5 / 5
聖王国編
連行
しおりを挟む
バン!とこもった音が風が吹き荒れる砂漠に響く。
「ふう」リーナは額の冷や汗を手で拭き取る。
「リーナ?」
上司が部下であるリーナに向かって疑問をぶつける。
「先輩があまりにも頼りなさそうだったので、私が行動しました」
上司は水晶に閉じ込められた少年を観察する。
「本当にこれで拘束できたのか?」
先程の件のせいですっかり上司は慎重になっているらしい。
「分かりませんよ」上司の問いに答えながらも彼女は先の行動に思いを馳せる。
リーナは自分の質問に答えた少年の解答から彼女は行動を起こすことを決定した。
上司が語っていたように最強最悪の兵器『原爆』の熱風にさらされても氷結弾が破れることはないのだ。
氷結弾を破れる人間がいるとするならば……それは……異能力者だ。
氷結弾の氷を溶かすことのできる異能力。
それは____炎などの熱を操る物であることが容易に推測できる。
氷結弾が通用しなければ溶けない物質の中に閉じ込めてしまえばいいだけ。
リーナは隠し持っていた小型拳銃に仕込んでおいた水晶弾を少年に向けて撃ち放ったのだ。
その結果少年の体は水晶に包まれたわけだ。
少年は身動きがとれなくなり困惑の表情を見せる。
しかし完全に動きを封じれたわけではなく、四肢ぐらいはある程度動かせるようだ。
少年は腕を振り上げ自分の体を覆っている水晶に叩きつける。
ボンッ!と鈍い音のはずが厚い水晶の壁が邪魔をしてこもった音へと変換される。
「予想通りですね」
「水晶からは脱出できないのか?」
「そうじゃないでしょうか?氷を溶かしたということは炎系を操る異能力者でしょう」
「水晶なら溶かせないという推測か」
上司はリーナが頭の中で広げている推測を口に出す。
「そうですそうです」
「連行するか……」
上司は自分が先程まで恐怖を抱いていた存在が部下によってあっけなく拘束されてしまったのだ。
上司は少し放心しながらもリーナにこれからの予定を放す。
「俺達が持っている装備ではこいつを壁内には運べないからな 応援を呼ぶことにしよう」
「ふう」リーナは額の冷や汗を手で拭き取る。
「リーナ?」
上司が部下であるリーナに向かって疑問をぶつける。
「先輩があまりにも頼りなさそうだったので、私が行動しました」
上司は水晶に閉じ込められた少年を観察する。
「本当にこれで拘束できたのか?」
先程の件のせいですっかり上司は慎重になっているらしい。
「分かりませんよ」上司の問いに答えながらも彼女は先の行動に思いを馳せる。
リーナは自分の質問に答えた少年の解答から彼女は行動を起こすことを決定した。
上司が語っていたように最強最悪の兵器『原爆』の熱風にさらされても氷結弾が破れることはないのだ。
氷結弾を破れる人間がいるとするならば……それは……異能力者だ。
氷結弾の氷を溶かすことのできる異能力。
それは____炎などの熱を操る物であることが容易に推測できる。
氷結弾が通用しなければ溶けない物質の中に閉じ込めてしまえばいいだけ。
リーナは隠し持っていた小型拳銃に仕込んでおいた水晶弾を少年に向けて撃ち放ったのだ。
その結果少年の体は水晶に包まれたわけだ。
少年は身動きがとれなくなり困惑の表情を見せる。
しかし完全に動きを封じれたわけではなく、四肢ぐらいはある程度動かせるようだ。
少年は腕を振り上げ自分の体を覆っている水晶に叩きつける。
ボンッ!と鈍い音のはずが厚い水晶の壁が邪魔をしてこもった音へと変換される。
「予想通りですね」
「水晶からは脱出できないのか?」
「そうじゃないでしょうか?氷を溶かしたということは炎系を操る異能力者でしょう」
「水晶なら溶かせないという推測か」
上司はリーナが頭の中で広げている推測を口に出す。
「そうですそうです」
「連行するか……」
上司は自分が先程まで恐怖を抱いていた存在が部下によってあっけなく拘束されてしまったのだ。
上司は少し放心しながらもリーナにこれからの予定を放す。
「俺達が持っている装備ではこいつを壁内には運べないからな 応援を呼ぶことにしよう」
0
お気に入りに追加
6
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。
転生したら倉庫キャラ♀でした。
ともQ
ファンタジー
最高に楽しいオフ会をしよう。
ゲーム内いつものギルドメンバーとの会話中、そんな僕の一言からオフ会の開催が決定された。
どうしても気になってしまうのは中の人、出会う相手は男性?女性? ドキドキしながら迎えたオフ会の当日、そのささやかな夢は未曾有の大天災、隕石の落下により地球が消滅したため無念にも中止となる。
死んで目を覚ますと、僕はMMORPG "オンリー・テイル" の世界に転生していた。
「なんでメインキャラじゃなくて倉庫キャラなの?!」
鍛え上げたキャラクターとは《性別すらも正反対》完全な初期状態からのスタート。
加えて、オンリー・テイルでは不人気と名高い《ユニーク職》、パーティーには完全不向き最凶最悪ジョブ《触術師》であった。
ギルドメンバーも転生していることを祈り、倉庫に貯めまくったレアアイテムとお金、最強ゲーム知識をフルバーストしこの世界を旅することを決意する。
道中、同じプレイヤーの猫耳魔法少女を仲間に入れて冒険ライフ、その旅路はのちに《英雄の軌跡》と称される。
今、オフ会のリベンジを果たすため "オンリー・テイル" の攻略が始まった。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる