46 / 344
第六話「イベント会場における警備と護衛について」
窮地
しおりを挟む
フェリーと反対方向から進行して来たテロリストの歩兵部隊に追い立てられた王女らは、どこかの企業の倉庫群まで追い詰められていた。その倉庫の中で、メアリー三世は絶体絶命の危機に立たされていた。
不意の遭遇戦で物を言うのは練度と装備、そして数である。護衛には練度があって、充分な人数と装備が足りなかった。
その結果、殿下だけでもと、護衛が必死にこじ開けた倉庫の中に王女は押し込まれた。時間を稼ぐ彼らに「ご心配なく、必ずお守りします」と、ぎこちない笑みを向けられた彼女は、外での銃声を聞きながら、ただ、外から施錠された扉の前で佇むことしかできなかった。
彼らの思いを無駄にするわけにはいかない。王女は一人でも逃げ切ろうと決意し、反対側の出口に向けて走ろうとした。しかし、護衛の部下達の想いを踏みにじるように、赤い機体がシャッターを抉じ開けて中へ入って来たのだ。
王女の目には、その赤い機体のツインアイが、乗っているパイロットの心理を表すように、歪んだように見えた。
王女を手掴みにしてでも連れて行かんと、倉庫の中へ足を踏み入れて王女へと近づく赤いカーテナ。もはやこれまでかと思われたその時、その後に続いて来た金色のカーテナが突入してきて、振り向いた赤い機体と向かい合った。
しかし、状況は金色の方が圧倒的に不利だ。
金色が守るべき人は赤い敵の向こうにいるし、何より――
『卑怯者! よもや王女殿下を人質に取るなど……近衛の誇りすら捨てたか!』
『ああ捨てたよ、そんな金にもならない物は』
『貴様ぁ……!』
怒りに機体を震わせるジャックだが、機体を動かすことができない。ニコラハムのカーテナの腕、そこに内蔵されている大口径チェーンガンと十二.七ミリ同機軸機銃が、王女に向けられているのだ。
外では、未だに小火器の銃声が立て続けに鳴っていた。護衛の兵とクーデターに加担したテロリストの歩兵部隊が交戦している音だ。
人数差は倍近くあるのによく粘っているが、そちらもあまり状況が良いとは言えない、数が違い過ぎる。
チェックメイトとばかりに、空いている手を横柄に振って挑発するニコラハム。
『王女殿下も、いい加減に現実と向き合って覚悟していただかなければ、私を小物だなんだと侮辱して過小評価したのが運の尽きでしたね』
「……本当に、思わず口から反吐が出そうなくらい小物ですね。性根まで小物精神の塊だったとは思いませんでした。まぁ、そうだろうとは思っていたので近衛の推薦から外していたのですが、大人の事情という物は、本当にままなりませんね」
それでもまだ余裕があるとばかりに馬頭する王女の態度に、ニコラハムはコクピットの中で顔を苛立ちげに歪める。そして、吹っ切れた様に笑った。
笑い声がこだまし、直後、
『静かにしていただこうか、貴方の命はこの私が握っているのだと、ご理解頂きたい!』
赤い機体の腕から十二.七ミリ弾が数発飛び出した。王女の二メートルも離れた場所、けれど機銃などが威力を発揮するにはすぐ傍と言える地面を抉る。
たまらず、王女が倒れる。地面を抉ったコンクリートの破片が当たったのか、節々に軽い出血まで見られた。それでも、気丈にも悲鳴も上げなかったが、痛みに耐えるように身動ぎする。
ジャックは自分に堪忍袋の尾という器官があったなら、それがぶちりと音を立てて断ち切られたように感じた。
冷静になれという意思を押し切って、目の前の敵を斬らんと、脳波が機体に指示しようとするが、倒れた王女になおも向けられている銃口を見て、それをぎりぎりの所で止めている。カーテナの腕が、高振動ブレードの柄に当たってカタカタと音を鳴らす。
『ニコラハム・キャラハン、きっさまぁ!』
『おおっと、動くなよぉジャック! 次はこの女を血煙に変えるぞ!』
もはや王女の命などよりも、自身のプライド、自尊心を守ることを優先した男を言葉に、ジャックは今度こそ思わず高振動ブレードの柄を掴みかけるが、それでも理性が動きを止める。
しかし、王女が半身を持ち上げ、強い意志を込めた瞳で赤いカーテナをきっと睨みつけると叫んだ。
「っ、構いませんジャック、この逆賊を討ちなさい!」
その叫びがトリガーとなった。
一触即発、金色のカーテナが、赤いカーテナが、観念したように身を竦めた王女が、誰から動いたかというその時。
鋼鉄の第三者が、凄まじい勢いでその場に飛んできた。文字通り、倉庫の屋根を突き破って。
『な、なんだとぉ?!』
その鋼鉄の巨人は、その身軽な見た目からは想像できないズシンという重い音と蒸発した衝撃吸収材を脚から噴出したと思うと、
――どっちが敵?!
