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第三十六話「ロシア軍人との交流について」
察知する者
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日本近海。それは海保や海自の巡回の隙間を縫うように海底を進んでいた。
巨大な白鯨のようなシルエットをした大型潜水艦〝ジュエリーボックス”の艦内の一室。
様々な資料が本棚に並んでいる書斎のような私室。その部屋の主である水守は、椅子に座って、退屈そうにディスプレイに表示された資料を斜め読みしていた。
その時、小さいコール音が鳴り響いた。彼女が受信ボタンを押すと、そのディスプレイの脇、広げられた資料の隙間に、彼女の秘書である男性の顔が映った。
『突然のご報告失礼します。艦長、工作員が日露で妙な動きをしているとの情報を送ってきました』
秘書の言葉に、彼女は眉を顰めると、少し不機嫌そうな口調で返す。
「工作員……その呼び方はやめてください。彼らは列記とした我々の協力者です。彼らに対して失礼に当たります」
その言葉に、秘書は一瞬訝るような顔をしたが、すぐに表情を正す。彼女がそう言った事を細かく気にするような人種であることは、ここ数年の付き合いで解っていることだった。
『……失礼しました。それで報告なのですが、よろしいでしょうか』
「態々私に直接ということは、大事のようですね。構いません、出してください」
許可を得た秘書が、手元の端末を操作しながら、目線を水守から手元の資料に落とす。
秘書の「どうぞ」という促しを受けて、水守がディスプレイに細い指を這わして操作すると、今まで開いていた資料が閉じて、代わりに秘書が送ってきた電子データが表示された。
そこに表示された内容をざっと読む。すると、彼女は先ほどまでの退屈そうな表情から打って変わって、興味深そうに目を細め、口元に薄っすらと笑みを浮かべた。
「とてもユニークな報告ですね。虚偽の可能性は?」
『信頼できる筋からの情報です。そのご心配はないかと』
「なるほど……例の対象を保護する絶好のチャンスですか」
その資料には、日露で秘密裏に行われている合同演習の情報が事細やかに記されていた。そして彼女は、ある部分に注目した。その中の、自衛隊側が派遣しているメンバーの一人。自分達が一度確保しようとして失敗した人物が、そこに名を連ねていたのだ。
水守は柳眉を曲げ、何事か思案するようにこめかみに手をやって考え込む、秘書が黙ってその様子を見守ること十秒ほどで彼女は「よし」と何か決断した。
「川口さんを呼んでください。戦闘班に動いてもらいます」
『となると、やはり彼の確保ですか』
この情報を見せた時点でそうなるとわかっていたのか、秘書は手早く動員できる戦闘班の情報を集め、提示する。
「保護、と言ってください。対象の保護のためには、多少の荒事も止むを得ません」
『しかし、当面のロシア方面での戦闘はジェローム隊に任せるのではないのですか?』
「彼の部隊はここ数日の出撃で疲弊しています。その点、川口さんの部隊は損耗もしていませんし、訓練で練度も高まっています。丁度よい実戦訓練にもなるでしょう」
実際、ジェロームの部隊は、ここ数日に渡って行われた強行偵察によって、少なくない損害を受けていた。未帰還機こそ出ていないが、そんな彼らを酷使することもないだろうという判断であった。
ジェローム自身は「そんなことはない、自分達でやってみせる」と言うだろうが、彼もトップの決定には逆らえない。
『ロシア攻撃前の予行練習、というわけですか……』
画面の向こうで作業をしていた秘書が、何か言いたげに表情を曇らす。
「何か意見があればどうぞ? 貴方は私の秘書なんですから、その権利も持っています」
それを察した主人の言葉に、秘書は『それでは』と懸念事項について切り出した。
『ロシア本土攻撃は危険だと、会議の後にも幹部達から具申があったはずですが、それでも決行なさるおつもりですか?』
そう、あの会議の後も、一部を除いたほとんどの幹部から「ロシアを刺激しすぎるのは危険だ」などと言った意見が出ているのだ。それは、秘書を経由して水守に伝わっているはずだが、彼女はそれでも計画変更を指示しようとはしないのだ。
そんな秘書の問いに対し、彼女は返事の代わりに、にこりと笑みを作った。それは年相応の魅力的な笑顔だったが、秘書の背筋にぞくりと寒気を走らせるような狂気を孕んだ笑みでもあった。
「私はOFMの性能と皆さんの技術を信じていますから、作戦予定に変更はありませんよ」
絶対的に自分を信じて疑わない、そんな性根が見え隠れする笑顔であった。自分が白と言えばカラスも白くなる。そう信じている、そんな表情だ。
これ以上自分が何を言っても無駄だろう。秘書は嘆息を吐いた。が、彼女は口元に人差し指を当てて、少し考える素振りを見せる。
「ですが、そうですね……今回の彼の保護が失敗に終わるようであれば、行動方針の転換も考えなくてはならないでしょうね」
その言葉に、秘書は複雑な心境になった。今回の作戦が成功すれば、ロシア攻撃という無茶にも程がある作戦が実行に移されてしまう。だが、失敗すれば、その無茶な作戦を行わなくとも済むのだ。
組織の一員として、作戦の失敗を願うなどありえないことだ。だが、それでも、心の奥底で、この辺りで彼女に対する歯止めが効かないと、組織全体にとって不味いことになると、警鐘を鳴らす部分があった。
しかし、それを口に出すようなことは決してできない。自分は彼女の忠実な秘書なのだから。
『……では、川口隊に召集をかけておきます。詳しい打ち合わせについては――』
「はい、私からしておきますから、川口さんをお部屋に呼んでください」
『わかりました。それでは』
彼女の指示を承知すると、秘書は一礼してから通信を切った。
通信が終わり、再度静寂が支配した私室。水守はうんと伸びをして、椅子の背もたれを軋ませた。
そして、とても楽しそうな、これから欲しがっていた玩具を買いに行く子供のような笑顔を浮かべる。
「あの組織が欲しがるという彼の秘密、解き明かせばきっと面白いことがわかるはず。例えば、譲ってあげた技術をちゃんと使えているかとか……そうでしょう?」
そんな彼女の誰かに問いかけるような独り言に、しかし答える者は、この部屋の中にはいなかった。それでも、彼女は独り言を続ける。
「それに、彼には間違いなく適正がある。味方について貰えれば、きっと心強いに違いない……ふふ、そう説得するのも、私の役目ですよ」
巨大な白鯨のようなシルエットをした大型潜水艦〝ジュエリーボックス”の艦内の一室。
様々な資料が本棚に並んでいる書斎のような私室。その部屋の主である水守は、椅子に座って、退屈そうにディスプレイに表示された資料を斜め読みしていた。
その時、小さいコール音が鳴り響いた。彼女が受信ボタンを押すと、そのディスプレイの脇、広げられた資料の隙間に、彼女の秘書である男性の顔が映った。
『突然のご報告失礼します。艦長、工作員が日露で妙な動きをしているとの情報を送ってきました』
秘書の言葉に、彼女は眉を顰めると、少し不機嫌そうな口調で返す。
「工作員……その呼び方はやめてください。彼らは列記とした我々の協力者です。彼らに対して失礼に当たります」
その言葉に、秘書は一瞬訝るような顔をしたが、すぐに表情を正す。彼女がそう言った事を細かく気にするような人種であることは、ここ数年の付き合いで解っていることだった。
『……失礼しました。それで報告なのですが、よろしいでしょうか』
「態々私に直接ということは、大事のようですね。構いません、出してください」
許可を得た秘書が、手元の端末を操作しながら、目線を水守から手元の資料に落とす。
秘書の「どうぞ」という促しを受けて、水守がディスプレイに細い指を這わして操作すると、今まで開いていた資料が閉じて、代わりに秘書が送ってきた電子データが表示された。
そこに表示された内容をざっと読む。すると、彼女は先ほどまでの退屈そうな表情から打って変わって、興味深そうに目を細め、口元に薄っすらと笑みを浮かべた。
「とてもユニークな報告ですね。虚偽の可能性は?」
『信頼できる筋からの情報です。そのご心配はないかと』
「なるほど……例の対象を保護する絶好のチャンスですか」
その資料には、日露で秘密裏に行われている合同演習の情報が事細やかに記されていた。そして彼女は、ある部分に注目した。その中の、自衛隊側が派遣しているメンバーの一人。自分達が一度確保しようとして失敗した人物が、そこに名を連ねていたのだ。
