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第2章
シープの毛刈り
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クルトとリリィを引き取ってから数日が経った頃———
「なぁ…シープ。毛がめっちゃ伸びてないか?」
シープの毛がものすごく増えていた。
とはいえ、いきなり伸びたわけじゃない。徐々に徐々に増えていた…だけども、流石に長すぎだとは思う。
顔まわりのせいでシープの顔もあまり見えないし、毛同士が絡みあって毛玉が出来てしまっている。
「うん?そうメェか?たしかにちょっと身体が重い気はするメェけど」
「いや…ちょっとどころではないと思うけど、なんかシープさ…もふもふってよりもゴォゴォって感じなんだよ」
「なっ!ゴォゴォメェ?」
「うんゴォゴォだ」
「…。」
「…。」
毛が多いってことは減らさないといけない。
毛を減らすってことは?
「毛刈りじゃあ!」
「いやメェーーー!」
今、シープは大人しく座っている。
魔物といえどやっぱり羊。
地面から足を離しさえすればとても大人しくなった。
毛刈りをするのは、いつの日かに助けた村のお礼で剃って以来やっていない。
まぁ多分…出来る事だろう!
僕はお気に入りのタガーを取り出し羊の毛を一塊になるように出来るだけ気にしながら切り出した。
さすが!骨をも切り裂く特製タガー!まるで空気を斬るように毛が切れていく。
「ロン、皮膚を間違って斬ったりしないメェよね?」
「…大丈夫だ!」
「その間はなんなんメェ⁈」
心配からちょっとだけうるさくなっているシープの毛を慎重にきって行く。
シープの声に耳を傾けていたら本当にシープの皮膚を切ってしまうかも知れないからだ。
ちなみにシープの体は拘束魔法を使って固定している。
流石に初心者の僕には片手で毛を切るなんて事はできない。
ところどころシープの体勢を変えながら切る事、数十分後———
「やっと終わった!」
「毛がなくなってるメェ…」
無事、何事もなく終わらせる事ができた。
毛が剃られた後のシープは、何というか…裸のようで…。
つい、ぷっと笑ってしまった。
すると、シープは怒って突進してくる。
クリティカルヒットを受けた僕はグフっと言いながらぶつかった所を押さえる。
「ちょっと待ってくれよ。ごめんて!」
「もう許さないのメェ!」
それから数日、僕はシープに無視をされ続けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
どうも作者です。
これはおまけ話みたいなものですね!
次から3章に入っていきたいなと思います!
それじゃあメェ~!
「なぁ…シープ。毛がめっちゃ伸びてないか?」
シープの毛がものすごく増えていた。
とはいえ、いきなり伸びたわけじゃない。徐々に徐々に増えていた…だけども、流石に長すぎだとは思う。
顔まわりのせいでシープの顔もあまり見えないし、毛同士が絡みあって毛玉が出来てしまっている。
「うん?そうメェか?たしかにちょっと身体が重い気はするメェけど」
「いや…ちょっとどころではないと思うけど、なんかシープさ…もふもふってよりもゴォゴォって感じなんだよ」
「なっ!ゴォゴォメェ?」
「うんゴォゴォだ」
「…。」
「…。」
毛が多いってことは減らさないといけない。
毛を減らすってことは?
「毛刈りじゃあ!」
「いやメェーーー!」
今、シープは大人しく座っている。
魔物といえどやっぱり羊。
地面から足を離しさえすればとても大人しくなった。
毛刈りをするのは、いつの日かに助けた村のお礼で剃って以来やっていない。
まぁ多分…出来る事だろう!
僕はお気に入りのタガーを取り出し羊の毛を一塊になるように出来るだけ気にしながら切り出した。
さすが!骨をも切り裂く特製タガー!まるで空気を斬るように毛が切れていく。
「ロン、皮膚を間違って斬ったりしないメェよね?」
「…大丈夫だ!」
「その間はなんなんメェ⁈」
心配からちょっとだけうるさくなっているシープの毛を慎重にきって行く。
シープの声に耳を傾けていたら本当にシープの皮膚を切ってしまうかも知れないからだ。
ちなみにシープの体は拘束魔法を使って固定している。
流石に初心者の僕には片手で毛を切るなんて事はできない。
ところどころシープの体勢を変えながら切る事、数十分後———
「やっと終わった!」
「毛がなくなってるメェ…」
無事、何事もなく終わらせる事ができた。
毛が剃られた後のシープは、何というか…裸のようで…。
つい、ぷっと笑ってしまった。
すると、シープは怒って突進してくる。
クリティカルヒットを受けた僕はグフっと言いながらぶつかった所を押さえる。
「ちょっと待ってくれよ。ごめんて!」
「もう許さないのメェ!」
それから数日、僕はシープに無視をされ続けた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
どうも作者です。
これはおまけ話みたいなものですね!
次から3章に入っていきたいなと思います!
それじゃあメェ~!
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