――赤い方!
次の瞬間には刃を振り抜いて乱入者、Tkー7改は動いていた。
腰のスラスタが煌めき、ぐんっと一直線に加速。掠めざまにニコラハムが収まっている胴体を切裂こうと襲い掛かる。
『どいつもこいつもぉ私の邪魔を!』
高振動ナイフが胴体を切り裂くかと思われたが、なんと、その斬撃は双剣によって弾かれた。
性根はともかく腕は確かか、そのまま駆け抜けたTk-7にチェーンガンが向けられるが、腰のスラスタが光を放つままぐるりと蠢き、信じられない速度で急旋回と回避運動を同時に行って連射を避けた。
機体の中でアイヴィーが意識を手放したが、比乃はなんてことないように眼前の敵を視界に捉えて離さない。
尋常な動きではない、中のパイロットはターミネーターか何かか――ニコラハムが呻くよりも早く、腰から短筒(ハンドガン)を引き抜いたTk-7が構え、発砲。流石に姿勢が悪いのか命中には至らない。三連射が全て外れる。
そこまで来て、ようやく比乃は、自分が着地した足元すぐ近くに、件の王女殿下が倒れていることに気づいた。思わずぎょっとして動きを止める。
その隙を狙おうとした赤い機体を、今度は金色の機体の斬撃が襲う。
これはたまらないと見たニコラハムはそれをいなすと、倉庫の外へと跳躍した。
『そこの自衛隊機、おかげで助かった。王女殿下を頼む!』
言うが早いか、ジャックの金色の機体もそれを追って駆ける。
「え、いや、任せたって」
どうするの――そう呟いた直後、回り込んで倉庫に侵入して来た、明らかにテロリストですと言う風貌の武装集団と、Tkー7の目が合った。
条件反射で銃口を向け、短筒から徹甲弾が撃ち出されるまでに、テロリストは悲鳴をあげることも許されなかった。
不意の遭遇戦で物を言うのは練度と装備、そして数である。護衛には練度があって、充分な人数と装備が足りなかった。
その結果、殿下だけでもと、護衛が必死にこじ開けた倉庫の中に王女は押し込まれた。時間を稼ぐ彼らに「ご心配なく、必ずお守りします」と、ぎこちない笑みを向けられた彼女は、外での銃声を聞きながら、ただ、外から施錠された扉の前で佇むことしかできなかった。
彼らの思いを無駄にするわけにはいかない。王女は一人でも逃げ切ろうと決意し、反対側の出口に向けて走ろうとした。しかし、護衛の部下達の想いを踏みにじるように、赤い機体がシャッターを抉じ開けて中へ入って来たのだ。
王女の目には、その赤い機体のツインアイが、乗っているパイロットの心理を表すように、歪んだように見えた。
王女を手掴みにしてでも連れて行かんと、倉庫の中へ足を踏み入れて王女へと近づく赤いカーテナ。もはやこれまでかと思われたその時、その後に続いて来た金色のカーテナが突入してきて、振り向いた赤い機体と向かい合った。
しかし、状況は金色の方が圧倒的に不利だ。
金色が守るべき人は赤い敵の向こうにいるし、何より――
『卑怯者! よもや王女殿下を人質に取るなど……近衛の誇りすら捨てたか!』
『ああ捨てたよ、そんな金にもならない物は』