水守は柳眉を曲げ、何事か思案するようにこめかみに手をやって考え込む、秘書が黙ってその様子を見守ること十秒ほどで彼女は「よし」と何か決断した。
「川口さんを呼んでください。戦闘班に動いてもらいます」
『となると、やはり彼の確保ですか』
この情報を見せた時点でそうなるとわかっていたのか、秘書は手早く動員できる戦闘班の情報を集め、提示する。
「保護、と言ってください。対象の保護のためには、多少の荒事も止むを得ません」
『しかし、当面のロシア方面での戦闘はジェローム隊に任せるのではないのですか?』
「彼の部隊はここ数日の出撃で疲弊しています。その点、川口さんの部隊は損耗もしていませんし、訓練で練度も高まっています。丁度よい実戦訓練にもなるでしょう」
実際、ジェロームの部隊は、ここ数日に渡って行われた強行偵察によって、少なくない損害を受けていた。未帰還機こそ出ていないが、そんな彼らを酷使することもないだろうという判断であった。
ジェローム自身は「そんなことはない、自分達でやってみせる」と言うだろうが、彼もトップの決定には逆らえない。
『ロシア攻撃前の予行練習、というわけですか……』
画面の向こうで作業をしていた秘書が、何か言いたげに表情を曇らす。
「何か意見があればどうぞ? 貴方は私の秘書なんですから、その権利も持っています」
それを察した主人の言葉に、秘書は『それでは』と懸念事項について切り出した。
『ロシア本土攻撃は危険だと、会議の後にも幹部達から具申があったはずですが、それでも決行なさるおつもりですか?』
そう、あの会議の後も、一部を除いたほとんどの幹部から「ロシアを刺激しすぎるのは危険だ」などと言った意見が出ているのだ。それは、秘書を経由して水守に伝わっているはずだが、彼女はそれでも計画変更を指示しようとはしないのだ。
そんな秘書の問いに対し、彼女は返事の代わりに、にこりと笑みを作った。それは年相応の魅力的な笑顔だったが、秘書の背筋にぞくりと寒気を走らせるような狂気を孕んだ笑みでもあった。
「私はOFMの性能と皆さんの技術を信じていますから、作戦予定に変更はありませんよ」
絶対的に自分を信じて疑わない、そんな性根が見え隠れする笑顔であった。自分が白と言えばカラスも白くなる。そう信じている、そんな表情だ。
これ以上自分が何を言っても無駄だろう。秘書は嘆息を吐いた。が、彼女は口元に人差し指を当てて、少し考える素振りを見せる。
「ですが、そうですね……今回の彼の保護が失敗に終わるようであれば、行動方針の転換も考えなくてはならないでしょうね」
その言葉に、秘書は複雑な心境になった。今回の作戦が成功すれば、ロシア攻撃という無茶にも程がある作戦が実行に移されてしまう。だが、失敗すれば、その無茶な作戦を行わなくとも済むのだ。
組織の一員として、作戦の失敗を願うなどありえないことだ。だが、それでも、心の奥底で、この辺りで彼女に対する歯止めが効かないと、組織全体にとって不味いことになると、警鐘を鳴らす部分があった。
しかし、それを口に出すようなことは決してできない。自分は彼女の忠実な秘書なのだから。
『……では、川口隊に召集をかけておきます。詳しい打ち合わせについては――』
「はい、私からしておきますから、川口さんをお部屋に呼んでください」
『わかりました。それでは』
彼女の指示を承知すると、秘書は一礼してから通信を切った。
通信が終わり、再度静寂が支配した私室。水守はうんと伸びをして、椅子の背もたれを軋ませた。
そして、とても楽しそうな、これから欲しがっていた玩具を買いに行く子供のような笑顔を浮かべる。
「あの組織が欲しがるという彼の秘密、解き明かせばきっと面白いことがわかるはず。例えば、譲ってあげた技術をちゃんと使えているかとか……そうでしょう?」
そんな彼女の誰かに問いかけるような独り言に、しかし答える者は、この部屋の中にはいなかった。それでも、彼女は独り言を続ける。
「それに、彼には間違いなく適正がある。味方について貰えれば、きっと心強いに違いない……ふふ、そう説得するのも、私の役目ですよ」
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