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夜街の紳士
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「まいどー。」
カランカランと鈴の音を鳴らしながらアイリーンは店の扉を閉めた。急いだ甲斐あって店の閉店までに間に合い、無事ドレスを受け取ることができた。
アイリーンは重いドレスを袋に抱えながら夜の街をほっと眺めた。
楽しげな人々の笑い声で包まれているこの街は、アイリーンにはなんだか夢のように感じる。
彼女は小さい頃から屋敷の中に閉じ込められていたようなものだった。それは皮肉にも父のルベルトでも、義母の夫人でも同じことだった。
だからどこか別世界のように感じるこの地が、アイリーンは好きだった。
「夜の街はまた雰囲気が違うわ...。」
アイリーンは夜の時間にこの街へ来ることは初めてだった。
初めて見る夜の姿に、彼女は胸が高鳴る。
頬を紅潮させながら、少しだけなら街を散策して帰ってもよいかと頭をよぎる。
屋敷には誰もいない。彼女がいつ帰ろうと、咎める者は誰もいなかった。
アイリーンは心を浮き立たせながら、夜の街を軽やかに進んでいく。
▼▼▼
「お嬢さん、一人かい。」
「....」
「君だよ君。ブロンドヘアのお嬢さん。」
「...わ、私ですか?」
「そうそう、君のこと。」
「可愛い服だね。お屋敷のメイドか?」
人混みに疲れ、大通りから逸れた路で一休みしているとき、アイリーンは明るい店の傍らに母猫と子猫がじゃれているのを遠目に見つけて、じぃっとその様子を見つめていた時だった。
気づけばアイリーンは二人の男に挟まれていた。
身なりは比較的しっかりしていて、中流貴族あたりだろうか。
「いえ、あの」
「お。可愛い顔してんじゃん。ご主人様のお使い帰り?」
「そんなんほっぽって俺達と遊ぼうぜ。」
男がアイリーンの腰を掴んで、もう一人が髪に触れた。
「ひ」
馴れ馴れしく身体に触れる男たちにアイリーンは身体が固まり、言葉が詰まる。
男にその身を触れられるのは初めてだ。
「っやめてください!」
ぎゅっと目を瞑り、腰に触れていた男の身体を突き飛ばした。
まさか抵抗されるとは思っていなかったのだろう、男は一、二歩後ずさった。
「おいおい。なに女に突き飛ばされてんだよ(笑)」
「はァ?いやいや、下女ごときが何してくれんだよ、なあ。」
「ひ、」
しまった。
そう思うが後の祭り。
男はアイリーンの胸ぐらを掴んで、空いた片手でアイリーンの柔い乳房を力任せに揉んだ。
「う”っ」
「ひひ」
隣で笑っていた男も、下賤な笑い声を漏らしながら給仕服のスカートをたくし上げる。
周りに人通りはなく、助けをもとめることもできない。
あぁ、もうダメ。
これから起こる恐ろしいことにアイリーンは身を震わせ、ぎゅっと瞼を閉じた。
その時だった。
「私のメイドに何か御用か。」
「ぎゃ」
ずんと重い、しかし品のある声が背後からかかる。
男たちはひどく驚いて、掴んでいたアイリーンの身体を離した。
アイリーンは力が抜けてその場にぺしゃりとしゃがみ込んでしまう。
「は、んだよテメェ...」
完全に血が頭に上っている男がその紳士に殴りかかろうとするが、もう一人の男が慌ててそれを止める。
「おい馬鹿。こいつの身なりを見ろ。医者だよ。」
「...チッ」
男は紳士を軽く見た後舌打ちをすると、二人の男は荒々しく去って行った。
アイリーンは呆然としてその場に座り込んだままだった。
紳士がアイリーンの身体を支え、その身を起こす。アイリーンは紳士の顔を見上げるが、明かりのない道では薄暗さのせいで顔をよく見ることができなかった。
恐ろしく背が高いことと、身なりからして相当高貴な家柄であるということだけはわかった。
「ど、どなたか存じませんが、助けてくださりありがとうございます...。」
「...貴殿は」
「は、はいっ」
ずんと重い声が今度は自分にかけられ、アイリーンは心臓をどくりとさせた。
「この街が、どれほど危険な場所か知らないのか。」
「はっ...、き、危険、なのでしょうか...。」
「女が一人で夜のストルク街を彷徨くとは、どうぞ狙ってくださいと言っているようなものだ。」
初めて聞くことに、アイリーンは戸惑う。
夫人はいつも楽しい街だとアイリーンに言って聞かせていた。
嘘だったのだろうか。
「も、申し訳ありません……。」
とにかくアイリーンは謝った。
この殿方がいなければ自分はどうなっていただろうかと、恐ろしくなる。
指先がぷるぷると震え、アイリーンは必死に手を握って震えを止めようとする。
