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第一章「普通すぎる転生」

上から目線の魔法使い

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レイト達はギルドへと慌てて足を運んだ。
「意外と早かったな!」
「なんでそんなワクワクしてるのよ。」
「だって新しい仲間が増えるかもしれないって考えればどんな人かな?とかなるだろ?」
「まぁ確かにそうはなるかもしれないけど、、、、」
「だろ?」
レイトはいつにも増してワクワクとした姿だった。まるで新発売のゲームの発売日に買いに行くかの様。
「まぁ誰だろうと歓迎してみようぜ。」
「絵に書いたようなひねくれたキャラな奴なのかもしれないわよ。」
「そんなことあるわけないだろ?」
あった。
「私の名前はフレデリカ!ランクはDの有能魔法使いよ。私は一年半ほかのパーティで参加してたんだけど、パーティが解散しちゃったからここに来てあげたわ。」
「あなたの方がランク高いじゃない。」
「そこについてはあまり触れないことにしておこうよ。まぁパーティメンバーは欲しいじゃないか。」
「しょうがないわね。」
「初めまして、オハラレイト。ランクCのアーチャーです。」
「アルカ。E。剣士。」
「E?あらそんな偉そうな見た目してEランクなの?あらあら。」
「まぁまだ駆け出しなので。」
レイトがアルカの顔を見た瞬間カバーに入った。笑顔なのに今にも鬼の表情になりそうな雰囲気が伝わったからだ。
「メンバーは今二人なの?」
「はい。」
「まぁいいわ。わたくしが入ってあげようじゃないの。」
「本当ですか!?ありがとございます。あとらヒーラーが来れば本格的にパーティ結成ができるぞ!」
「はいはい。」
もう呆れたかのような表情でアルカはクエストの掲示板とパーティの掲示板の書類を見ながらレイトに適当な返事を返した。
そしてレイトは受付にフレデリカの登録をし始めていた。
「あなた。もしかして彼目当てでこのパーティに入ったの?」
フレデリカはアルカにそう聞くと、
「いえ。そんな歪な理由で入ったりしないわ。あなたはどうなの?」
レイトに初めて会った時のような澄ました表情でフレデリカに問いかけた。
「わ、私は募集をみて可哀想だったから入ってあげただけだわ!」
「さっきパーティが解散したって言ってたけど、本当は追い出されただけなんじゃないの?」
「は?そんなことないわ!」
「おいおいおいおいどうした!?」
「なんでもない。」
アルカは怒りながら席を外した。
「すみません。」
「いえ、問題ないですわよ。」
本当に大丈夫なのだろうかとレイトは少し不安になりつつも、カウンターのお姉さんがレイトに話しかけた。
「オハラレイト様。あなたのパーティに参加したいという方が。」
「え?本当ですか!?」
「はい。詳細はこちらです。」
紙にはこう書いてあった。
「ガルド。ヒーラー。ランクA」
「ランクA!?」
レイトは困惑した。
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