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第三十六話「ロシア軍人との交流について」
対OFM講座
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「えー、それでは恐縮ですが自分、日比野 比乃三等陸曹が教鞭をとらせていただきます。よろしくお願いします」
暖房が薄っすらと効いたプレハブ小屋の室内。今回の演習参加者がずらりと並んで座っている中、その前に立った比乃は、緊張からか冷や汗をかいていた。教鞭を取ると言った物の、相手は自分より階級が上の少尉に中尉、それに少佐までいるのである。
一介の下士官である自分には、正直言って荷が重い。しかし、やれと命令されたら嫌でもやるしかないのが軍人である。比乃は観念して、よしと気合を入れると、説明を始めた。
「まず結論から申し上げますが、OFMに対して通常兵器による攻撃は、ほぼ通用しないと考えてください」
最初に結論を言うのは大切なことだと学んでいた比乃は、余計な言い回しは避けて、結論から先に述べた。それに、カラシンが反応して挙手しながら質問する。
「日比野先生よ、それは一般的なAMW用ライフルの四十ミリ砲弾クラスでも効かないってことか? ある程度の分厚さの装甲なら、あれでも蜂の巣にできるぜ?」
名前の後ろに階級ではなくちゃかすように先生と付けて、しかし内容は至極真面目な質問を投げかけてきた。それに対し、比乃は予め頭の中で用意しておいた答えを返す。
「はい、何なら百二十ミリクラスの砲弾も通じないと思ってください。僕はそれで、ちょっと痛い目を見ました」
言いながら、足、義足になっているそれをわざとらしく稼働音を鳴らして動かして見せる。その”痛い目の結果”を見せられて、カラシンは「あー、なるほど」と一言だけ言って黙った。
「とまぁ、これだけ言えば撃破なんて出来ないと思われる奴らですが、弱点と言える部位があります」
それがここです。と、前回の戦闘で撮影されたOFMが大写しになった写真、大きくプリントアウトされたそれを壁に張り出して、それのある部分に赤いサインペンで印をつけた。
「この装甲の隙間の関節部です。ここは通常のAMWと同じか、少し強固と言える程度の強度しか持っていないことが確認されています」
「確認されているというのは、実例があるのか?」
今度はエリツィナが疑問の声を上げた。比乃は少し前のことを思い出すかのように、少し間を開けてから答える。
「はい、一年半前、自分の上官二名がTkー7を用いて、初遭遇したOFMと戦闘を行いました。その際に、一人が肩関節を格闘術で捩じ切り、もう一人が高振動ブレードで股関節を切断、撃破一歩手前まで相手を追い詰めています」
実際には上官、安久と宇佐美の方が満身創痍だったのだが、そこはあえて伏せておいた。エリツィナは「そんなパイロットがいるのか」と、俄かには信じられないと続けて質問しようとしたが、カラシンの「嘘をつく理由がねぇだろ」の一言で静かになった。
「話を続けさせていただきます。今話したように、奴らの関節部分を狙えば、通常兵器であっても戦闘能力を奪うことは十分に可能です。しかし、相手には強固な装甲以上に厄介な物があります」
言って、比乃が次の写真を取り出して張り出す。そこには、銃撃を受けているOFMが写っていた。
それだけであれば何の変哲もない、戦闘中に撮影された写真に過ぎなかったが、その違和感に気付いたスペツナズの三人は眉をひそめた。
銃弾が、装甲に命中していないのだ。装甲の手前で、見えない何かに受け止められている。薄い膜のようなものが、中空で発生しているように見えた。
「奴らが発生させる防護フィールド……面倒なのでバリアと言いましょう。それが非常に厄介です」
「そのバリアってのは、写真を見れば効果はわかるけどよ、どういった物なんだ?」
またカラシンが質問する。しかし、OFMを知らない軍人からすれば、もっともな質問だろう。説明を簡単にするためにバリアとだけ言ったが、もう少し具体的に説明する必要があるな、と比乃は解説を始めた。