「...どこから来た。馬車は。」
「は、ルセンシアから、です。馬車は今から見つけようと…」
紳士は先程より幾分か優しい声で、アイリーンに問いかけた。
そうして腕時計をちらりと見た後、彼女に告げる。
「私の馬車を使うといい。」
「え!?いえ、そんな、恐れ多いことを、」
「かまうな。このままでは夢見が悪い。」
「で、でも....」
アイリーンは承知しかねて、口ごもる。
目の前の紳士は有無を言わせぬ威圧感でアイリーンを見下ろした。
それになにも言えなくなって、アイリーンは静かに「ありがとうございます」と呟いた。
少し恐ろしさのある、それでいて心優しい不思議な方だ。
アイリーンはまた心臓をばくばく鳴らせながらそう思った。
数分経った頃、目の前に荘厳な馬車が止まる。
そこから降りてきた、また身なりの格式高い御者に紳士は声をかける。
「この娘をルセンシアまで送り届けてくれるか。屋敷までの詳しい道なりは...自分で言えるな。」
「は、はいっ」
こちらを見やる紳士に背筋をピンと伸ばして、アイリーンははっきりと返事をする。
「では、頼む」
「はっ。」
御者は扉を開けると、アイリーンの持つドレスの入った袋を受け取り荷置きに移動させる。
「あっ、ありがとうございます、」
「ルセンシアと言うと、東の?」
「は、はい。そうです。えっと…」
そうして御者といくらか言葉を交わしたあと、その場に紳士がいなくなっていることに気づく。
音も気配もなく、いつの間にか姿を消していた。
あぁ。きちんとお礼も言えぬまま去ってしまわれた。
アイリーンはなんとなくなく泣きそうな気持ちになりながら辺りを見渡す。
しかしあの紳士の姿はやはりどこにもなかった。
すっかり沈み切ったアイリーンが馬車に乗り込もうとすると、紋章らしきものを見つける。
暗くてよく見えないが、明るかったとしてもアイリーンにはさっぱりだっただろう。
立ち止まってその紋章を眺めていると、御者がはやく乗れと催促するように咳ばらいをするので、アイリーンは急いで馬車に乗り込んだ。
あの紳士の名前は何なんだろう。
きっと金輪際お会いすることはないのだろうな。
アイリーンは切なくそう思った。
無事屋敷に送り届けてもらい、アイリーンは御者に礼を言う。
馬車は彼女を降ろすと少しも休むことなく来た道を帰っていった。きっとまた長い時間をかけてあの紳士の屋敷へ帰っていくのだろう。
アイリーンは大きくため息をついて屋敷の中へと入る。
夫人たちが帰ってくるまでの間、アイリーンはあの紳士のことが頭から離れないのであった。
カランカランと鈴の音を鳴らしながらアイリーンは店の扉を閉めた。急いだ甲斐あって店の閉店までに間に合い、無事ドレスを受け取ることができた。
アイリーンは重いドレスを袋に抱えながら夜の街をほっと眺めた。
楽しげな人々の笑い声で包まれているこの街は、アイリーンにはなんだか夢のように感じる。
彼女は小さい頃から屋敷の中に閉じ込められていたようなものだった。それは皮肉にも父のルベルトでも、義母の夫人でも同じことだった。
だからどこか別世界のように感じるこの地が、アイリーンは好きだった。
「夜の街はまた雰囲気が違うわ...。」
アイリーンは夜の時間にこの街へ来ることは初めてだった。
初めて見る夜の姿に、彼女は胸が高鳴る。
頬を紅潮させながら、少しだけなら街を散策して帰ってもよいかと頭をよぎる。
屋敷には誰もいない。彼女がいつ帰ろうと、咎める者は誰もいなかった。
アイリーンは心を浮き立たせながら、夜の街を軽やかに進んでいく。
▼▼▼
「お嬢さん、一人かい。」
「....」
「君だよ君。ブロンドヘアのお嬢さん。」
「...わ、私ですか?」
「そうそう、君のこと。」
「可愛い服だね。お屋敷のメイドか?」
人混みに疲れ、大通りから逸れた路で一休みしているとき、アイリーンは明るい店の傍らに母猫と子猫がじゃれているのを遠目に見つけて、じぃっとその様子を見つめていた時だった。
気づけばアイリーンは二人の男に挟まれていた。
身なりは比較的しっかりしていて、中流貴族あたりだろうか。
「いえ、あの」
「お。可愛い顔してんじゃん。ご主人様のお使い帰り?」
「そんなんほっぽって俺達と遊ぼうぜ。」
男がアイリーンの腰を掴んで、もう一人が髪に触れた。
「ひ」
馴れ馴れしく身体に触れる男たちにアイリーンは身体が固まり、言葉が詰まる。
男にその身を触れられるのは初めてだ。
「っやめてください!」
ぎゅっと目を瞑り、腰に触れていた男の身体を突き飛ばした。
まさか抵抗されるとは思っていなかったのだろう、男は一、二歩後ずさった。
