どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない！

第二章「待ち構える悲劇」

不意打ち

「それでお前のレパートリーは終わりか？」
ダスポはガルドにそう聞く。
「さぁね。そんなの言わねぇよ。」
ガルドがそう言ってる最中、ダスポはハッと気づいた。
「ピストルセレクトレッド。」
「まさか。」
ダスポがそこを向いた時点で遅かった。
レイトがゴットマシンガンを発動させていた。
「くっ！」
レイトの弾丸は命中し、ダスポの左肩が破壊された。
「ん？」
ダスポがまたなにかに気付く。
「再生が遅い？」
ガルドが言う。
「どうした？まだ手札があるんじゃないのか？」
「ガルドてめぇ。玉になんか仕込んだな？」
「いや、別に俺は何も仕込んじゃいない。やつの混色だ。」
「混色？」
混色とは、ピストルセレクトのカラーを多少混ぜることによって起こる現象である。
今回レイトが行ったのとはレッドとパープルの混色。全体的なまとめとしてはレッドにまとめられるが少量のパープル性質を混ぜることによって魔族魔法の再生をはるかに遅くするとこに成功したのである。
「ちっ。まぁ右があれば。」
ダスポがそう言った瞬間、右肩も破壊される。
「意識しろっつぅの。」
レイトは小声で言った。
「やっと終わりか。」
ガルドがそう言うと、ガルドは急に後ろを向いた。
「誰だお前？」
そこに居たのは1人の女性だった。髪の毛は美しいシルバーで、両手には神々しい剣を持っていた。
「ケイナか？」
ガルドには少し覚えがあったらしく、その女性にそう言うと、彼女は答えた。
「えぇ。そうよ。」
「なんだ、ケイナか。お前がここにいるってことは俺の出番はないようだな。まぁ疲れたからあとはってか。レイト！」
ガルドはレイトを呼ぶ。
「待てよ、ガルド！！！！」
「うるさ。早く消えて。」
そう言うとケイナは右手の剣をダスポに振ると、光がダスポに刺さり、ダスポは息絶えた。
「何あの子？」
フレデリカもケイナの元にやってきた。
「数字？」
既にケイナの元に着いていたアルカはなにかに気付く。
「1？」
ケイナという女性の右肩には数字の「1」という数字が刻まれていた。
「あの？」
アルカがケイナに声をかける。
「ん？あなた。」
ケイナはアルカに見覚えがあるのか、少し動揺したかのような気がした。
「1ってなんですか？」
アルカはすぐにケイナに聞いた。するとケイナはその1と言う数字が刻まれた肩を撫でながら言う。
「私がここに来た時からあるわよ。」
「ここに来た時？」
「えぇ。あなた達もでしょ？」
「え？」
「きっとどこかにあるわ。ほら。」
「6。」
アルカのちょうど見にくい背中と脇の間には「6」が刻まれていた。
「きっとあの人にもあるわ。」
そうケイナはレイトを見ながらそう言うと、 ガルドが何か心当たりがあったのか、レイトに言う。
「レイト。お前の肩の後ろ。」
「え？」
レイトの背中には「7」という数字が刻まれていた。
「え、もしかして知らないの？」
ケイナが言った。
「ここに来た順番よ。」
レイトとアルカにはまだよく分からなかった。








次回第３章「転生者」