『貴様ぁ……!』
怒りに機体を震わせるジャックだが、機体を動かすことができない。ニコラハムのカーテナの腕、そこに内蔵されている大口径チェーンガンと十二.七ミリ同機軸機銃が、王女に向けられているのだ。
外では、未だに小火器の銃声が立て続けに鳴っていた。護衛の兵とクーデターに加担したテロリストの歩兵部隊が交戦している音だ。
人数差は倍近くあるのによく粘っているが、そちらもあまり状況が良いとは言えない、数が違い過ぎる。
チェックメイトとばかりに、空いている手を横柄に振って挑発するニコラハム。
『王女殿下も、いい加減に現実と向き合って覚悟していただかなければ、私を小物だなんだと侮辱して過小評価したのが運の尽きでしたね』
「……本当に、思わず口から反吐が出そうなくらい小物ですね。性根まで小物精神の塊だったとは思いませんでした。まぁ、そうだろうとは思っていたので近衛の推薦から外していたのですが、大人の事情という物は、本当にままなりませんね」
それでもまだ余裕があるとばかりに馬頭する王女の態度に、ニコラハムはコクピットの中で顔を苛立ちげに歪める。そして、吹っ切れた様に笑った。
笑い声がこだまし、直後、
『静かにしていただこうか、貴方の命はこの私が握っているのだと、ご理解頂きたい!』
赤い機体の腕から十二.七ミリ弾が数発飛び出した。王女の二メートルも離れた場所、けれど機銃などが威力を発揮するにはすぐ傍と言える地面を抉る。
たまらず、王女が倒れる。地面を抉ったコンクリートの破片が当たったのか、節々に軽い出血まで見られた。それでも、気丈にも悲鳴も上げなかったが、痛みに耐えるように身動ぎする。
ジャックは自分に堪忍袋の尾という器官があったなら、それがぶちりと音を立てて断ち切られたように感じた。
冷静になれという意思を押し切って、目の前の敵を斬らんと、脳波が機体に指示しようとするが、倒れた王女になおも向けられている銃口を見て、それをぎりぎりの所で止めている。カーテナの腕が、高振動ブレードの柄に当たってカタカタと音を鳴らす。
『ニコラハム・キャラハン、きっさまぁ!』
『おおっと、動くなよぉジャック! 次はこの女を血煙に変えるぞ!』
もはや王女の命などよりも、自身のプライド、自尊心を守ることを優先した男を言葉に、ジャックは今度こそ思わず高振動ブレードの柄を掴みかけるが、それでも理性が動きを止める。
しかし、王女が半身を持ち上げ、強い意志を込めた瞳で赤いカーテナをきっと睨みつけると叫んだ。
「っ、構いませんジャック、この逆賊を討ちなさい!」
その叫びがトリガーとなった。
一触即発、金色のカーテナが、赤いカーテナが、観念したように身を竦めた王女が、誰から動いたかというその時。
鋼鉄の第三者が、凄まじい勢いでその場に飛んできた。文字通り、倉庫の屋根を突き破って。
『な、なんだとぉ?!』
その鋼鉄の巨人は、その身軽な見た目からは想像できないズシンという重い音と蒸発した衝撃吸収材を脚から噴出したと思うと、
――どっちが敵?!
――赤い方!
