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第三章「転生者」
別れ
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レイト達はギルドに戻ると、ケイナにライトニングオピニオンについて問いかけていた。
「あれって一体なんなんだ?ライトニングオピニオン。」
するとケイナはレイト達に丁重に説明した。
「ライトニングオピニオンは私でさえかなりの魔力を消費する代わりに莫大な力、対魔族魔法の能力を得ることができるわ。ゲインレの再生を止めたのもその能力の効果よ。」
「なるほど。」
「レイト。あなたにもライトニングオピニオンみたいな能力が隠されてる気がするの。アルカ。あなたもよ。」
「私も?」
アルカはまさか自分のことについて触れられるとは思っていなかったのか、驚いた表情をしてアルカに問い返した。
「私のどこを見てそう思ったの?あいつに一撃で腕斬られかけたのに。」
「そこよ。斬られかけた。あの攻撃はあなたのようなランクの冒険者だったら一発アウトよ。腕どころか、気づかずに首まで斬られちゃうわよ。あなた、終始悔しそうしてたけど、まだまだこれからよ。私もこうなるのに四年かかってるんだから。あなたはまだ数ヶ月でしょ?伸び時よ。」
「そう、なの。」
アルカは真面目な顔で話を聞いていた。
「こうなったら魔法の種類も増やさないとね。」
「頼むぜフレデリカ。お前出番なかったからな。はははは。」
ガルドはそう言いながらフレデリカの背中を軽く叩いた。
「なによ。あなただって大して活躍してなったじゃないの。」
「あなたの魔力を全回復させたのは誰だったか忘れてるみたいだな。」
「あ。」
ケイナは会話に入って仕切り直した。
「とにかく、アルバトロスとゲインレ、ダスポを倒したってことは、あなた達も幹部上位どころか魔王直々に名前か耳に入ってるはずよ。特にガルド、あんたは十分気をつけなさいよ。」
魔王の息子であるガルドにケイナは強く警告した。
「あぁ、わかってるよ。」
「あと、レイトとアルカはあとひとつ言わなきゃいけないことがある。」
「何?」
レイトは聞き返す。
「地球から来たって事を知っている冒険者たちが少なからず居る。」
「え?」
「私たちが地球からやってきた事を認知して、直接攻撃を仕掛けてくる奴らが稀にいるわ。私たちを転生させた神がどうやら試練とかいう科目で狙わせてるらしいの。だから気をつけてね。」
「分かった。ケイナは今からどこへ?」
「私はとりあえず因縁の相手と決着ついたからしばらくは用がないわ。あなた達のランク上げにでも手伝いましょうか?」
レイトは答えた。
「いや、それは俺たちパーティでやるよ。ケイナにこのまま頼ってばっかりだと、なんなダメな気がするんだ。」
「そう。」
ケイナはこの時ある場面を思い出した。
「ケイナ、明日は1人で休んでるといいよ。」
「急にどうしたのよ?」
ケイナはカズヤにそう問いかける。
「いや、明日ナホと2人で用があるんだ。」
「そう?どんな?」
「ちょっと雑魚狩りにでも2人で行こうかなと、ほら、ケイナより俺ら断然ランクも実力もないからさ、このままケイナが1人で戦い続けるとってなると、俺たちがダメになっちゃうなって。」
「そう。分かった。じゃぁ気をつけて。」
「あぁ!」
それがケイナとカズヤの最後の会話となった。なぜかケイナはカズヤとレイトの言葉が似ているように感じた。
そこでケイナはレイトにある提案をした。
「いつでも呼んでね。これ。」
ケイナがレイトに渡したのはケイナのテレパシーコードであった。
テレパシーコードとは、地球上で言う携帯番号のようなものだ。
携帯電話とは異なり、寝ていても強制的に応答させることがデメリットだが、そこがメリットなところでもある。
「わかった。また厄介なことになったらお願いするかもしれない。」
「えぇ。任せて。厄介事は慣れてるから。」
「そっか。」
「じゃぁ。」
レイト達とケイナは別れ、再びパーティのクエストを探し始めた4人は、あるクエストを見つけた。
「魔王軍敗戦パーティの回収?なんだこれ??」
レイトはそのクエストを手に取ると、ガルドが答えた。
「魔王軍にやられた奴らを回収するクエストだよ。」
するとレイトはガルドにこう言った。
「これって、いつのだ?」
「最近かな。」
「これ行くぞ。」
「おい。正気か?」
