青春覚書

１０代のつぶやき

恋哀（RENAI)

水面を揺らす五月雨は
死に逝く者の鎮魂歌（れくいえむ）
今宵は盃酌み交わし
愛に溺れてみましょうか

嗚呼　恋は気まぐれ　みだれ髪
濡れにぞ濡れし　華の色
男と女の性故に
死んで花実を咲かせましょう


私の心はすすり泣く
涙もとうに枯れ果てて
散り逝く恋の花咲けば
水面に映りし　朧月

嗚呼　水の流れてゆくままに
涙流して明日を見る
時代（とき）の流るる音もなく
心に女郎の雨が降る


つまらぬ世情の聲を聴き
生きてゆくには弱すぎる
一夜限りの愛なれば
恋が花咲くこともない

嗚呼　辛く厳しい旅なれど
哀歌（うた）は妖しく手招いて
果てなく続く道程は
恋の終わりの道標

【Am】