どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない!

桜田紅葉

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第四章「消えていく戦友たち」

選ばれし者

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「どういうこと?」
フレデリカは聞く。ガルドは直ぐにその答えを返した。
「そのまんまさ。レイトしかあいつを使うことはできないってことだよ。きっと普通な魔力じゃない魔力を使ってるんだよ。」
「普通じゃない魔力?」
「きっと神族魔法ですね。」
バルが入ってそう言った。
「神族魔法?」
「魔力にはいくつかの種類がある。普通の魔力ガルドさんらが使っている魔族魔法。そして神に類ずる者が使う魔法。それが神族魔法(しんぞくまほう)です。神族魔法
は本当に稀に使う人がいましたが、まさかれいとさんはそれを使っているとは。」
「というか。ゴットマシンガンは神族魔法専用だったってことだな。」
「よく分からないけどすごいってことは分かるわ。」
「神族魔法は本当に選ばれし者しか使えない魔法です。きっとレイトさんは転生する時に誰かからそれを授かったんでしょう。」
「普通に転生させた神じゃないの?」
「多分そうだな。」
「私のは普通のよね?」
「アルカのは普通のだな。」
「つまんないの。まぁ。荷が重いからいいけど。」
そんな会話を繰り広げている中でレイトとスクイーは驚くべし速さで戦いを繰り広げていた。
「お前にこいつは使わせない!」
「やべっ!」
スクイーが咄嗟にさっきの男が持っていたゴットマシンガンを拾おうとしたレイトに攻撃を仕掛けている。するとスクイーはゴットマシンガンを取り上げる。しかしそれを見ていたアルカが行動する。
「返せ!」
スクイーに斬りかかると、スクイーはそれをギリギリで避けるが、それを隙にレイトはゴットマシンガンを取り返す。
「すまないアルカ!」
「えぇ!」
その間アルカはスクイーとのバトルを繰り広げる。アルカが斬りかかる。スクイーが避ける。それの繰り返しで、遥かにアルカが有利な展開であった。
その最中にレイトはゴットマシンガンに魔力を込める。
するとアルカは技を使う。
「いけぇ!」
その攻撃はスクイーの腕を切断する。
「何!?」
何故スクイーが驚いたのか。それはアルカの剣が伸びたからだ。確実に避けたはずの攻撃が剣が伸びたことによって当たってしまったのであった。
「クソ!」
そうするとスクイーはアルカ目掛けて攻撃を仕掛ける。
それをアルカはかわそうとするが、攻撃は当たってしまう。
そしてアルカにトドメの攻撃をしようとすると、ガルドやフレデリカ、バルが阻止する前にレイトが動き出す。
「ファントム。」
確実に音が鳴った。しかしいつものような弾丸が見えない。レイトの方を向いたスクイーは弾丸を確認しようとしたがその姿はなかった。しかしその次の瞬間にスクイーの体に弾丸が貫通していた。
「は??、、、、、、、、、、あ?」
すると光の光線が体内からスクイーを覆うと、スクイーは何を言い残すことも出来ずに消滅してしまった。
「なんだその技?」
ガルドはレイトの方を見ると、ゴットマシンガンの姿が変わっていた。
その姿は光に覆われていて、とても神秘的であった。しかしその姿は直ぐに普通のゴットマシンガンに戻ってしまう。
「何とかなったみたいだな。」
「いや、何とかじゃなくてなぁ。レイト、さっきの技は?」
「あぁ。なんかいつも通り魔力込めてたんだけど、その時にこいつがいきなりさっきみたいになって。」
「もしかして、神族魔法の覚醒か。」
「は?なんだそれ。」
レイトは神族魔法なんて知るはずがなかった。
自分がその魔法を使っていたことさえも。
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