2 / 4
幼馴染の謎
しおりを挟む
俺は、はっきり言って顔がいい。
俺から迫れば、女は勿論男も簡単に落とせるだろう。だろうというのは、俺に成功体験がないためだ。そのせいで、性交体験もないまま19歳になった。
その原因となっているのは、俺の幼馴染、加藤司だ。
俺の裸を見ては勃起をするし、抜く時のオカズには俺を使う。それも毎日のように。
そして、俺のことが好きと言いながら、そのチンポを俺に突っ込むことはしない。それどころか、付き合おうともしない。とりあえず、そのチンポで俺の体を突いてくれたら、そんなことを俺は思っているのに。
そのことを伝えているし、司も把握しているというのに。
それでも、付き合うことも、チンポで突くこともしない、俺の幼馴染は不可解だ。
「昨日も、俺をオカズにしたのか?」
講義が余りに退屈で、隣の司に聞いてみる。とてもだらだらと退屈な講義なのに、司は真剣に聞いている。それでも、俺のことを気にしてくれていたらしく、返事をくれた。
「3回抜いた」
「…!!!」
それなのに、俺には手を出さない。絶対に付き合おうとしない。
幼馴染は謎過ぎる。
「俺と、付き合いたいと思わないの?」
「それはできない」
「…なんで!」
俺は、思わず声を上げた。教授や一緒に講義を受けていた人が一斉にこっちを向く。俺は、しまったと思い、頭を下げその場は静かにすることにした。
司の方を見ると、一緒に周りに頭を下げてくれていた。
優しいし気遣いもできる。俺の幼馴染は最高だと思いつつも、不可解な謎だけが残る。
講義が終わり、みんなが出ていった講義室で、改めて付き合えない理由を聞いてみた。
「蒼汰が本当に俺のことが好きかどうか分からない」
「…は!?こんなに好きなのに!?」
「好きかどうか分かるまで付き合えない」
言われてなんか悔しくなり、俺はその場で司を押し倒した。そのまま馬乗りになる。お互い服を着たままだけど、お尻の下には昂ぶりがあるのを感じた。最初は静かだったが、それはすぐに衣類越しでも分かる程熱を持ち、大きく脈打つ。さらに、その硬さが俺のお尻にダイレクトに伝わってくる。
「俺、今すぐここでお前のこれ、挿れられてもいい位、好きだよ?」
俺は、誘うように腰を前後する。俺の股間からお尻で司のモノを刺激しようとしての行動だったけど、その大きさと硬さを感じることで、俺の体や股間も熱を持っていく。
司も、同じように感じているだろうとその顔を見ると、普段よりもさらに冷静な表情をしていた。その間も、股間はしっかり勃起したままなのに。
「…なんで?」
「悪い、トイレで抜いてくる」
口癖のようにそう言うと、司は俺の体をゆっくり押しのける。俺は、その手の感覚にさえ、くらくらする状態なのに。
「とりあえずエッチだけでもしたい…」
大学終わりに、俺の恋を応援してくれている友人たちと食事に行った。楽しく過ごそうと思っていたのに、出るのは司とのことばかりだ。
「エッチだけなら、俺とどう?俺、ノーマルだけど蒼汰相手ならイケると思う!」
「嫌でーす。初めては、司とがいいもんー。無理なら、次に好きになった人とするー」
「これだけ容姿がいいのに、いまだに前も後ろも未使用とか信じられないよなぁ」
「それはこっちのセリフだ」
小さい頃からモテていた俺は、人よりも早く恋人ができて順調な人生を送っていくと思っていた。でも何故か、俺が好きになったのは幼馴染で、しかも男。性別を理由に断られたら諦めもつくけれど、何故かそいつは俺で勃起をしたりオナニーをしたりしている状態が続いている。
なんだこれは?生殺しもいいところだ。
俺が悶々としていると
「もしかすると、加藤は挿れたい側じゃなくて、挿れられたい側なんじゃね?」
思いがけないことを言われた。
「!?」
その言葉に俺は衝撃が走った。女だけでなく男にも言い寄られる顔の良さ。それを考えると、俺は抱かれる側だろうと思っていた。でも、言われてみれば司は男だから、どちらの役もできる。
もし、挿れて欲しい側だったとしたら、俺が「挿れてくれ」というのは、迷惑な話だっただろう。
「え?だとしたら、蒼汰は加藤のケツに挿れることはできんの?」
言われて真剣に考える。別に考える機会がなかっただけで、やろうと思えばできる気がする。
司のモノと比べると小さいが、そこはテクニックでカバーすればいいだろう。
「…で、できる!」
俺はそう思い立つと、スマホを手に取った。
そしてメッセージを入力していく。
『司は、チンポいれられたい方なの?それなら俺頑張るよ!』
送信すると、すぐに返信が来た。
『男にチンポいれられる趣味はない』
俺はスマホを手に固まる。
「もう!なんなんだよ!あいつは!不可解過ぎる!!!」
今日も俺の叫びがこだましていた。
俺から迫れば、女は勿論男も簡単に落とせるだろう。だろうというのは、俺に成功体験がないためだ。そのせいで、性交体験もないまま19歳になった。
その原因となっているのは、俺の幼馴染、加藤司だ。
俺の裸を見ては勃起をするし、抜く時のオカズには俺を使う。それも毎日のように。
そして、俺のことが好きと言いながら、そのチンポを俺に突っ込むことはしない。それどころか、付き合おうともしない。とりあえず、そのチンポで俺の体を突いてくれたら、そんなことを俺は思っているのに。
そのことを伝えているし、司も把握しているというのに。
それでも、付き合うことも、チンポで突くこともしない、俺の幼馴染は不可解だ。
「昨日も、俺をオカズにしたのか?」
講義が余りに退屈で、隣の司に聞いてみる。とてもだらだらと退屈な講義なのに、司は真剣に聞いている。それでも、俺のことを気にしてくれていたらしく、返事をくれた。
「3回抜いた」
「…!!!」
それなのに、俺には手を出さない。絶対に付き合おうとしない。
幼馴染は謎過ぎる。
「俺と、付き合いたいと思わないの?」
「それはできない」
「…なんで!」
俺は、思わず声を上げた。教授や一緒に講義を受けていた人が一斉にこっちを向く。俺は、しまったと思い、頭を下げその場は静かにすることにした。
司の方を見ると、一緒に周りに頭を下げてくれていた。
優しいし気遣いもできる。俺の幼馴染は最高だと思いつつも、不可解な謎だけが残る。
講義が終わり、みんなが出ていった講義室で、改めて付き合えない理由を聞いてみた。
「蒼汰が本当に俺のことが好きかどうか分からない」
「…は!?こんなに好きなのに!?」
「好きかどうか分かるまで付き合えない」
言われてなんか悔しくなり、俺はその場で司を押し倒した。そのまま馬乗りになる。お互い服を着たままだけど、お尻の下には昂ぶりがあるのを感じた。最初は静かだったが、それはすぐに衣類越しでも分かる程熱を持ち、大きく脈打つ。さらに、その硬さが俺のお尻にダイレクトに伝わってくる。
「俺、今すぐここでお前のこれ、挿れられてもいい位、好きだよ?」
俺は、誘うように腰を前後する。俺の股間からお尻で司のモノを刺激しようとしての行動だったけど、その大きさと硬さを感じることで、俺の体や股間も熱を持っていく。
司も、同じように感じているだろうとその顔を見ると、普段よりもさらに冷静な表情をしていた。その間も、股間はしっかり勃起したままなのに。
「…なんで?」
「悪い、トイレで抜いてくる」
口癖のようにそう言うと、司は俺の体をゆっくり押しのける。俺は、その手の感覚にさえ、くらくらする状態なのに。
「とりあえずエッチだけでもしたい…」
大学終わりに、俺の恋を応援してくれている友人たちと食事に行った。楽しく過ごそうと思っていたのに、出るのは司とのことばかりだ。
「エッチだけなら、俺とどう?俺、ノーマルだけど蒼汰相手ならイケると思う!」
「嫌でーす。初めては、司とがいいもんー。無理なら、次に好きになった人とするー」
「これだけ容姿がいいのに、いまだに前も後ろも未使用とか信じられないよなぁ」
「それはこっちのセリフだ」
小さい頃からモテていた俺は、人よりも早く恋人ができて順調な人生を送っていくと思っていた。でも何故か、俺が好きになったのは幼馴染で、しかも男。性別を理由に断られたら諦めもつくけれど、何故かそいつは俺で勃起をしたりオナニーをしたりしている状態が続いている。
なんだこれは?生殺しもいいところだ。
俺が悶々としていると
「もしかすると、加藤は挿れたい側じゃなくて、挿れられたい側なんじゃね?」
思いがけないことを言われた。
「!?」
その言葉に俺は衝撃が走った。女だけでなく男にも言い寄られる顔の良さ。それを考えると、俺は抱かれる側だろうと思っていた。でも、言われてみれば司は男だから、どちらの役もできる。
もし、挿れて欲しい側だったとしたら、俺が「挿れてくれ」というのは、迷惑な話だっただろう。
「え?だとしたら、蒼汰は加藤のケツに挿れることはできんの?」
言われて真剣に考える。別に考える機会がなかっただけで、やろうと思えばできる気がする。
司のモノと比べると小さいが、そこはテクニックでカバーすればいいだろう。
「…で、できる!」
俺はそう思い立つと、スマホを手に取った。
そしてメッセージを入力していく。
『司は、チンポいれられたい方なの?それなら俺頑張るよ!』
送信すると、すぐに返信が来た。
『男にチンポいれられる趣味はない』
俺はスマホを手に固まる。
「もう!なんなんだよ!あいつは!不可解過ぎる!!!」
今日も俺の叫びがこだましていた。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
キミと2回目の恋をしよう
なの
BL
ある日、誤解から恋人とすれ違ってしまった。
彼は俺がいない間に荷物をまとめて出てってしまっていたが、俺はそれに気づかずにいつも通り家に帰ると彼はもうすでにいなかった。どこに行ったのか連絡をしたが連絡が取れなかった。
彼のお母さんから彼が病院に運ばれたと連絡があった。
「どこかに旅行だったの?」
傷だらけのスーツケースが彼の寝ている病室の隅に置いてあって俺はお母さんにその場しのぎの嘘をついた。
彼との誤解を解こうと思っていたのに目が覚めたら彼は今までの全ての記憶を失っていた。これは神さまがくれたチャンスだと思った。
彼の荷物を元通りにして共同生活を再開させたが…
彼の記憶は戻るのか?2人の共同生活の行方は?
Ωの不幸は蜜の味
grotta
BL
俺はΩだけどαとつがいになることが出来ない。うなじに火傷を負ってフェロモン受容機能が損なわれたから噛まれてもつがいになれないのだ――。
Ωの川西望はこれまで不幸な恋ばかりしてきた。
そんな自分でも良いと言ってくれた相手と結婚することになるも、直前で婚約は破棄される。
何もかも諦めかけた時、望に同居を持ちかけてきたのはマンションのオーナーである北条雪哉だった。
6千文字程度のショートショート。
思いついてダダっと書いたので設定ゆるいです。
告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。
記憶喪失のふりをしたら後輩が恋人を名乗り出た
キトー
BL
【BLです】
「俺と秋さんは恋人同士です!」「そうなの!?」
無気力でめんどくさがり屋な大学生、露田秋は交通事故に遭い一時的に記憶喪失になったがすぐに記憶を取り戻す。
そんな最中、大学の後輩である天杉夏から見舞いに来ると連絡があり、秋はほんの悪戯心で夏に記憶喪失のふりを続けたら、突然夏が手を握り「俺と秋さんは恋人同士です」と言ってきた。
もちろんそんな事実は無く、何の冗談だと啞然としている間にあれよあれよと話が進められてしまう。
記憶喪失が嘘だと明かすタイミングを逃してしまった秋は、流れ流され夏と同棲まで始めてしまうが案外夏との恋人生活は居心地が良い。
一方では、夏も秋を騙している罪悪感を抱えて悩むものの、一度手に入れた大切な人を手放す気はなくてあの手この手で秋を甘やかす。
あまり深く考えずにまぁ良いかと騙され続ける受けと、騙している事に罪悪感を持ちながらも必死に受けを繋ぎ止めようとする攻めのコメディ寄りの話です。
【主人公にだけ甘い後輩✕無気力な流され大学生】
反応いただけるととても喜びます!誤字報告もありがたいです。
ノベルアップ+、小説家になろうにも掲載中。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる