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第3章「仕掛けないと速攻負けちゃう」
やっぱり変わらん、この2人
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チュッ
「え?」
今、夏奈弥の唇には確かな感触があった。
しかし夏奈弥の目の前にはなぜが笑いをこらえようとしている時也の姿があった。
「え?なんで?」
夏奈弥はなぜ時也がそんな顔をしているのかが想像もつかなかった。
しかし、時也が持っていたものを見た途端、なぜそうなっているのかの意味を理解した。
「ちょっとそれって。」
「リアルキスなんちゃら。」
なぜ持っているんだと言わんばかりないその道具。夏奈弥は普通に恥ずかしがった。
「ずるーい!なんでそんなの持ってるの。」
「昨日買っておいた。どうせお前もそういうのをいつか仕掛けてくるだろうと予想して、早めの攻撃をしたわけだよ。」
「クズやん。」
「いや、そういうの無いから。」
いつもは少しクールっぽかった時也だが、普通にそういうことをする人だと夏奈弥は理解した。しかし、それが誰でもやる訳では無いということは、その時はまだ知らなかった。
そして少し間が空くと、時也はある1つの問題を押しかけてきた。
「けどさ。これ。どこで管理しようか。バレるとやばいタイプじゃね?」
学生あるあるであろう。勢いやノリで買った変なもの。しかしそのテンションが終わるとこれどうしようと思って後悔するタイプの道具。時也はすこし困りながら、
「あげるよ。」
「いやいらんわ。」
そう時也が言っているあいだにも関わらず夏奈弥はそう返した。なんか予想していたのだろう。押し付け。
「まぁ。これに関してはそんなに大きいものでもないし。どこかに閉まっておけばいいだろ。」
「対策あったじゃん。」
「いややっぱり乙女のためにキス練習にいいと思って。」
「そんなに下手だと思ってるの?そんな下手じゃないよ。」
そう言いながら時也の方へ近づいていく。
「いやいいよ。こっち来んなってそういうノリは今いらんから。」
そう言ってグイグイ来る夏奈弥を手で抑えている時也との光景は。なぜが新鮮に見えていた。
~橋本家~
「ただいまー。」
睦月が帰って来ると、睦月は最初にこんなことを可憐に聞いた。
「あれ?お兄ちゃんは?」
「今夏奈弥ちゃんのとこ。」
「最近頻繁じゃない?」
「まぁ趣味とかも色々合意してるから、仲がいいんじゃない?」
「そうかなぁ...」
睦月はそれを疑った。
「え?」
今、夏奈弥の唇には確かな感触があった。
しかし夏奈弥の目の前にはなぜが笑いをこらえようとしている時也の姿があった。
「え?なんで?」
夏奈弥はなぜ時也がそんな顔をしているのかが想像もつかなかった。
しかし、時也が持っていたものを見た途端、なぜそうなっているのかの意味を理解した。
「ちょっとそれって。」
「リアルキスなんちゃら。」
なぜ持っているんだと言わんばかりないその道具。夏奈弥は普通に恥ずかしがった。
「ずるーい!なんでそんなの持ってるの。」
「昨日買っておいた。どうせお前もそういうのをいつか仕掛けてくるだろうと予想して、早めの攻撃をしたわけだよ。」
「クズやん。」
「いや、そういうの無いから。」
いつもは少しクールっぽかった時也だが、普通にそういうことをする人だと夏奈弥は理解した。しかし、それが誰でもやる訳では無いということは、その時はまだ知らなかった。
そして少し間が空くと、時也はある1つの問題を押しかけてきた。
「けどさ。これ。どこで管理しようか。バレるとやばいタイプじゃね?」
学生あるあるであろう。勢いやノリで買った変なもの。しかしそのテンションが終わるとこれどうしようと思って後悔するタイプの道具。時也はすこし困りながら、
「あげるよ。」
「いやいらんわ。」
そう時也が言っているあいだにも関わらず夏奈弥はそう返した。なんか予想していたのだろう。押し付け。
「まぁ。これに関してはそんなに大きいものでもないし。どこかに閉まっておけばいいだろ。」
「対策あったじゃん。」
「いややっぱり乙女のためにキス練習にいいと思って。」
「そんなに下手だと思ってるの?そんな下手じゃないよ。」
そう言いながら時也の方へ近づいていく。
「いやいいよ。こっち来んなってそういうノリは今いらんから。」
そう言ってグイグイ来る夏奈弥を手で抑えている時也との光景は。なぜが新鮮に見えていた。
~橋本家~
「ただいまー。」
睦月が帰って来ると、睦月は最初にこんなことを可憐に聞いた。
「あれ?お兄ちゃんは?」
「今夏奈弥ちゃんのとこ。」
「最近頻繁じゃない?」
「まぁ趣味とかも色々合意してるから、仲がいいんじゃない?」
「そうかなぁ...」
睦月はそれを疑った。
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