どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない！

第五章「上の上」

ケイナの仲間

「まじ？」
ガルドはケイナにそう返した。
「えぇ。マジよ。」
「なんでそんな冷静なんだよ。」
「今更って感じよ。スクイーといいアルバトロスといいゲインレといい。あれだけの魔王軍が来たばっかの冒険者と魔法の息子に討伐されてれば、攻め込まれるしこういうことになると思ってたわ。あんた達が暴れた尻拭いを私がするのよ。もう。」
「ゲインレに関してはケイナさんが倒してたじゃん。」
レイトは冷静にそう会話に入り込むと、ケイナはゴットマシンガンについて追求した。
「レイト。あなた、神族魔法の使い主だったって聞いたわよ。凄いじゃない。」
確かにケイナはレイトを褒めてはいるが。表情はあまりにも変わっていなかった。
「ってか。レイト私のこと敬語に直ってんじゃん。かわいい。」
可愛がられているというか、半分嘲笑われている気がした。
「久しぶりに会うからな。ほら、もう戻っただろ？」
レイトは少し顔を赤らめながらいうと、アルカがレイトの背中をバシン！と叩いた。
「いでっっ！なんだよ。」
「きしょ。」
「えー。？」
意外とちょっとした乙女心を全く理解していなかったレイトはさておき、再び魔王軍幹部との対決の話になった。
「でも今回は私ひとりじゃないのよね。今回は同じＳ＋の人が来るのよ。ここに来るように言ってあるから、そろそろ来ると思うんだけど。あ、あいつだわ。」
全員がケイナの向いた方を向くと、レイトと同い年くらいの男の姿があった。赤黒い剣を身にまとい、少し前髪の長い赤髪の男だった。
「ちょうどあなたの話をしてたのよ。で、この人たちが今回私が呼んだ助っ人。」
「あぁ。なるほどね。初めまして。シドです。よろしく。」
「オハラレイトです。こちらこそ。」
その後一通りの紹介を済ませると、シドがレイトにあることを言った。
「俺も地球からここに来たんだ。レイトと同じね。まぁあとケイナも。そしてアルカとも。」
だいぶミステリアスな口調でそういう。
「まぁ能力とかはその時になったらでいいか。説明苦手なんだよね。よくわかんないし。俺はもともとパーティに所属してたんだけど、まぁ息絶えたってよりかは、引退しちゃって。今は他のパーティ三人でやってる。まぁ今回は俺一人だけしか消えないけどな。」
「じゃぁ話は早いな。同じ地球出身ってことは。」
レイトそう表情を明るくすると、クエストの手続きを済ませた。
「で。幹部は幹部でも、誰と当たるんだ？」
ガルドがケイナにそう聞くと、ケイナはその答えを直ぐに出した。
「今、さっきも言った通りギルドと魔王軍はこれまでにない距離感なの。だからあいつが動き出したわ。」
ガルドはそう言われるとガルドは一気に真剣な表情をする。
「ってことはあいつだな。」
「えぇ。魔王軍幹部第二位。フレアナよ。」
ケイナはガルドの方を向いてそう言った。