どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない！

第二章「待ち構える悲劇」

活気のない村

「カラサラ村か。行ったことないな。」
レイトは地図を見ながらそう言うと、ガルドが言った。
「まぁ少しギルドから離れたところにあるからな。冒険者があまり来る需要がないっちゃないし、民間人の村だからな。」
「そんな所をダスポは支配してるのか。なんてやつだ。」
「その代わりに魔王軍の建物に近いからな。あっちからすればアクセスはいいからな。」
ガルドはレイトにそう説明した。
「なるほどな。」
そう言いながら1時間くらい経つと、カラサラ村に着いた。そこで見た光景はレイトの怒りに触れるものであった。
「あら、ようこそ起こしになられました。」
「あぁはい。どうも。」
レイトは思わず困惑した。村人の誰もがまるで死んだような顔をしていた。笑いがほぼない。むしろ全員絶望に満ちている。
「なんだこれ。」
「ダスポはかなり良くない形で支配してるみたいね。」
周りをキョロキョロしながらアルカは全員に言った。
するとガルドが既に村人にはなしかけていた。
「ダスポはどのような形でここを管理しているんですか？」
「あら。ギルドの方ですか？」
「はい。」
「気をつけてください。過去に何度かここを救いに来たと冒険者の方がここにやってきましたが、そのあと彼らが帰ってくることはありませんでした。なので誰ももう何も期待はしていないんです。」
「なるほど。貴重なお話ありがとうございます。」
「ダスポはここの収益の半分以上を魔王軍に納めています。ここの産物もそうです。そしてそれに逆らう、それかそれを払えなくなると消されてしまいます。」
「そんな。」
フレデリカは後ろで聞きながらそう反応した。
「これは早くなんとかしないとな。」
「そうだな。」
レイトが話す。
「あの、ダスポがどこにいるかとかってわかりますか？」
「いえ、普段は魔王城にいるという話を聞いています。」
「そんな、じゃぁ魔王城に乗り込まないといけないの？」
「いや、やつはきっとすぐここにくるさ。自分が狙われることも既に察知してるだろうし、俺のこともあるからな。」
ガルドがそう言うと、その話は近いうちに真実となる。
次の日、レイト達は村の宿を後にすると驚きの光景を目の前にした。
「ガルド出てこい！！いるんろ！？」
ダスポは暴れながらそう叫び続ける。そうすると村人かレイト達に寄ってきた。
「あの人です！早く！お願いします！！」
その顔は恐怖に溢れていた。
「ようダスポ。まさかお前の方から来てくれるとはな。」
「ガルド。やっぱここに来てたか、俺を始末しろって奴らに言われたんだろ？まぁお前に関しては魔王様から拘束してくるように支持されてたところだからな。丁度いい。」
「身の程を知るんな。」
レイトはガルドこ横に出て言った。
「なんだお前？雑魚がでしゃばってんじゃねぇぞ？」
「その言葉そっくりそのまま返してやるよ。」
レイトは今までにない顔をしていた。