「おいおい。なに女に突き飛ばされてんだよ(笑)」
「はァ?いやいや、下女ごときが何してくれんだよ、なあ。」
「ひ、」
しまった。
そう思うが後の祭り。
男はアイリーンの胸ぐらを掴んで、空いた片手でアイリーンの柔い乳房を力任せに揉んだ。
「う”っ」
「ひひ」
隣で笑っていた男も、下賤な笑い声を漏らしながら給仕服のスカートをたくし上げる。
周りに人通りはなく、助けをもとめることもできない。
あぁ、もうダメ。
これから起こる恐ろしいことにアイリーンは身を震わせ、ぎゅっと瞼を閉じた。
その時だった。
「私のメイドに何か御用か。」
「ぎゃ」
ずんと重い、しかし品のある声が背後からかかる。
男たちはひどく驚いて、掴んでいたアイリーンの身体を離した。
アイリーンは力が抜けてその場にぺしゃりとしゃがみ込んでしまう。
「は、んだよテメェ...」
完全に血が頭に上っている男がその紳士に殴りかかろうとするが、もう一人の男が慌ててそれを止める。
「おい馬鹿。こいつの身なりを見ろ。医者だよ。」
「...チッ」
男は紳士を軽く見た後舌打ちをすると、二人の男は荒々しく去って行った。
アイリーンは呆然としてその場に座り込んだままだった。
紳士がアイリーンの身体を支え、その身を起こす。アイリーンは紳士の顔を見上げるが、明かりのない道では薄暗さのせいで顔をよく見ることができなかった。
恐ろしく背が高いことと、身なりからして相当高貴な家柄であるということだけはわかった。
「ど、どなたか存じませんが、助けてくださりありがとうございます...。」
「...貴殿は」
「は、はいっ」
ずんと重い声が今度は自分にかけられ、アイリーンは心臓をどくりとさせた。
「この街が、どれほど危険な場所か知らないのか。」
「はっ...、き、危険、なのでしょうか...。」
「女が一人で夜のストルク街を彷徨くとは、どうぞ狙ってくださいと言っているようなものだ。」
初めて聞くことに、アイリーンは戸惑う。
夫人はいつも楽しい街だとアイリーンに言って聞かせていた。
嘘だったのだろうか。
「も、申し訳ありません……。」
とにかくアイリーンは謝った。
この殿方がいなければ自分はどうなっていただろうかと、恐ろしくなる。
指先がぷるぷると震え、アイリーンは必死に手を握って震えを止めようとする。
「...どこから来た。馬車は。」
「は、ルセンシアから、です。馬車は今から見つけようと…」
紳士は先程より幾分か優しい声で、アイリーンに問いかけた。
そうして腕時計をちらりと見た後、彼女に告げる。
「私の馬車を使うといい。」
「え!?いえ、そんな、恐れ多いことを、」
「かまうな。このままでは夢見が悪い。」
「で、でも....」
アイリーンは承知しかねて、口ごもる。
目の前の紳士は有無を言わせぬ威圧感でアイリーンを見下ろした。
それになにも言えなくなって、アイリーンは静かに「ありがとうございます」と呟いた。
少し恐ろしさのある、それでいて心優しい不思議な方だ。
アイリーンはまた心臓をばくばく鳴らせながらそう思った。
数分経った頃、目の前に荘厳な馬車が止まる。
そこから降りてきた、また身なりの格式高い御者に紳士は声をかける。
「この娘をルセンシアまで送り届けてくれるか。屋敷までの詳しい道なりは...自分で言えるな。」
「は、はいっ」
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音も気配もなく、いつの間にか姿を消していた。
あぁ。きちんとお礼も言えぬまま去ってしまわれた。
アイリーンはなんとなくなく泣きそうな気持ちになりながら辺りを見渡す。
しかしあの紳士の姿はやはりどこにもなかった。
すっかり沈み切ったアイリーンが馬車に乗り込もうとすると、紋章らしきものを見つける。
暗くてよく見えないが、明るかったとしてもアイリーンにはさっぱりだっただろう。
立ち止まってその紋章を眺めていると、御者がはやく乗れと催促するように咳ばらいをするので、アイリーンは急いで馬車に乗り込んだ。
あの紳士の名前は何なんだろう。
きっと金輪際お会いすることはないのだろうな。
アイリーンは切なくそう思った。
無事屋敷に送り届けてもらい、アイリーンは御者に礼を言う。
馬車は彼女を降ろすと少しも休むことなく来た道を帰っていった。きっとまた長い時間をかけてあの紳士の屋敷へ帰っていくのだろう。
アイリーンは大きくため息をついて屋敷の中へと入る。
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