41 / 42
大切なものは守ってやる
しおりを挟む
(刺される)
と思い目を瞑ったが痛みは全く感じなかった。人間が刺されて死ぬ時はこういうものなのかと思う。
「お遊びは終わりだよ」葵の声がし目を開けると彼が目の前に立っていた。
「葵、大丈夫か?」(まさか自分の代わりに…)痛みが無かったのはそういうことかと葵の状態が心配になった。
「圭太落ち着けよ」彼の手には先ほど眞瀬が持っていた刃物が握られている。
「なにすんのよ!」蹴られたのか、殴られたのか分からない。ただ、得体の知れないものが割って入っては弾き飛ばし、手にしていたものが奪われた。
「こっちのセリフだね。さっきから黙って聞いていれば佳代子が欲しい?二人して彼女を傷つけたことも気づかずにいい加減にしろよ。亮介!お前は何だ、大事な日には帰ってきねぇってなんだよ。それなのに佳代子を愛してるから返せ?どの口が言えんだよ。ふざけんのもいい加減にしろよ。元はと言えばお前が悪いんだろ?僕はそんな彼女がほっとけなかったんだ。なんで、ほったらかす。なんで傷つけといて平気でいられる?それが訳わかんねぇんだよ!」
刃物を握りしめた葵が二人に歩み寄った。今までにない怒鳴り声に怖気づき後退りする二人を睨みつけていた。言われた亮介は震え抑えている手をさらにギュッと締め付けた。
「眞瀬!てめぇもだ!」
約束の日は仕事だとか言ってすっぽかし、社内の女とよろしくやってたんだろうが。その声にビクッと反応し結衣は震えた。
「な…何よ?私が何をしたって言うの?あんたなんてタダのストーカーじゃない?それが許されると思って?」
「誘拐しといてなにもしてないだと?」
「…」
「これも全てお前が仕組んだって言ってたよな?録音されてないと思ったか?言い逃れはできないな」後ろからサイレンが響いた。葵はにこりと笑うと
「僕はヘマはしないよ」と手にしていたナイフを警察に渡した。彼の手にはハンカチが握られていた。
と思い目を瞑ったが痛みは全く感じなかった。人間が刺されて死ぬ時はこういうものなのかと思う。
「お遊びは終わりだよ」葵の声がし目を開けると彼が目の前に立っていた。
「葵、大丈夫か?」(まさか自分の代わりに…)痛みが無かったのはそういうことかと葵の状態が心配になった。
「圭太落ち着けよ」彼の手には先ほど眞瀬が持っていた刃物が握られている。
「なにすんのよ!」蹴られたのか、殴られたのか分からない。ただ、得体の知れないものが割って入っては弾き飛ばし、手にしていたものが奪われた。
「こっちのセリフだね。さっきから黙って聞いていれば佳代子が欲しい?二人して彼女を傷つけたことも気づかずにいい加減にしろよ。亮介!お前は何だ、大事な日には帰ってきねぇってなんだよ。それなのに佳代子を愛してるから返せ?どの口が言えんだよ。ふざけんのもいい加減にしろよ。元はと言えばお前が悪いんだろ?僕はそんな彼女がほっとけなかったんだ。なんで、ほったらかす。なんで傷つけといて平気でいられる?それが訳わかんねぇんだよ!」
刃物を握りしめた葵が二人に歩み寄った。今までにない怒鳴り声に怖気づき後退りする二人を睨みつけていた。言われた亮介は震え抑えている手をさらにギュッと締め付けた。
「眞瀬!てめぇもだ!」
約束の日は仕事だとか言ってすっぽかし、社内の女とよろしくやってたんだろうが。その声にビクッと反応し結衣は震えた。
「な…何よ?私が何をしたって言うの?あんたなんてタダのストーカーじゃない?それが許されると思って?」
「誘拐しといてなにもしてないだと?」
「…」
「これも全てお前が仕組んだって言ってたよな?録音されてないと思ったか?言い逃れはできないな」後ろからサイレンが響いた。葵はにこりと笑うと
「僕はヘマはしないよ」と手にしていたナイフを警察に渡した。彼の手にはハンカチが握られていた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
幼馴染と子作り温泉に間違えて行ったらそのままエッチしてしまった
紅
恋愛
大学で再会した幼馴染と昔行ったことがある故郷の温泉に二人で行った。
しかし、その温泉は子作りの温泉になっていた。温泉を躊躇した俺たちだったが身体が勝手に動いてしまい....
はずれのわたしで、ごめんなさい。
ふまさ
恋愛
姉のベティは、学園でも有名になるほど綺麗で聡明な当たりのマイヤー伯爵令嬢。妹のアリシアは、ガリで陰気なはずれのマイヤー伯爵令嬢。そう学園のみなが陰であだ名していることは、アリシアも承知していた。傷付きはするが、もう慣れた。いちいち泣いてもいられない。
婚約者のマイクも、アリシアのことを幽霊のようだの暗いだのと陰口をたたいている。マイクは伯爵家の令息だが、家は没落の危機だと聞く。嫁の貰い手がないと家の名に傷がつくという理由で、アリシアの父親は持参金を多めに出すという条件でマイクとの婚約を成立させた。いわば政略結婚だ。
こんなわたしと結婚なんて、気の毒に。と、逆にマイクに同情するアリシア。
そんな諦めにも似たアリシアの日常を壊し、救ってくれたのは──。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる