どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない!

桜田紅葉

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第二章「待ち構える悲劇」

魔王軍幹部四位ダスポ

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「あれはダスポか。」
レイト達は遠目でダスポという魔王幹部組織を見ていた。
「魔王幹部四位。魔王幹部は五位まで存在する。その中の四位がアイツだ。」
ガルドはレイト、フレデリカ、アルカにそう説明した。
「にしてもなんでこんな時に?」
フレデリカがガルドに聞く。
「お前心当たりあるだろ。アルバトロスだよ。アルバトロス。」
「あぁ。」
フレデリカは納得した。
「上位ランクの冒険者が一撃で蹴散らされる程の力持ってる奴が魔族魔法でやられたとなると、あっちからしたら心当たりしかない。」
「やっぱじゃぁやらなかった方が良かったんじゃ。」
「俺はそうは思ってないさ。」
フレデリカとガルドの会話は続く。
「アルバトロスがやられるとすると魔王軍にそれは伝わるんだ。魔王軍の番犬的存在だからな。ただ魔王軍と冒険者はそう早々と衝突はしない。どちらにもメリットがなければ潰し合いになる。ある程度お互いが睨み合いながら事は進んでるんだよ。しかしそれが冒険者にアルバトロス討伐。これは魔王軍もだまっちゃいない。威嚇として幹部が来たんだろう。」

魔王軍幹部四位ダスポとギルド。
「どうしてあなたが今日ここに?」
ギルドの長老が聞く。
「おいおいおいおい。知ってるくせに言わせるんじゃねぇよ。うちの大事なアルバトロスが2体も倒されたんだぜ?しかもあの跡は魔族魔法。魔王軍の裏切り者か落ちこぼれ息子のどっちかしかないだろ!」
「アルバトロスを野放しにしたのはお前らじゃないのか?」
「うるせぇな。とにかくそいつを始末しなきゃいけねぇんだよ。ほら。さっさと出せ。」
「?」
「ぶっ飛ばしたやつだよ。記録あるんだろ。」
「それは冒険者関係の方しか見れないので無理だな。」
「は?うるせぇなつぶすぞ!」
ダスポが魔族魔法を拳に込めている。
「くそ。」
ギルド長老は引き下がるしかない。しかし。
「久しぶりだなダスポ兄さん。」
「やっぱりお前か。ガルド。」
「あぁ。」
「じゃお前を潰さないとな。消えろ!」
そう叫びながらダスポはガルドの顔面目掛けて思いっきり拳を降りかかった。しかし、
バン!!とダスポの腕が切れた。
「あ?なんだそいつ。」
そう銃弾が飛んできた方向を見たがらダスポは魔力で腕を再生させた。
「俺はオハラレイト。ガルドのパーティのオーナーだ。」
「は?お前がガルドのオーナーだ?笑わせるなよ。見るからにBって所かな。おいおいおいおい。もう少しマシなやつとつるめよガルド。なんだお前?ランク下のやつらとつるめばお前がいちばん強いからそういうことしてんのか?イキってんなよ?」
そう言うとダスポはレイトに魔力を投げる。しかし。
キンっと刀が伸び魔力が切れた。
「私。ああいうチャラいイキリは嫌い。」
アルカが駆けつけた。
「な?」
ダスポは後ろをむくと。
「動くな。破裂させるわよ。」
フレデリカのスティックがダスポに向ける。
「こりゃひと仕事するか。」
ダスポはバキバキと指を鳴らせた。

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