どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない!

桜田紅葉

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第三章「転生者」

思い出のある敗北者

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「何?」
レイトはゲインレを鋭い目で睨みながらそう返した。
ゲインレは腕を鋭い刃に変形させながら言葉を続けた。
「奴らはまじで惨めだったな。普通のクエストかなんかやってたんかは知らないが、そこら辺の雑魚を倒している間に俺が行ったらマジで焦ってたぜ。馬鹿め。次はお前らがそうなる番か?」
そう言うとゲインレは刃をレイト達に思いっきり振りかぶった。
「おっ!?」
それを何とか全員かわすと、全員が動き始めた。
「ピストルセレクト。パープル。」
「シャイニング。」
「さてと。」
「ボム。」
「消しちまうか。」
ガルドがレイトに問いかけると、レイトは即答した。
「当たり前だ。俺ができるかは分からないけどな。」
「私から行くわ。」
ケイナがゲインレに両手の剣でゲインレの刃を流しながらゲインレに近づいていく。
するとゲインレの変形は刃だけに収まらなかった。
「あのガキみたいなやつも作っちゃおっと。」
ゲインレはレイトの持っているゴットマシンガンを目で確認しその形の銃を作り出した。
「面白いなこれ。」
そう言いながら躊躇なくゲインレはケイナに弾丸を打ち込んだ。しかし、ケイナはそんなものに屈することは無い。
「弾丸が彼より圧倒的に遅いわね。全然別物じゃない。」
ケイナは剣で弾丸真っ二つに切り裂くと、ゲインレにどんどん近づく。
「じゃぁ俺もそろそろ接待しますか。」
ゲインレは再び刃をの形に変形させ、ケイナの方に走り出した。
2人の斬り合いはお互い一斬りもヒットするこなく剣と剣同士が当たり続けている。
その間にレイトはゴッドマシンガンを打ち込んだ。
「いけ。」
圧倒的にゲインレの擬似ゴットマシンガンより速かった。
「あっぶねー。」
ゲインレはそれを笑いながらギリギリでかわすと、ケイナがすかさず斬りかける。
「おいおい。勘弁してくれよ。」
ゲインレはそう言いながら何かのボールを生成し、地面に落とした。
「ん?」
ケイナはその光景に驚いた。カズヤとナホが目の前に現れた。
「ケイナ。ここで何してるんだよ。」
いきなりカズヤがケイナに話しかけた。
「そうだよ。はやくこっちに来てよ。」
ナホのその言葉にケイナはなにか引っかかった。
「こっち?」
「そう。こっちに来てよ。こっちでは苦しみも何も無いの。」
ナホは優しい顔でケイナにそう言いかける。
「あなた、あいつに何されたの?」
ナホは答えた。
「何も。ただ。」
「ただ?」
「あなたをこっちの世界に引き込みたいの。」
ケイナのお腹辺りから闇かがったブラックホールのようなものが生成される。
「ケイナちゃん。もういいんだよ。」
ゲインレがそれを見ながら笑っている所にガルドが高速で近づき問いかけた。
「おい。あの2人はどうしてここにいるんだ。」
「あれは体という固形じゃない。そういえばお前は分かるだろ。」
ガルドは目をはっとさせた。
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