上 下
51 / 56
第五章「上の上」

想定内の想定外

しおりを挟む
「いけ!」
アルカは鋭い刃で獣一瞬で真っ二つに切った。
フレデリカも続き魔法で相手を蹴散らす。
「どう?調子は。」
「絶好調よ!」
今までの不安を全て取り除くのでは無いかと言わんばかりの調子で周りの敵を倒していく。
周りの敵も雑魚では無い。
一旦終えたところで、2人は会話をしていた。
しかし、アルカはある異変に気づく。
「誰か来る?」
「え?あぁ。そうね。誰かしら。」
およそ3人程が近づいてきているのをアルカとフレデリカは察する。それが何者なのかは分からない。
「アルカさんですね?」
「え?あぁ。はい。」
3人組の1人に話しかけられると、会話はどんどんと不気味なのもへと変わっていく。
「あなたの出身、ご両親の名前は?」
「え?、、、、、わからないわ。」
「やはり。貴方はこの星の出身ではない。転生者ですね。」
「何故それを?」
アルカは驚きながらそう聞くが、その者はニヤリと笑みを浮かべる他何も答えない。
「私達はこの星以外のもの。つまり転生者を始末するためにこちらに来ました。そちらの方は転生者ではなさそうですか。」
彼はフレデリカの方を見てそういう。
アルカはあることを思い出す。ケイナの言葉だ。
「転生者と接触する集団。」
「えぇそうです。最近は強いものも現れて大変ですよ。特にあのケイナという女性は今でも我々では始末することは出来ません。そして最近我々の耳にも入ってるあなたともう一方。オハラレイト。完全にこの星の名前では無い。つまり彼も転生者なのでしょう。それに、あなたには数字が刻まれているのも確認されています。我々はこれを数字の侵略者と名付けています。」
「数字の侵略者?」
「えぇ。既に何名かは我々が手を加えることなく亡くなっている方も数名いらっしゃるようですが。」
「それで、今日は私を殺そうってこと?」
「話が早い。」
そう呟くとその者は高速でアルカの元へと近づいてくる。しかし、アルカはもっと早い形で1人に斬り掛かる。
「な!?」
その者は咄嗟に近づくのを辞め、一旦後ろへと下がる。
「思ったよりも手応えがありそうですね。」
「レイトとケイナのせいで私の存在意義が薄れているだけよ。」
「お前らも行け!」
その者があと2人にそう命令する。
2人がアルカの元へと襲いかかる前にぷにぷにした物が体にくっつく。
「フレア。」
フレデリカがそう唱えると、その瞬間に大爆発した。
その2人は既に息絶える。
「貴様!」
その怒りに任せたその者はフレデリカに対象を変え、技を唱える。
「フィル!」
6つの光がクルクルと円を描きながらフレデリカに近づくと、光が爆発し光で何も見えなくなる。
「くっっ!」
その間に彼がフレデリカに斬り掛かる。
それをアルカがカバーし、実質2対1の状態が完成する。
その者が再び同じ技を繰り出すも、アルカがその光を真っ二つに斬り、攻撃が失敗する。
「閉じ込め。」
フレデリカはその隙にその者の拘束に成功する。するとアルカは質問する。
「他に誰がいる?」
「それは言わない。」
「ボスは?」
「、、、、」
「目的は。」
「、、、、」
「言え!」
アルカはその者に強く当たる。
「魔王軍の者か!?」
「私達は冒険者の味方でも魔王軍の味方でもない。あの方の味方だ。」
すると後ろから1人の男が歩いてくる。凄まじいオーラをまといながら。
「分かったわ。もういい。」
アルカはその者を一瞬で斬り消すと、その男に話しかける。
「お前がボスか?」
「ボス?というか。僕の忠実な人に何をしてくれてるのかな?」
「あなた達が今までやってきたことと変わりないわ。」
「君には死というプレゼントをくれてやらないと気が済まないようだね。」
「丁度いいわ。私もそう思っていたところよ。」
アルカは再び剣を構える。



次回第六章
「転生者とは」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ
ファンタジー
転生する事になった俺は転生の時の役目である瘴気溢れる大陸にある大神殿を目指して頼れる仲間の召喚獣たちと共に旅をする カクヨムでも投稿してます

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜

ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。 社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。 せめて「男」になって死にたかった…… そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった! もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

処理中です...