「明日は我が身みたいなもんだろ?知っておきたいだ。未だ見たことがない。魔王軍の恐ろしさを。」
レイトは真剣な目をしてガルドに言った。
「あれって一体なんなんだ?ライトニングオピニオン。」
するとケイナはレイト達に丁重に説明した。
「ライトニングオピニオンは私でさえかなりの魔力を消費する代わりに莫大な力、対魔族魔法の能力を得ることができるわ。ゲインレの再生を止めたのもその能力の効果よ。」
「なるほど。」
「レイト。あなたにもライトニングオピニオンみたいな能力が隠されてる気がするの。アルカ。あなたもよ。」
「私も?」
アルカはまさか自分のことについて触れられるとは思っていなかったのか、驚いた表情をしてアルカに問い返した。
「私のどこを見てそう思ったの?あいつに一撃で腕斬られかけたのに。」
「そこよ。斬られかけた。あの攻撃はあなたのようなランクの冒険者だったら一発アウトよ。腕どころか、気づかずに首まで斬られちゃうわよ。あなた、終始悔しそうしてたけど、まだまだこれからよ。私もこうなるのに四年かかってるんだから。あなたはまだ数ヶ月でしょ?伸び時よ。」
「そう、なの。」
アルカは真面目な顔で話を聞いていた。
「こうなったら魔法の種類も増やさないとね。」
「頼むぜフレデリカ。お前出番なかったからな。はははは。」
ガルドはそう言いながらフレデリカの背中を軽く叩いた。
「なによ。あなただって大して活躍してなったじゃないの。」
「あなたの魔力を全回復させたのは誰だったか忘れてるみたいだな。」
「あ。」
ケイナは会話に入って仕切り直した。
「とにかく、アルバトロスとゲインレ、ダスポを倒したってことは、あなた達も幹部上位どころか魔王直々に名前か耳に入ってるはずよ。特にガルド、あんたは十分気をつけなさいよ。」
魔王の息子であるガルドにケイナは強く警告した。
「あぁ、わかってるよ。」
「あと、レイトとアルカはあとひとつ言わなきゃいけないことがある。」
「何?」
レイトは聞き返す。
「地球から来たって事を知っている冒険者たちが少なからず居る。」
「え?」
「私たちが地球からやってきた事を認知して、直接攻撃を仕掛けてくる奴らが稀にいるわ。私たちを転生させた神がどうやら試練とかいう科目で狙わせてるらしいの。だから気をつけてね。」
「分かった。ケイナは今からどこへ?」
「私はとりあえず因縁の相手と決着ついたからしばらくは用がないわ。あなた達のランク上げにでも手伝いましょうか?」
レイトは答えた。
「いや、それは俺たちパーティでやるよ。ケイナにこのまま頼ってばっかりだと、なんなダメな気がするんだ。」
「そう。」
ケイナはこの時ある場面を思い出した。
「ケイナ、明日は1人で休んでるといいよ。」
「急にどうしたのよ?」
ケイナはカズヤにそう問いかける。
「いや、明日ナホと2人で用があるんだ。」
「そう?どんな?」
「ちょっと雑魚狩りにでも2人で行こうかなと、ほら、ケイナより俺ら断然ランクも実力もないからさ、このままケイナが1人で戦い続けるとってなると、俺たちがダメになっちゃうなって。」
「そう。分かった。じゃぁ気をつけて。」
「あぁ!」
それがケイナとカズヤの最後の会話となった。なぜかケイナはカズヤとレイトの言葉が似ているように感じた。
そこでケイナはレイトにある提案をした。
「いつでも呼んでね。これ。」
ケイナがレイトに渡したのはケイナのテレパシーコードであった。
テレパシーコードとは、地球上で言う携帯番号のようなものだ。
携帯電話とは異なり、寝ていても強制的に応答させることがデメリットだが、そこがメリットなところでもある。
「わかった。また厄介なことになったらお願いするかもしれない。」
「えぇ。任せて。厄介事は慣れてるから。」
「そっか。」
「じゃぁ。」
レイト達とケイナは別れ、再びパーティのクエストを探し始めた4人は、あるクエストを見つけた。
「魔王軍敗戦パーティの回収?なんだこれ??」
レイトはそのクエストを手に取ると、ガルドが答えた。
「魔王軍にやられた奴らを回収するクエストだよ。」
するとレイトはガルドにこう言った。
「これって、いつのだ?」
「最近かな。」
「これ行くぞ。」
「おい。正気か?」
「明日は我が身みたいなもんだろ?知っておきたいだ。未だ見たことがない。魔王軍の恐ろしさを。」
レイトは真剣な目をしてガルドに言った。
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