元勇者はのんびりとしたもふもふライフを送りたい!〜魔王倒したら手の平返ししてきた方々?特に仕返しはしませんが助ける気もないですよ〜     

おいどんべい

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プロローグ

手の平返し?それはないでしょう①

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魔王…それは僕の敵であり世界や国の平和のために倒さなければいけない者。

な~んて!
僕は魔王のことを敵だとか倒さなければならないだとかは思わない。
だって、魔王や魔物にだって家族はいるだろうし守りたいものがあると思うから。
正直、魔物と人間の通訳でも現れたら共存ができると思う。
まぁこんな事、きれいごとでしかないのだろうけど。

じゃあなんで、僕は魔物を倒そうとするのか?
それは、魔物に倒されてしまった家族が安心して眠れるようにしたかったから。
そして、勇者という役職を辞めたいから。
僕はなかなかな自己中心的思考を持っているみたいで。
僕の願いを叶える為に魔王には犠牲になって貰いたいと思う。

因みに今、僕は魔王の真後ろに気配を消して立っている。
あんまりにも気づかれないものだから、ずっと魔王にデバフ能力低下をかけ続けてる。
3時間くらいかけ続けたから、恐らく魔王城にうろついてる魔物ぐらいには弱体化しただろう。
苦しまないように一撃で倒す、これが僕にできる魔王への慈悲だ。

お気に入りのタガーに光魔法を付与し首元を切った。
狙い通り一撃で倒すことができた。
残っているのは、魔王の魔核とペンダント。
魔核は倒した証拠品となる。
ペンダントは…思い出として持っといておこう。

魔王の玉座の後ろにある宝箱を開け、良さそうな物をアイテムボックスという魔道具に入れる。
本当は【アイテムボックス:上】という、アイテムボックスの上位互換のスキルを持っているからそこに入れたいけれど、このスキルを持っていることが知られれば良い様に利用される気しかしない。
勇者という役職だって、いくら魔王を倒したらお金を貰えるとはいえ1000万モルしか貰えない。
命をかけて戦うのに1000万しか貰えない、逃げ出そうとすれば反逆罪として捕まる。
反逆も何もないだろうに。勇者という役職は、自ら望んでするものじゃない。
それなのに捕まるなんておかしいだろう。
勇者も、結局は国にいいように利用されているのだ。
だから、僕はもう勇者をやめる。
魔王を倒せば勇者をやめても文句は言われないだろうし。

魔王城を出て外に出ると、とても綺麗で澄んだ空気と綺麗な空が出迎えてくれた。
ここら一帯にいた殺気に満ちた魔物たちはちょっと小さくなっていて、くりくりとした可愛い目の生物になっていた。
見ているだけで癒されてくる。
特にコボルトの姿は最高だ。
可愛いわんこが仲間と一緒に水遊びしている姿はいつまでも見ていられる。
一匹連れて帰りたいぐらいだ。

しばらく癒され心を穏やかな状態にすると、僕は王宮の中にある自室にテレポートするのだった。






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