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第二十二話「影の思惑と現場の事情について」
共同戦線
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『悪いやられた! 正体不明機がいる、多分ステルス、武装は確認できず!』
志度から入った通信に、比乃は信じられないという顔をした。敵機の中にステルス機。つまりは、どこぞの国の最新鋭機が混ざっている。そんなものがいるなんて聞いていないし、たかが密輸組織が、そんなものをどうやって運び入れた。
一瞬、スモークのチャフでそう誤認したのではないかと考えたが、かぶりを振ってそれを否定した。あの志度が、武器を用いない近接格闘戦で圧倒されるなど、早々ないことだ。それも、ペーチルなんて鈍間相手に、なおさらありえない。
正体不明の敵機が紛れているという方が、よほど現実味があった。
「志度は脱出して、心視は志度を拾って後退……合流できてる?」
『……大丈夫、今見つけた。Tkー7が大破してる……酷い』
「残りはそんなに多くないはずだ。慎重に離脱して」
『了解』
そこまで指示を出して通信を切り、比乃は戦闘に集中する。白煙の中、腰の武装ラックから短筒を取り出して、機体を前進させる。
煙が薄くなったのか、若干ではあるが、レーダーはその機能を回復しつつある。しかし、今し方話に出たステルス機が、煙に紛れているという情報を得たばかりで、それを頼る気にはなれなかった。
コンテナが積み上げられたここは、正に迷路だ。Tkー7の背丈よりも高く積まれたコンテナ一つ向こうに敵がいても、耳を澄まさなければ、探知できないだろう。
せめて煙がなければとも思う。そもそも何故、敵は自分達も不利にするチャフスモークなど撒いたのだろうか。こちらに同士討ちを警戒させるためか、それとも本来は別の索敵方法、センサーを設置するなどの工夫が施される予定だったのか、相手の意図が掴めない。
考えながらも、周囲に最大限警戒しながら、並んだコンテナの一つの区切りを曲がった。そこで、曲がったのとほぼ同時に、白煙の向こうから黒い機体が現れた。
「!」
比乃が短筒をそちらに向けた。しかし、即座に発砲はしなかった。相手もこちらにライフルを向けていたが、こちらが自衛隊であることを認識すると、即座にライフルを上に向けて、交戦の意思がないことを示したからだ。そして、一見してそれがペーチルSではないとわかったこともあった。
全体的なデザインはペーチルに似通っているが、それをそのままスタイリッシュに、ぎゅっと細くしたようなフォルム。そして肩には赤い星印が一つ。ロシア軍所属の機体を表すマークだ。
「ペーチルの……本国仕様?」
以前、資料で見たことがあったそれが、どうしてこんなところにいる? 戦闘中であることを一瞬忘れて、比乃は頭に疑問符を浮かばせた。
状況がいまいち飲み込めなかったが、相手に習って短筒を下ろす。それを確認した黒いペーチルが駆け寄って来て、手をTkー7の肩に置いた。
『Tkー7のパイロット聞こえるか。こちらロシア陸軍。所属は明かせないが、共闘を申し入れたい』
接触回線による通信。突然の流暢な日本語、それと落ち着いた声は、どこかで聞き覚えがあった。だが、それは一旦置いて、比乃は逡巡する。所属不明とは言え、相手は正規軍である。何故、日本で作戦行動をしているのか、どうして所属を明かせないのか。聞きたいことは色々あったが、それらをひとまず飲み込んだ。今は、テロリストの相手が先である。
「了解しました。こちら陸上自衛隊第三師団第一小隊、コールサインはchild1」
もしも、これが罠だったら、自分はすでに死んでいる。だが、比乃は相手の言い分を信じた。相手が所属を言わないことへの当て付けのように、自分の所属とコールサインはしっかりと言ってみせた。その態度に、通信相手の黒いペーチルのパイロットは苦笑した。
『了解だ、child1。協力に感謝する』
「その声、やっぱりどこかで……」
思わず呟いた次の瞬間、AIが《照準警報》と警告を発した。どちらが言うまでもなく、左右に散開。そこを砲弾が通過し、コンテナに大穴が開く。
黒いペーチルがそちらにライフルを向けて、数発射撃。その弾丸によって白煙が晴れた先に、ペーチルSが居た。ライフル弾が何発か命中し、大柄な機体がたたらを踏む。それでもまだ動くようで、その手に持った大型の銃口を黒い機体に向けた。
そこから弾頭が発射されるよりも早く、それよりも大型の徹甲弾が、ペーチルSの装甲を真正面から打ち抜いた。胴体に先ほどのコンテナと同じく大穴を開けた敵機が、ずしゃりと膝をついた。
『流石は陸自の短筒、惚れ惚れする威力だ』
「それはどうも」
いつ解析したのか、Tkー7改二のチャンネルに合わせて通信してきた。黒いペーチルからの褒め言葉に返しながら、比乃はさらに周囲を警戒した。その直後、真後ろから接近してくる敵機をセンサーと比乃が同時に察知した。
銃火器を持っての射撃戦は不利と見た敵が、煙幕を利用して、高振動ナイフを手にこちらへと迫って来ていた。
一瞬の思考、機体が瞬時にそれに反応し、素早く振り向いて、振り下ろされたナイフによる一撃を短筒で受け止めた。甲高い音を立てながら寸断されていく拳銃。銃身を切断された短筒を放棄すると、その胴体に蹴りを見舞う。
通常型のTkー7よりもずっと強化された脚力による蹴りは、重量級のペーチルSを後退させるには充分だった。蹴られた巨体が仰け反り、そこにライフル弾が叩き込まれる。黒いペーチルからの援護射撃だった。
先程の牽制射撃とは違い、全力で叩き込まれた弾丸はペーチルSを衝撃で踊らせ、一斉射の後、蜂の巣になった機体は動かなくなって倒れた。駆動部に引火したのか、小爆発を起こし、辺りの闇を照らす。
『不意打ちに対する反応も良い。うちの部隊に来ないか?』
「いえ、遠慮しておきます……試したんですか?」
『いいや、今のはこちらも察知できなかった』
本当かな、と口の中で呟いた比乃は、周囲に視線を巡らせる。近くに敵機はもういないようだ。全滅したか? と思ったその時、少し離れたエリアで爆発が立て続けに起こった。
なんだと身を固めたTkー7が見つめた先、白煙の向こうから黒塗りのペーチル一機が、こちらに手を振りながら近寄って来た。
『どうやら、私の部下が残りの敵を片付けたらしい。短い共闘だったが、我々はこれで──』
そう言った直後、その部下の黒いペーチルの頭部が背後から伸びたマニピュレータに掴み上げられた。細くなったと言えどもペーチルは重量級である。それを軽々と持ち上げた背後の何者かは、そのまま黒い機体の頭部を捻じり上げ、二人が呆気に取られる目の前で、抵抗している両腕までバラバラに解体してみせた。
最後に、その正体不明機は、両腕を失った胴体に突きを入れた。搭乗者の体液と、機体のオイルに塗れた腕を、反対側から露出させる。
そうして、黒いスクラップを一つ作り上げた機体が、白煙から完全に姿を表した。今、こちらに見せ付けたパワーとは裏腹に、Tkー7と同程度に小柄な機体。全体的に角張り、全身に刃が生えたような鋭利で、手足が妙に長い特徴的なフォルム。
それが、先程、志度のTkー7改を撃破し、今、ロシア軍のペーチルを徹底的に破壊した正体不明機の正体であった。
『……すまないchild1、完全に巻き込んでしまった』
「……みたいですね」
二機が構えを取るのと同時に、目の前の敵機。ロシア語で毒蛇を示す“ガデューカ“という名を持つ機体が、狂喜したように飛び掛かって来た。
志度から入った通信に、比乃は信じられないという顔をした。敵機の中にステルス機。つまりは、どこぞの国の最新鋭機が混ざっている。そんなものがいるなんて聞いていないし、たかが密輸組織が、そんなものをどうやって運び入れた。
一瞬、スモークのチャフでそう誤認したのではないかと考えたが、かぶりを振ってそれを否定した。あの志度が、武器を用いない近接格闘戦で圧倒されるなど、早々ないことだ。それも、ペーチルなんて鈍間相手に、なおさらありえない。
正体不明の敵機が紛れているという方が、よほど現実味があった。
「志度は脱出して、心視は志度を拾って後退……合流できてる?」
『……大丈夫、今見つけた。Tkー7が大破してる……酷い』
「残りはそんなに多くないはずだ。慎重に離脱して」
『了解』
そこまで指示を出して通信を切り、比乃は戦闘に集中する。白煙の中、腰の武装ラックから短筒を取り出して、機体を前進させる。
煙が薄くなったのか、若干ではあるが、レーダーはその機能を回復しつつある。しかし、今し方話に出たステルス機が、煙に紛れているという情報を得たばかりで、それを頼る気にはなれなかった。
コンテナが積み上げられたここは、正に迷路だ。Tkー7の背丈よりも高く積まれたコンテナ一つ向こうに敵がいても、耳を澄まさなければ、探知できないだろう。
せめて煙がなければとも思う。そもそも何故、敵は自分達も不利にするチャフスモークなど撒いたのだろうか。こちらに同士討ちを警戒させるためか、それとも本来は別の索敵方法、センサーを設置するなどの工夫が施される予定だったのか、相手の意図が掴めない。
考えながらも、周囲に最大限警戒しながら、並んだコンテナの一つの区切りを曲がった。そこで、曲がったのとほぼ同時に、白煙の向こうから黒い機体が現れた。
「!」
比乃が短筒をそちらに向けた。しかし、即座に発砲はしなかった。相手もこちらにライフルを向けていたが、こちらが自衛隊であることを認識すると、即座にライフルを上に向けて、交戦の意思がないことを示したからだ。そして、一見してそれがペーチルSではないとわかったこともあった。
全体的なデザインはペーチルに似通っているが、それをそのままスタイリッシュに、ぎゅっと細くしたようなフォルム。そして肩には赤い星印が一つ。ロシア軍所属の機体を表すマークだ。
「ペーチルの……本国仕様?」
以前、資料で見たことがあったそれが、どうしてこんなところにいる? 戦闘中であることを一瞬忘れて、比乃は頭に疑問符を浮かばせた。
状況がいまいち飲み込めなかったが、相手に習って短筒を下ろす。それを確認した黒いペーチルが駆け寄って来て、手をTkー7の肩に置いた。
『Tkー7のパイロット聞こえるか。こちらロシア陸軍。所属は明かせないが、共闘を申し入れたい』
接触回線による通信。突然の流暢な日本語、それと落ち着いた声は、どこかで聞き覚えがあった。だが、それは一旦置いて、比乃は逡巡する。所属不明とは言え、相手は正規軍である。何故、日本で作戦行動をしているのか、どうして所属を明かせないのか。聞きたいことは色々あったが、それらをひとまず飲み込んだ。今は、テロリストの相手が先である。
「了解しました。こちら陸上自衛隊第三師団第一小隊、コールサインはchild1」
もしも、これが罠だったら、自分はすでに死んでいる。だが、比乃は相手の言い分を信じた。相手が所属を言わないことへの当て付けのように、自分の所属とコールサインはしっかりと言ってみせた。その態度に、通信相手の黒いペーチルのパイロットは苦笑した。
『了解だ、child1。協力に感謝する』
「その声、やっぱりどこかで……」
思わず呟いた次の瞬間、AIが《照準警報》と警告を発した。どちらが言うまでもなく、左右に散開。そこを砲弾が通過し、コンテナに大穴が開く。
黒いペーチルがそちらにライフルを向けて、数発射撃。その弾丸によって白煙が晴れた先に、ペーチルSが居た。ライフル弾が何発か命中し、大柄な機体がたたらを踏む。それでもまだ動くようで、その手に持った大型の銃口を黒い機体に向けた。
そこから弾頭が発射されるよりも早く、それよりも大型の徹甲弾が、ペーチルSの装甲を真正面から打ち抜いた。胴体に先ほどのコンテナと同じく大穴を開けた敵機が、ずしゃりと膝をついた。
『流石は陸自の短筒、惚れ惚れする威力だ』
「それはどうも」
いつ解析したのか、Tkー7改二のチャンネルに合わせて通信してきた。黒いペーチルからの褒め言葉に返しながら、比乃はさらに周囲を警戒した。その直後、真後ろから接近してくる敵機をセンサーと比乃が同時に察知した。
銃火器を持っての射撃戦は不利と見た敵が、煙幕を利用して、高振動ナイフを手にこちらへと迫って来ていた。
一瞬の思考、機体が瞬時にそれに反応し、素早く振り向いて、振り下ろされたナイフによる一撃を短筒で受け止めた。甲高い音を立てながら寸断されていく拳銃。銃身を切断された短筒を放棄すると、その胴体に蹴りを見舞う。
通常型のTkー7よりもずっと強化された脚力による蹴りは、重量級のペーチルSを後退させるには充分だった。蹴られた巨体が仰け反り、そこにライフル弾が叩き込まれる。黒いペーチルからの援護射撃だった。
先程の牽制射撃とは違い、全力で叩き込まれた弾丸はペーチルSを衝撃で踊らせ、一斉射の後、蜂の巣になった機体は動かなくなって倒れた。駆動部に引火したのか、小爆発を起こし、辺りの闇を照らす。
『不意打ちに対する反応も良い。うちの部隊に来ないか?』
「いえ、遠慮しておきます……試したんですか?」
『いいや、今のはこちらも察知できなかった』
本当かな、と口の中で呟いた比乃は、周囲に視線を巡らせる。近くに敵機はもういないようだ。全滅したか? と思ったその時、少し離れたエリアで爆発が立て続けに起こった。
なんだと身を固めたTkー7が見つめた先、白煙の向こうから黒塗りのペーチル一機が、こちらに手を振りながら近寄って来た。
『どうやら、私の部下が残りの敵を片付けたらしい。短い共闘だったが、我々はこれで──』
そう言った直後、その部下の黒いペーチルの頭部が背後から伸びたマニピュレータに掴み上げられた。細くなったと言えどもペーチルは重量級である。それを軽々と持ち上げた背後の何者かは、そのまま黒い機体の頭部を捻じり上げ、二人が呆気に取られる目の前で、抵抗している両腕までバラバラに解体してみせた。
最後に、その正体不明機は、両腕を失った胴体に突きを入れた。搭乗者の体液と、機体のオイルに塗れた腕を、反対側から露出させる。
そうして、黒いスクラップを一つ作り上げた機体が、白煙から完全に姿を表した。今、こちらに見せ付けたパワーとは裏腹に、Tkー7と同程度に小柄な機体。全体的に角張り、全身に刃が生えたような鋭利で、手足が妙に長い特徴的なフォルム。
それが、先程、志度のTkー7改を撃破し、今、ロシア軍のペーチルを徹底的に破壊した正体不明機の正体であった。
『……すまないchild1、完全に巻き込んでしまった』
「……みたいですね」
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