね…やり方なんて知らないか。
ここは先輩(とはいえ僕も本で読んだ知識しか無いが)が指導してやらねばな。
「エル、上下ばっかじゃなくて、腰回してみて」
「んえ?ん、うんっあッ!これっいいっ!ああんッ」
「うぉ…っはは…やっば」
その動きが気に入ったのか、エルはぐちゅぐちゅと腰を円を描くように前後に動かす。
あー気持ちいー。
エルはその後も上下左右に腰を動かし続けた。
気持ちいい。たしかに気持ち良いんだけど。
物足りない。
僕は握っていたエルの手を解くと、彼の腰に手を添えた。
「エル、仲直りは二人でするものだから…ねッ!」
「!?あッあああああッ!!!」
ごちゅん!と下から思い切り突き上げる。
彼の自重も手伝って、彼の奥の奥、結腸口を強く叩いた。
そのままごちゅごちゅとそこを何度も穿つ。
「ああッだめッそこだめぇッ…!とまれっとま、れよぉッ!」
「無理に決まってるでしょ…!」
「んああッ!あッあッも、もうイく!イ、くぅ…ッ!」
エルが宣言してすぐに彼の陰茎から精液が吹き出る。
でも僕は動きを止めない。止められない。
「いああッ!らめッいまらめなのにィッ!ああッばか、ばかばか!あ゛んッば、がああぁッ!」
「ごめんね、もうちょっと…っ!」
はは、呂律も回らなくなってる。
力が抜けたのか、上体を前に倒してきたエルの乳首をじゅっと吸い上げた。
「んあああッ!すう、なぁ!!うあッああッ!」
「…っはあ、イきそ…奥で出していい?それで仲直りしよ…っ」
「あんッ!おく、おくれらして、あぁッいいからぁ!も、おわって…ッ!んああああぁぁあッ!!」
ぱんっぱんっと湿った肌同士が激しくぶつかる音を立ててラストスパートをかける。
彼の乳首を甘噛みしながら最後にぐじゅっと結腸口を抜いて、そこで僕は果てた。
いつもより量の多いそれを擦りつけるように腰を揺らす。
エルはびくびくと痙攣して、陰茎からぷしゃっと潮を吹いた。
「わあ、初めて潮吹けたね。えらいよエル」
「………………」
「エル?」
ぐったりと脱力した彼を横たえて見ると、彼は失神していた。
あは、やりすぎちゃった…。
翌朝、目覚めたエルに殴られて僕は頬を腫らすことになったけど、それで僕らは本当に仲直りをしたわけだ。
昨夜頑張ってくれた彼の股関節と腰に回復魔法をかけて、宿を後にする。
「次はどこに行く?」
「そうだな…そういえばここから東の国には海があるらしいぞ」
「海!良いね!!」
海と言えば水着!水着と言えばビーチで青姦!
岩陰に隠れて太陽の下、誰かに見られるかも…なんて思いながらそれでも快楽に負けちゃうエル…ふふ、ふふふふふふ。
「…なんかまた良からぬことを考えてるだろ」
「さあ、どうだろうね?」
「はあ…まあ良い。東に向かうか」
「やった~!!」
基本的にエルは僕に甘い。
呆れる彼の手を取って、次の目的地までの歩みを始めた。
待ってろよ!海!
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