どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない!

桜田紅葉

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第五章「上の上」

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「久しぶりだな。フレアナ。」
「相変わらず生意気ね。ガルド。」
その2人の空間には、2人にしかわからない空気が漂っている。ラルもさすがにその雰囲気に入ることが出来なさそうだ。
「随分大人びいてるみたいだけど、私から見たらまだクソガキくらいなもんね。」
「愛想も母性もないやつがよく言うぜ。そこら辺のやつたぶらかして自分は強いとか思ってるんだろうが、実際。どうかな?」
「パニッシュ!」
フレアナの巨大な魔法弾をガルドは軽々と交わすと。
「これは個人戦じゃねぇ!全員で行くぞ!!」
と全員に声をかける。
「なら俺が行く!!」
と誰よりも早くシドがフレアナの元へ向かった。
「なんだお前?」
「お前に戦友を取られた愚か者さ。」
そう言うと激しく魔法弾同士がぶつかり合う。
もはやフレアナとシドが見えないほど煙や爆風でら覆われている。
「どうせお前にとっちゃ手駒のたった一つだろうけどな、俺にとっちゃ古い戦友でね。」
「随分と根に持ってるのね。私そういう人は嫌いだわ。」
「そりゃよかったよ。」
フレアナの攻撃をシドが打ち消す攻防が繰り広げられている中、変に隙を作ってしまったり、攻撃の妨げになってしまう可能性があると判断したガルドは襲撃するのを控えていた。
しかし攻撃に備えていたのはレイトはゴットマシンガンを取り出すと、十分に魔力を込めると、狙いを定め、その機会を今か今かと伺っていた。
「レイト。一発で仕留めるのよ。」
「あぁ。そのつもりだよ。」
フレデリカはレイトにそう伝えると、レイトは構えながらそう返した。
「いちいちしつこい男ね!」
「しつこいのはお前の方だろ!」
フレアナとシドはまだ戦慄を繰り返していると、シドが攻撃してフレアナがガードする展開になり、攻守が逆転していた。
「エレキ!!!」
シドのエレキという魔法を食らったフレアナは多少のスタンを強いられると、シドはレイトの方を向いた。
「ここだ。」
レイトはそうボソッと呟くと、引き金を思いっきり引くと、高速な銃弾がフレアなの脳天目掛けて一直線。
フレアナはスタンのせいで動くことが出来ず、脳天に銃弾を貫かれるしか選択肢がない状態であった。
そのはずだった。
ズギュゥゥゥゥゥゥン!
と脳天に貫通したのはラルであった。
フレアナを庇った形になったラルは目を瞑って倒れた。
そしてそのせいで失速した紅いピストルはフレアナを貫くことは無かった。
「ラル?ラル?」
フレアナの困惑を無視してレイトはもう一発放とうとするが、フレアナはその一瞬でレイトに攻撃を仕掛けた。
「ちっ!」
「あなた。よくも私のラルを!」
フレアナの顔は怒りで満ちていた。
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