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幼馴染の謎
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俺は、はっきり言って顔がいい。
俺から迫れば、女は勿論男も簡単に落とせるだろう。だろうというのは、俺に成功体験がないためだ。そのせいで、性交体験もないまま19歳になった。
その原因となっているのは、俺の幼馴染、加藤司だ。
俺の裸を見ては勃起をするし、抜く時のオカズには俺を使う。それも毎日のように。
そして、俺のことが好きと言いながら、そのチンポを俺に突っ込むことはしない。それどころか、付き合おうともしない。とりあえず、そのチンポで俺の体を突いてくれたら、そんなことを俺は思っているのに。
そのことを伝えているし、司も把握しているというのに。
それでも、付き合うことも、チンポで突くこともしない、俺の幼馴染は不可解だ。
「昨日も、俺をオカズにしたのか?」
講義が余りに退屈で、隣の司に聞いてみる。とてもだらだらと退屈な講義なのに、司は真剣に聞いている。それでも、俺のことを気にしてくれていたらしく、返事をくれた。
「3回抜いた」
「…!!!」
それなのに、俺には手を出さない。絶対に付き合おうとしない。
幼馴染は謎過ぎる。
「俺と、付き合いたいと思わないの?」
「それはできない」
「…なんで!」
俺は、思わず声を上げた。教授や一緒に講義を受けていた人が一斉にこっちを向く。俺は、しまったと思い、頭を下げその場は静かにすることにした。
司の方を見ると、一緒に周りに頭を下げてくれていた。
優しいし気遣いもできる。俺の幼馴染は最高だと思いつつも、不可解な謎だけが残る。
講義が終わり、みんなが出ていった講義室で、改めて付き合えない理由を聞いてみた。
「蒼汰が本当に俺のことが好きかどうか分からない」
「…は!?こんなに好きなのに!?」
「好きかどうか分かるまで付き合えない」
言われてなんか悔しくなり、俺はその場で司を押し倒した。そのまま馬乗りになる。お互い服を着たままだけど、お尻の下には昂ぶりがあるのを感じた。最初は静かだったが、それはすぐに衣類越しでも分かる程熱を持ち、大きく脈打つ。さらに、その硬さが俺のお尻にダイレクトに伝わってくる。
「俺、今すぐここでお前のこれ、挿れられてもいい位、好きだよ?」
俺は、誘うように腰を前後する。俺の股間からお尻で司のモノを刺激しようとしての行動だったけど、その大きさと硬さを感じることで、俺の体や股間も熱を持っていく。
司も、同じように感じているだろうとその顔を見ると、普段よりもさらに冷静な表情をしていた。その間も、股間はしっかり勃起したままなのに。
「…なんで?」
「悪い、トイレで抜いてくる」
口癖のようにそう言うと、司は俺の体をゆっくり押しのける。俺は、その手の感覚にさえ、くらくらする状態なのに。
「とりあえずエッチだけでもしたい…」
大学終わりに、俺の恋を応援してくれている友人たちと食事に行った。楽しく過ごそうと思っていたのに、出るのは司とのことばかりだ。
「エッチだけなら、俺とどう?俺、ノーマルだけど蒼汰相手ならイケると思う!」
「嫌でーす。初めては、司とがいいもんー。無理なら、次に好きになった人とするー」
「これだけ容姿がいいのに、いまだに前も後ろも未使用とか信じられないよなぁ」
「それはこっちのセリフだ」
小さい頃からモテていた俺は、人よりも早く恋人ができて順調な人生を送っていくと思っていた。でも何故か、俺が好きになったのは幼馴染で、しかも男。性別を理由に断られたら諦めもつくけれど、何故かそいつは俺で勃起をしたりオナニーをしたりしている状態が続いている。
なんだこれは?生殺しもいいところだ。
俺が悶々としていると
「もしかすると、加藤は挿れたい側じゃなくて、挿れられたい側なんじゃね?」
思いがけないことを言われた。
「!?」
その言葉に俺は衝撃が走った。女だけでなく男にも言い寄られる顔の良さ。それを考えると、俺は抱かれる側だろうと思っていた。でも、言われてみれば司は男だから、どちらの役もできる。
もし、挿れて欲しい側だったとしたら、俺が「挿れてくれ」というのは、迷惑な話だっただろう。
「え?だとしたら、蒼汰は加藤のケツに挿れることはできんの?」
言われて真剣に考える。別に考える機会がなかっただけで、やろうと思えばできる気がする。
司のモノと比べると小さいが、そこはテクニックでカバーすればいいだろう。
「…で、できる!」
俺はそう思い立つと、スマホを手に取った。
そしてメッセージを入力していく。
『司は、チンポいれられたい方なの?それなら俺頑張るよ!』
送信すると、すぐに返信が来た。
『男にチンポいれられる趣味はない』
俺はスマホを手に固まる。
「もう!なんなんだよ!あいつは!不可解過ぎる!!!」
今日も俺の叫びがこだましていた。
俺から迫れば、女は勿論男も簡単に落とせるだろう。だろうというのは、俺に成功体験がないためだ。そのせいで、性交体験もないまま19歳になった。
その原因となっているのは、俺の幼馴染、加藤司だ。
俺の裸を見ては勃起をするし、抜く時のオカズには俺を使う。それも毎日のように。
そして、俺のことが好きと言いながら、そのチンポを俺に突っ込むことはしない。それどころか、付き合おうともしない。とりあえず、そのチンポで俺の体を突いてくれたら、そんなことを俺は思っているのに。
そのことを伝えているし、司も把握しているというのに。
それでも、付き合うことも、チンポで突くこともしない、俺の幼馴染は不可解だ。
「昨日も、俺をオカズにしたのか?」
講義が余りに退屈で、隣の司に聞いてみる。とてもだらだらと退屈な講義なのに、司は真剣に聞いている。それでも、俺のことを気にしてくれていたらしく、返事をくれた。
「3回抜いた」
「…!!!」
それなのに、俺には手を出さない。絶対に付き合おうとしない。
幼馴染は謎過ぎる。
「俺と、付き合いたいと思わないの?」
「それはできない」
「…なんで!」
俺は、思わず声を上げた。教授や一緒に講義を受けていた人が一斉にこっちを向く。俺は、しまったと思い、頭を下げその場は静かにすることにした。
司の方を見ると、一緒に周りに頭を下げてくれていた。
優しいし気遣いもできる。俺の幼馴染は最高だと思いつつも、不可解な謎だけが残る。
講義が終わり、みんなが出ていった講義室で、改めて付き合えない理由を聞いてみた。
「蒼汰が本当に俺のことが好きかどうか分からない」
「…は!?こんなに好きなのに!?」
「好きかどうか分かるまで付き合えない」
言われてなんか悔しくなり、俺はその場で司を押し倒した。そのまま馬乗りになる。お互い服を着たままだけど、お尻の下には昂ぶりがあるのを感じた。最初は静かだったが、それはすぐに衣類越しでも分かる程熱を持ち、大きく脈打つ。さらに、その硬さが俺のお尻にダイレクトに伝わってくる。
「俺、今すぐここでお前のこれ、挿れられてもいい位、好きだよ?」
俺は、誘うように腰を前後する。俺の股間からお尻で司のモノを刺激しようとしての行動だったけど、その大きさと硬さを感じることで、俺の体や股間も熱を持っていく。
司も、同じように感じているだろうとその顔を見ると、普段よりもさらに冷静な表情をしていた。その間も、股間はしっかり勃起したままなのに。
「…なんで?」
「悪い、トイレで抜いてくる」
口癖のようにそう言うと、司は俺の体をゆっくり押しのける。俺は、その手の感覚にさえ、くらくらする状態なのに。
「とりあえずエッチだけでもしたい…」
大学終わりに、俺の恋を応援してくれている友人たちと食事に行った。楽しく過ごそうと思っていたのに、出るのは司とのことばかりだ。
「エッチだけなら、俺とどう?俺、ノーマルだけど蒼汰相手ならイケると思う!」
「嫌でーす。初めては、司とがいいもんー。無理なら、次に好きになった人とするー」
「これだけ容姿がいいのに、いまだに前も後ろも未使用とか信じられないよなぁ」
「それはこっちのセリフだ」
小さい頃からモテていた俺は、人よりも早く恋人ができて順調な人生を送っていくと思っていた。でも何故か、俺が好きになったのは幼馴染で、しかも男。性別を理由に断られたら諦めもつくけれど、何故かそいつは俺で勃起をしたりオナニーをしたりしている状態が続いている。
なんだこれは?生殺しもいいところだ。
俺が悶々としていると
「もしかすると、加藤は挿れたい側じゃなくて、挿れられたい側なんじゃね?」
思いがけないことを言われた。
「!?」
その言葉に俺は衝撃が走った。女だけでなく男にも言い寄られる顔の良さ。それを考えると、俺は抱かれる側だろうと思っていた。でも、言われてみれば司は男だから、どちらの役もできる。
もし、挿れて欲しい側だったとしたら、俺が「挿れてくれ」というのは、迷惑な話だっただろう。
「え?だとしたら、蒼汰は加藤のケツに挿れることはできんの?」
言われて真剣に考える。別に考える機会がなかっただけで、やろうと思えばできる気がする。
司のモノと比べると小さいが、そこはテクニックでカバーすればいいだろう。
「…で、できる!」
俺はそう思い立つと、スマホを手に取った。
そしてメッセージを入力していく。
『司は、チンポいれられたい方なの?それなら俺頑張るよ!』
送信すると、すぐに返信が来た。
『男にチンポいれられる趣味はない』
俺はスマホを手に固まる。
「もう!なんなんだよ!あいつは!不可解過ぎる!!!」
今日も俺の叫びがこだましていた。
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