「今わかっているのは、これがフォトン粒子によって発生している現象であるということ。このバリアは、相手が認識している方向にしか発生させられないこと。超電磁砲などの弩級の破壊力があれば貫徹できるということです。発生原理などは残念ながらわかっていません」
「超電磁砲ってぇと、米軍が最近になって主力兵器にしたっていうあれか」
「はい、皆さんきっとご存知でしょうので申し上げますと、自分がハワイで戦闘に参加した際、実際にそれによってOFM数機の撃破、もしくは損害を与える所を目撃しました。絶対無敵のバリアというわけでもないようです」
ハワイで自衛隊が作戦に参加していた、ということへの質問はなかった。ロシア側も、その程度の情報なら把握している。その代わりに、別の質問がされる。
「けどよ、あれはAMWが積める実弾兵器といては最高峰だぜ? それでようやっと抜けるってことは、実質バリアを張られたら、手が出せないってことじゃねぇか」
カラシンの挙げた仮定に、比乃が「確かにそうです」と肯定する。あっさりと嫌な仮定を認められ、彼は「うへぇ」と呻いて顔を蹙めた。
「しかし、これは射撃による中距離、遠距離での戦闘の話です。接近戦に持ち込めば、先ほど自分が話した話のように、損傷を与えることは可能です。また、それ用の特殊武器も自衛隊にはあります……詳細は」
そこで比乃がちらりと同席していた大関と大貫の方を見る。フォトン兵器は基本的に機密事項であるので、簡単には詳細を話せないのだ。意図を読んだ二人は、話して良しと指でオーケーサインを出した。なので、比乃は話を続けた。
「その特殊武器、フォトン粒子由来の装備ですが、それならば相手のバリアを無視して攻撃できます。強固な装甲も破壊可能であることも実証済みです。ハワイではこれによってOFMにダメージを負わせることに成功しています」
「……流石はフォトン粒子研究の最前線、そういった武装もすでに実用されているのですね」
グレコフが感嘆した。比乃は「色々制約はありますけどね」と言ってから「つまりは」と第二の結論を述べた。
「通常兵器で相手をするなら、最低でも二機で、片方が陽動している間に相手の関節部を狙う、できれば近接武器で、というのが、対OFM戦闘でのセオリーになると思われます。勿論、対OFM用の特殊兵器があればそれに越したことはありませんが……率直に聞きます。ロシア軍にそう言った備えはありますか?」
比乃の質問に対し、これにはアバルキンが口を開いた。
「詳細は話せないが、対OFMというよりは、対相転移装甲用の武装が開発されている。これがOFMに対しても有効なのは、話を聞いた限りでは確かだな」
「それなら、ロシアの対OFM戦闘は大丈夫そうですね」
事前に話せる情報を用意してあったのだろう。そのことを察した比乃は、その装備についてはあまり詳しくは聞かず、また話を続ける。
「続いて、奴らの攻撃についてです。これは殆どがフォトン粒子由来の物だということ、その威力は通常兵器と比べ物にならないという点しか解っていません。先程、話に出た相転移装甲であれば防げはしますが、通常装甲では耐えられないでしょう」
「つまり、話を総括すると、相手は既存の兵器を超える強固な盾と強力な矛を備えていると、そういうことだな?」
アバルキンの言葉に、比乃は「その通りです」と頷いた。その結論に、少佐の部下三人は複雑な表情を浮かべた。自分たちの技量には絶対の自信がある。だが、それでもAMW戦における機体性能差は、かなりのアドバンテージとなる。そんな三人の心情を読み取った比乃は「しかし」と補足する。
「奴らの最大の弱点は、機体を操っている者の技量です。一部の例外はいるようですが、自分が遭遇した相手の殆どは、碌に訓練を受けているとは思えない、新兵の方がまだマシという動きをしている者ばかりでした。どういう理由でそうなっているかまでは流石にわかりませんが……」
「……OFMのパイロットは、大半が機体性能に胡座をかいているだけの木偶の坊というわけか?」
エリツィナの問いに、比乃はまた「そうです」と肯定した。相手の理解が早いので、説明することが省けて助かる。内心で思いながら、比乃は話を締め括りにかかる。
「OFMに関してはこのくらいでしょうか、何か質問があれば挙手お願いします」
それから五分程、ロシア軍との質疑応答を行なってから、次に実機と3D再現を用いた実技訓練を行う運びとなった。これで、スペツナズの四人は、OFMの厄介さをよく知ることになった。
暖房が薄っすらと効いたプレハブ小屋の室内。今回の演習参加者がずらりと並んで座っている中、その前に立った比乃は、緊張からか冷や汗をかいていた。教鞭を取ると言った物の、相手は自分より階級が上の少尉に中尉、それに少佐までいるのである。
一介の下士官である自分には、正直言って荷が重い。しかし、やれと命令されたら嫌でもやるしかないのが軍人である。比乃は観念して、よしと気合を入れると、説明を始めた。
「まず結論から申し上げますが、OFMに対して通常兵器による攻撃は、ほぼ通用しないと考えてください」
最初に結論を言うのは大切なことだと学んでいた比乃は、余計な言い回しは避けて、結論から先に述べた。それに、カラシンが反応して挙手しながら質問する。
「日比野先生よ、それは一般的なAMW用ライフルの四十ミリ砲弾クラスでも効かないってことか? ある程度の分厚さの装甲なら、あれでも蜂の巣にできるぜ?」
名前の後ろに階級ではなくちゃかすように先生と付けて、しかし内容は至極真面目な質問を投げかけてきた。それに対し、比乃は予め頭の中で用意しておいた答えを返す。
「はい、何なら百二十ミリクラスの砲弾も通じないと思ってください。僕はそれで、ちょっと痛い目を見ました」
言いながら、足、義足になっているそれをわざとらしく稼働音を鳴らして動かして見せる。その”痛い目の結果”を見せられて、カラシンは「あー、なるほど」と一言だけ言って黙った。
「とまぁ、これだけ言えば撃破なんて出来ないと思われる奴らですが、弱点と言える部位があります」
それがここです。と、前回の戦闘で撮影されたOFMが大写しになった写真、大きくプリントアウトされたそれを壁に張り出して、それのある部分に赤いサインペンで印をつけた。
「この装甲の隙間の関節部です。ここは通常のAMWと同じか、少し強固と言える程度の強度しか持っていないことが確認されています」
「確認されているというのは、実例があるのか?」
今度はエリツィナが疑問の声を上げた。比乃は少し前のことを思い出すかのように、少し間を開けてから答える。
「はい、一年半前、自分の上官二名がTkー7を用いて、初遭遇したOFMと戦闘を行いました。その際に、一人が肩関節を格闘術で捩じ切り、もう一人が高振動ブレードで股関節を切断、撃破一歩手前まで相手を追い詰めています」
実際には上官、安久と宇佐美の方が満身創痍だったのだが、そこはあえて伏せておいた。エリツィナは「そんなパイロットがいるのか」と、俄かには信じられないと続けて質問しようとしたが、カラシンの「嘘をつく理由がねぇだろ」の一言で静かになった。
「話を続けさせていただきます。今話したように、奴らの関節部分を狙えば、通常兵器であっても戦闘能力を奪うことは十分に可能です。しかし、相手には強固な装甲以上に厄介な物があります」
言って、比乃が次の写真を取り出して張り出す。そこには、銃撃を受けているOFMが写っていた。
それだけであれば何の変哲もない、戦闘中に撮影された写真に過ぎなかったが、その違和感に気付いたスペツナズの三人は眉をひそめた。
銃弾が、装甲に命中していないのだ。装甲の手前で、見えない何かに受け止められている。薄い膜のようなものが、中空で発生しているように見えた。
「奴らが発生させる防護フィールド……面倒なのでバリアと言いましょう。それが非常に厄介です」
「そのバリアってのは、写真を見れば効果はわかるけどよ、どういった物なんだ?」
またカラシンが質問する。しかし、OFMを知らない軍人からすれば、もっともな質問だろう。説明を簡単にするためにバリアとだけ言ったが、もう少し具体的に説明する必要があるな、と比乃は解説を始めた。
「今わかっているのは、これがフォトン粒子によって発生している現象であるということ。このバリアは、相手が認識している方向にしか発生させられないこと。超電磁砲などの弩級の破壊力があれば貫徹できるということです。発生原理などは残念ながらわかっていません」
「超電磁砲ってぇと、米軍が最近になって主力兵器にしたっていうあれか」
「はい、皆さんきっとご存知でしょうので申し上げますと、自分がハワイで戦闘に参加した際、実際にそれによってOFM数機の撃破、もしくは損害を与える所を目撃しました。絶対無敵のバリアというわけでもないようです」
ハワイで自衛隊が作戦に参加していた、ということへの質問はなかった。ロシア側も、その程度の情報なら把握している。その代わりに、別の質問がされる。
「けどよ、あれはAMWが積める実弾兵器といては最高峰だぜ? それでようやっと抜けるってことは、実質バリアを張られたら、手が出せないってことじゃねぇか」
カラシンの挙げた仮定に、比乃が「確かにそうです」と肯定する。あっさりと嫌な仮定を認められ、彼は「うへぇ」と呻いて顔を蹙めた。
「しかし、これは射撃による中距離、遠距離での戦闘の話です。接近戦に持ち込めば、先ほど自分が話した話のように、損傷を与えることは可能です。また、それ用の特殊武器も自衛隊にはあります……詳細は」
そこで比乃がちらりと同席していた大関と大貫の方を見る。フォトン兵器は基本的に機密事項であるので、簡単には詳細を話せないのだ。意図を読んだ二人は、話して良しと指でオーケーサインを出した。なので、比乃は話を続けた。
「その特殊武器、フォトン粒子由来の装備ですが、それならば相手のバリアを無視して攻撃できます。強固な装甲も破壊可能であることも実証済みです。ハワイではこれによってOFMにダメージを負わせることに成功しています」
「……流石はフォトン粒子研究の最前線、そういった武装もすでに実用されているのですね」
グレコフが感嘆した。比乃は「色々制約はありますけどね」と言ってから「つまりは」と第二の結論を述べた。
「通常兵器で相手をするなら、最低でも二機で、片方が陽動している間に相手の関節部を狙う、できれば近接武器で、というのが、対OFM戦闘でのセオリーになると思われます。勿論、対OFM用の特殊兵器があればそれに越したことはありませんが……率直に聞きます。ロシア軍にそう言った備えはありますか?」
比乃の質問に対し、これにはアバルキンが口を開いた。
「詳細は話せないが、対OFMというよりは、対相転移装甲用の武装が開発されている。これがOFMに対しても有効なのは、話を聞いた限りでは確かだな」
「それなら、ロシアの対OFM戦闘は大丈夫そうですね」
事前に話せる情報を用意してあったのだろう。そのことを察した比乃は、その装備についてはあまり詳しくは聞かず、また話を続ける。
「続いて、奴らの攻撃についてです。これは殆どがフォトン粒子由来の物だということ、その威力は通常兵器と比べ物にならないという点しか解っていません。先程、話に出た相転移装甲であれば防げはしますが、通常装甲では耐えられないでしょう」
「つまり、話を総括すると、相手は既存の兵器を超える強固な盾と強力な矛を備えていると、そういうことだな?」
アバルキンの言葉に、比乃は「その通りです」と頷いた。その結論に、少佐の部下三人は複雑な表情を浮かべた。自分たちの技量には絶対の自信がある。だが、それでもAMW戦における機体性能差は、かなりのアドバンテージとなる。そんな三人の心情を読み取った比乃は「しかし」と補足する。
「奴らの最大の弱点は、機体を操っている者の技量です。一部の例外はいるようですが、自分が遭遇した相手の殆どは、碌に訓練を受けているとは思えない、新兵の方がまだマシという動きをしている者ばかりでした。どういう理由でそうなっているかまでは流石にわかりませんが……」
「……OFMのパイロットは、大半が機体性能に胡座をかいているだけの木偶の坊というわけか?」
エリツィナの問いに、比乃はまた「そうです」と肯定した。相手の理解が早いので、説明することが省けて助かる。内心で思いながら、比乃は話を締め括りにかかる。
「OFMに関してはこのくらいでしょうか、何か質問があれば挙手お願いします」
それから五分程、ロシア軍との質疑応答を行なってから、次に実機と3D再現を用いた実技訓練を行う運びとなった。これで、スペツナズの四人は、OFMの厄介さをよく知ることになった。
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