どうせパッとしないなら異世界転生なんて必要ない!

桜田紅葉

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第二章「待ち構える悲劇」

ドレイン

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「あれ?」
フレデリカはガルドに問いかける。
「本当はあまり見せたくない技なんだけどな。ここでこうなっちまうとは。」
少しフレデリカはガルドのことを心配している。
「大丈夫なの?そんなのを本当に今出しちゃって。」
「あぁいいんだ。俺のポリシーよりもお前らの命の方がよっぽど大事だからな。せっかく出会ってみんなでやってるんだ。全力出さないでどうする?」
「ガルド、、。」
フレデリカはガルドがどんな魔法を使うのかを不安に思っていた。
「大丈夫だ。誰も死にはしねぇよ。」
ガルドは手に黒い炎のようなものを出しながら振り向きフレデリカにそう話しかけた。
「デビルドレイン。」
既に倒されてしまった冒険者に向けて炎を放った。そうすると黒い炎はその冒険者の全てを覆うと魔力を全て吸い取った。それを二、三人連続でやると歩きながらアルバトロスの元へと向かった。
「大丈夫か!?アルカ!?」
「全然問題ないわよ!」
2人が戦っている最中にガルドはレイトたちに言った。
「2人とも。俺にすこしやらせてくれ。」
「え?あ。あぁ。」
レイトはフットワークを使って斜め後ろへ退き、アルカは刀をしまうとガルドの後ろへと言った。
その後ガルドがレイトに言った。
「レイト。後で大事な話がある。」
「え?」
ガルドは技を放つ。
「レクリエム。消えろ。」
腕を下から上に向ける際に人差し指だけを立ててあげると、アルバトロスが反応するだいぶ前にアルバトロスの体はどんどん砕けていく。
そしてバラバラになったアルバトロスに見向きもせず2体目のアルバトロスにも同じことをした。
「失せろ。」
今度は手をグーにしてあげると内側から爆発し、アルバトロスは一瞬で2体とも砕け散った。
「あれは、魔族魔法。」
「魔族魔法?」
「えぇ。そうよ。」
フレデリカはそれ以降の言葉を放たなかった。
そしていつにもなく真顔ならガルドか3人の元へとやってきた。
「これを聞いてパーティから外すならそれはしょうがないことだ。」
「え?」
レイトはまだ今の状況に理解できない。しかしエデルが言っていたことを思い出した。エデルの忠告だ。
しかし未だにレイトはなんでフレデリカとアルカが悲しそうな顔をしているのかが分からなかった。
「最後の最後に言おうと思っていたんだが、こんなに早く言うとは思ってなかったよ。」
レイトはまだ理解できない。しかしいつも陽気なガルドが真面目な顔で言っていることだからとレイトも聞き入った。
「俺はな、魔王の一人息子なんだよ。」
ガルドは下を向い言った。
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