次の瞬間には刃を振り抜いて乱入者、Tkー7改は動いていた。
腰のスラスタが煌めき、ぐんっと一直線に加速。掠めざまにニコラハムが収まっている胴体を切裂こうと襲い掛かる。
『どいつもこいつもぉ私の邪魔を!』
高振動ナイフが胴体を切り裂くかと思われたが、なんと、その斬撃は双剣によって弾かれた。
性根はともかく腕は確かか、そのまま駆け抜けたTk-7にチェーンガンが向けられるが、腰のスラスタが光を放つままぐるりと蠢き、信じられない速度で急旋回と回避運動を同時に行って連射を避けた。
機体の中でアイヴィーが意識を手放したが、比乃はなんてことないように眼前の敵を視界に捉えて離さない。
尋常な動きではない、中のパイロットはターミネーターか何かか――ニコラハムが呻くよりも早く、腰から短筒(ハンドガン)を引き抜いたTk-7が構え、発砲。流石に姿勢が悪いのか命中には至らない。三連射が全て外れる。
そこまで来て、ようやく比乃は、自分が着地した足元すぐ近くに、件の王女殿下が倒れていることに気づいた。思わずぎょっとして動きを止める。
その隙を狙おうとした赤い機体を、今度は金色の機体の斬撃が襲う。
これはたまらないと見たニコラハムはそれをいなすと、倉庫の外へと跳躍した。
『そこの自衛隊機、おかげで助かった。王女殿下を頼む!』
言うが早いか、ジャックの金色の機体もそれを追って駆ける。
「え、いや、任せたって」
どうするの――そう呟いた直後、回り込んで倉庫に侵入して来た、明らかにテロリストですと言う風貌の武装集団と、Tkー7の目が合った。
条件反射で銃口を向け、短筒から徹甲弾が撃ち出されるまでに、テロリストは悲鳴をあげることも許されなかった。
0
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
【完結】バグった俺と、依存的な引きこもり少女。 ~幼馴染は俺以外のセカイを知りたがらない~
山須ぶじん
SF
異性に関心はありながらも初恋がまだという高校二年生の少年、赤土正人(あかつちまさと)。
彼は毎日放課後に、一つ年下の引きこもりな幼馴染、伊武翠華(いぶすいか)という名の少女の家に通っていた。毎日訪れた正人のニオイを、密着し顔を埋めてくんくん嗅ぐという変わったクセのある女の子である。
そんな彼女は中学時代イジメを受けて引きこもりになり、さらには両親にも見捨てられて、今や正人だけが世界のすべて。彼に見捨てられないためなら、「なんでもする」と言ってしまうほどだった。
ある日、正人は来栖(くるす)という名のクラスメイトの女子に、愛の告白をされる。しかし告白するだけして彼女は逃げるように去ってしまい、正人は仕方なく返事を明日にしようと思うのだった。
だが翌日――。来栖は姿を消してしまう。しかも誰も彼女のことを覚えていないのだ。
それはまるで、最初から存在しなかったかのように――。
※第18回講談社ラノベ文庫新人賞の第2次選考通過、最終選考落選作品。
※『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
装甲列車、異世界へ ―陸上自衛隊〝建設隊〟 異界の軌道を行く旅路―
EPIC
ファンタジー
建設隊――陸上自衛隊にて編制運用される、鉄道運用部隊。
そしてその世界の陸上自衛隊 建設隊は、旧式ながらも装甲列車を保有運用していた。
そんな建設隊は、何の因果か巡り合わせか――異世界の地を新たな任務作戦先とすることになる――
陸上自衛隊が装甲列車で異世界を旅する作戦記録――開始。
注意)「どんと来い超常現象」な方針で、自衛隊側も超技術の恩恵を受けてたり、めっちゃ強い隊員の人とか出てきます。まじめな現代軍隊inファンタジーを期待すると盛大に肩透かしを食らいます。ハジケる覚悟をしろ。
・「異世界を――装甲列車で冒険したいですッ!」、そんな欲望のままに開始した作品です。
・現実的な多々の問題点とかぶん投げて、勢いと雰囲気で乗り切ります。
・作者は鉄道関係に関しては完全な素人です。
・自衛隊の名称をお借りしていますが、装甲列車が出てくる時点で現実とは異なる組織です。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
改造空母機動艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。
そして、昭和一六年一二月。
日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。
「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる