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スベリダイ・4
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藤堂と野々村は、今入っている仕事と漫才の大会が終わったら、コンビを解散することになった。
一兆円という文字を見て、震える藤堂を見て、野々村はこれから滑り続けることを了承した。
藤堂は自宅に帰り、北斗に連絡を取ろうとした。どうやって連絡を取ればと考えていると、いつの間にか背後に北斗が立っていた。
「いつもお世話になっております!ドリーム保険の北斗です!」
「…俺、1兆円…」
「そうですね!一括で支払います?それとも分割?」
「…やっぱり、支払うしかないのか?」
「今1兆円お持ちでないなら、分割がおすすめですよ!」
北斗はニコニコと笑う。多分、なかったことにはできないのだろうと、藤堂は悟った。
「…す、滑り保険は1万円以上のプランもあるのか?」
「そうですね。藤堂さんの利用実績なら、100万円のプランも利用可能ですよ。もっと実績を積めば1億円位のプランも組めますね!」
北斗は、プラン詳細を藤堂のスマホに送った。100万円なら1人当たり1000万円の補償とあるため、100人規模のステージなら10億円受け取れる計算だ。藤堂は必至で計算をする。解散までのステージ全てで滑った場合、1兆円を支払うのは不可能ではない。
この計画は完璧だった。
1兆円の支払いが必要になった後、藤堂は野々村に頭を下げ、適度に滑るネタを作り直した。意図的に滑るのは難しいと思っていたが、藤堂に滑りの才能があったのか、見事なほどに滑り続けた。
1兆円の負債はあっという間に減っていき、漫才の大会が始まる時には数億円程度になっていた。滑る前提のお笑いなので、予選突破は難しいだろう。それでも、お金の問題はあと少しで解決すると思うと、藤堂はホッとしていた。
その横の野々村は、意図的に滑り続ける状況に心をすり減らしていた。
そんな心労が祟ったのだろう。漫才大会予選当日、野々村は高熱を出して倒れてしまった。
漫才の大会だから1人で出るのは難しい、棄権という形になるだろうと思いながら、藤堂は会場へと向かった。しかし、そこで言われたのは今年から1人でも良くなったという説明だった。とりあえず、1人で出て2回戦に行けたら2人に戻っても良いと言われ、そのまま出場を決めた。そんな藤堂の元に北斗が現れた。
「藤堂さん!ご活躍ですね!その結果、今回から1億円プランに加入できるようになりましたよ!1億円プランは1人に付き1000億円の補償がつくプランで、ウケた場合は10兆円いただきます!」
相変わらず北斗はニコニコ笑いながら説明をする。
藤堂は、今日の会場の大きさを考える。この大会は予選から観客を入れている、教の会場は1000人も収容できる。滑れば100兆円貰える計算だ。大会出場は滑る前提で、この大会が終われば砂場は解散だ。その後の予定も立っていない。それなら、貰えるだけ貰っておく方が得じゃないのか。
藤堂はそう考え、1億円のプランを選ぶことにした。
「毎度ありがとうございます!」
北斗は相変わらずニコニコしている。
藤堂は、漫才用のネタを一人用に組み替えていく。ただ、ウケる必要はない。滑ることが目的だから、ただ寒いギャグの羅列にしていくことにした。歴史的な滑り方をしそうなラインナップだ。滑る準備は完璧だ。そう思っていた藤堂の目の前に広がったのは、これまでに聞いたことがないような笑い声だった。
最初の笑い声は、名前を呼ばれた瞬間。さらに登場をした瞬間。声を発した瞬間。ギャグを言った瞬間。すべてで大爆笑が起きる。あえて滑ろうとしても、笑いが起きる。何が起きているのか藤堂は全く理解できなかった。できるのは、時間が終わるまでその場でネタを続けることだ。
最初から最後まで、滑ることはなく、会場は笑いにつづまれ続けた。
その中で、藤堂は気付いた。
これは笑わせているのではない。
笑われているのだ。と。
お笑いを目指す者であれば、最初から最後まで爆笑という状況は、これ以上ない至福の時間だろう。しかし、滑ることを目的解いていた藤堂にとっては、地獄の時間でしかなかった。ウケたことによって、負債10兆円が確定している。
「藤堂さん!予選突破おめでとうございます!」
控え室に行く気にならず、トイレに向かった藤堂を迎えたのは北斗だった。
「なんなんだ。あの観客は…」
「藤堂さんへの出資者の皆さまです!」
「…え?」
「藤堂さんが10兆円の負債を背負うプランを契約してくれたことが嬉しくて、笑いが止まらなかったようです!おかげで予選突破ですね!」
「…なんだよ!?それ?」
「あ、言い忘れましたが、漫才大会のプランは予選突破すれば自動契約となります。2回戦は10億円プラン、決勝戦は1兆円プラン、その分補償額もウケた時の支払額も増えることになりす!」
北斗が説明し終わる前に、藤堂は顔の色を失っていた。
準決勝が終わった時、藤堂は1000兆円を超える負債を抱えていた。
漫才大会の観客は、常に出資者で埋め尽くされ、藤堂が出る度に爆笑となったためだ。もうすでに絶対に返済ができない金額だが、決勝に出ればさらに負債は大きくなる。北斗いわく、特別な保険のため自己破産も認められないらしい。
そんな状況で、藤堂は野々村に頭を下げていた。決勝のネタ合わせのためだ。野々村は、もう完全に諦めていたのに、藤堂は最後までやりたいと言った。
「負債は完全に俺の責任で、野々村に迷惑をかけるつもりはない。だから最後だと思って付き合ってくれ」
「でも、観客は八百長みたいなもんなんでしょう。藤堂のネタは絶対に爆笑になるっていう」
「多分、ドリーム保険の仕込みだと思う。それでも、最後位最高の舞台にしたい」
そう言った野々村の表情は意外と明るいものだった。野々村は、返しきれない程の負債を抱えると、人間はここまで清々しい顔になるのかと思っていた。
そんな決勝の舞台で野々村が見たのは、一切笑わない観客の姿だった。
何を言ってもクスリともしない、いわゆるダダ滑りだ。そんな観客を前にしながら、2人は渾身のネタを披露した。最後までやりきってくれというのが、藤堂の希望だったためだ。
折角進んだ決勝は、最下位という記録に終わり、優勝は新人の梅☆がかっさらった。
舞台を降りる時「なんで滑ったんだろう?」と、野々村は首をかしげていた。今回、2人が用意したのは絶対にウケると自信を持って作ったネタだった。折角なら、最後は渾身のネタで終わろうとしたのだ。笑われる状態であっても、笑い声を聞ければよいと野々村は思っていた。ただ、観客はクスリともしなかった。
そんな状況でも、野々村は希望を感じていた。滑ったということは、滑り保険が適用され、藤堂の借金も帳消しになる可能性があるためだ。
「これで負債減った?」
野々村は横にいる藤堂に聞いてみた。藤堂は、スマホで何かを見ている。
「どうかな?今回は条件を逆にして貰ったから」
「…逆って?」
「ウケたらお金を貰える形にして貰った。滑ったら負債を背負う」
説明を聞いて、野々村は真っ青になる。さっきの客席の様子では確実に負債が増えた。
それを裏付けるかのように、2人の前に北斗が現れた。
「あら、野々宮さん初めまして。ドリーム保険の北斗です!ところで、藤堂さん。見事に滑りましたね。約束通り負債を!」
北斗がそう言いかけた時、藤堂は北斗の前にスマホを掲げた。
そこにはSNSアプリの画面が映っていた。野々宮は藤堂が何を見ていたいのか、自分のスマホを確認してみる。SNSを見ると、砂場が一番面白かったという声が並んでいる。
「滑ったら負債、でもウケたら1人に付き10億円っていう契約だったよな」
その言葉に北斗の笑顔が固まる。
「テレビを観ていた観客分含めたらいくらになる?」
3年後。
野々宮は映画賞の表彰式に出席していた。脚本家としてだ。
「この度は『滑りたくない男』での優秀脚本賞おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「これは、コンビを組んでいた時の相方をモデルに書かれたとか」
「絶対に笑わせるって気迫をすぐ横で見て、相方は本物のお笑い芸人だと思いました。それに対し、僕は大切な時に熱を出したり情けない限りで」
野々宮は苦笑いをしながら頭をかく。
「ただ、コンビ解消をした時は、こんな未来が来るなんて思ってもみませんでした」
そんな野々宮のニュースの下には藤堂のニュースが書かれていた。
『滑り芸の神・藤堂、ドームを凍り付かせる!』
漫才大会の後、藤堂は思わぬ評価を受けた。キッカケは笑いを誘った大会だが、何故か過去の滑り芸が注目され、滑り芸の神として崇められるようになり、今では地球温暖化を防ぐ最終兵器とまで呼ばれている。
滑り芸は不本意だ、茶の間が凍り付くからテレビに呼ばれなくて困っていると言いつつも、その顔は晴れやかだった。
一兆円という文字を見て、震える藤堂を見て、野々村はこれから滑り続けることを了承した。
藤堂は自宅に帰り、北斗に連絡を取ろうとした。どうやって連絡を取ればと考えていると、いつの間にか背後に北斗が立っていた。
「いつもお世話になっております!ドリーム保険の北斗です!」
「…俺、1兆円…」
「そうですね!一括で支払います?それとも分割?」
「…やっぱり、支払うしかないのか?」
「今1兆円お持ちでないなら、分割がおすすめですよ!」
北斗はニコニコと笑う。多分、なかったことにはできないのだろうと、藤堂は悟った。
「…す、滑り保険は1万円以上のプランもあるのか?」
「そうですね。藤堂さんの利用実績なら、100万円のプランも利用可能ですよ。もっと実績を積めば1億円位のプランも組めますね!」
北斗は、プラン詳細を藤堂のスマホに送った。100万円なら1人当たり1000万円の補償とあるため、100人規模のステージなら10億円受け取れる計算だ。藤堂は必至で計算をする。解散までのステージ全てで滑った場合、1兆円を支払うのは不可能ではない。
この計画は完璧だった。
1兆円の支払いが必要になった後、藤堂は野々村に頭を下げ、適度に滑るネタを作り直した。意図的に滑るのは難しいと思っていたが、藤堂に滑りの才能があったのか、見事なほどに滑り続けた。
1兆円の負債はあっという間に減っていき、漫才の大会が始まる時には数億円程度になっていた。滑る前提のお笑いなので、予選突破は難しいだろう。それでも、お金の問題はあと少しで解決すると思うと、藤堂はホッとしていた。
その横の野々村は、意図的に滑り続ける状況に心をすり減らしていた。
そんな心労が祟ったのだろう。漫才大会予選当日、野々村は高熱を出して倒れてしまった。
漫才の大会だから1人で出るのは難しい、棄権という形になるだろうと思いながら、藤堂は会場へと向かった。しかし、そこで言われたのは今年から1人でも良くなったという説明だった。とりあえず、1人で出て2回戦に行けたら2人に戻っても良いと言われ、そのまま出場を決めた。そんな藤堂の元に北斗が現れた。
「藤堂さん!ご活躍ですね!その結果、今回から1億円プランに加入できるようになりましたよ!1億円プランは1人に付き1000億円の補償がつくプランで、ウケた場合は10兆円いただきます!」
相変わらず北斗はニコニコ笑いながら説明をする。
藤堂は、今日の会場の大きさを考える。この大会は予選から観客を入れている、教の会場は1000人も収容できる。滑れば100兆円貰える計算だ。大会出場は滑る前提で、この大会が終われば砂場は解散だ。その後の予定も立っていない。それなら、貰えるだけ貰っておく方が得じゃないのか。
藤堂はそう考え、1億円のプランを選ぶことにした。
「毎度ありがとうございます!」
北斗は相変わらずニコニコしている。
藤堂は、漫才用のネタを一人用に組み替えていく。ただ、ウケる必要はない。滑ることが目的だから、ただ寒いギャグの羅列にしていくことにした。歴史的な滑り方をしそうなラインナップだ。滑る準備は完璧だ。そう思っていた藤堂の目の前に広がったのは、これまでに聞いたことがないような笑い声だった。
最初の笑い声は、名前を呼ばれた瞬間。さらに登場をした瞬間。声を発した瞬間。ギャグを言った瞬間。すべてで大爆笑が起きる。あえて滑ろうとしても、笑いが起きる。何が起きているのか藤堂は全く理解できなかった。できるのは、時間が終わるまでその場でネタを続けることだ。
最初から最後まで、滑ることはなく、会場は笑いにつづまれ続けた。
その中で、藤堂は気付いた。
これは笑わせているのではない。
笑われているのだ。と。
お笑いを目指す者であれば、最初から最後まで爆笑という状況は、これ以上ない至福の時間だろう。しかし、滑ることを目的解いていた藤堂にとっては、地獄の時間でしかなかった。ウケたことによって、負債10兆円が確定している。
「藤堂さん!予選突破おめでとうございます!」
控え室に行く気にならず、トイレに向かった藤堂を迎えたのは北斗だった。
「なんなんだ。あの観客は…」
「藤堂さんへの出資者の皆さまです!」
「…え?」
「藤堂さんが10兆円の負債を背負うプランを契約してくれたことが嬉しくて、笑いが止まらなかったようです!おかげで予選突破ですね!」
「…なんだよ!?それ?」
「あ、言い忘れましたが、漫才大会のプランは予選突破すれば自動契約となります。2回戦は10億円プラン、決勝戦は1兆円プラン、その分補償額もウケた時の支払額も増えることになりす!」
北斗が説明し終わる前に、藤堂は顔の色を失っていた。
準決勝が終わった時、藤堂は1000兆円を超える負債を抱えていた。
漫才大会の観客は、常に出資者で埋め尽くされ、藤堂が出る度に爆笑となったためだ。もうすでに絶対に返済ができない金額だが、決勝に出ればさらに負債は大きくなる。北斗いわく、特別な保険のため自己破産も認められないらしい。
そんな状況で、藤堂は野々村に頭を下げていた。決勝のネタ合わせのためだ。野々村は、もう完全に諦めていたのに、藤堂は最後までやりたいと言った。
「負債は完全に俺の責任で、野々村に迷惑をかけるつもりはない。だから最後だと思って付き合ってくれ」
「でも、観客は八百長みたいなもんなんでしょう。藤堂のネタは絶対に爆笑になるっていう」
「多分、ドリーム保険の仕込みだと思う。それでも、最後位最高の舞台にしたい」
そう言った野々村の表情は意外と明るいものだった。野々村は、返しきれない程の負債を抱えると、人間はここまで清々しい顔になるのかと思っていた。
そんな決勝の舞台で野々村が見たのは、一切笑わない観客の姿だった。
何を言ってもクスリともしない、いわゆるダダ滑りだ。そんな観客を前にしながら、2人は渾身のネタを披露した。最後までやりきってくれというのが、藤堂の希望だったためだ。
折角進んだ決勝は、最下位という記録に終わり、優勝は新人の梅☆がかっさらった。
舞台を降りる時「なんで滑ったんだろう?」と、野々村は首をかしげていた。今回、2人が用意したのは絶対にウケると自信を持って作ったネタだった。折角なら、最後は渾身のネタで終わろうとしたのだ。笑われる状態であっても、笑い声を聞ければよいと野々村は思っていた。ただ、観客はクスリともしなかった。
そんな状況でも、野々村は希望を感じていた。滑ったということは、滑り保険が適用され、藤堂の借金も帳消しになる可能性があるためだ。
「これで負債減った?」
野々村は横にいる藤堂に聞いてみた。藤堂は、スマホで何かを見ている。
「どうかな?今回は条件を逆にして貰ったから」
「…逆って?」
「ウケたらお金を貰える形にして貰った。滑ったら負債を背負う」
説明を聞いて、野々村は真っ青になる。さっきの客席の様子では確実に負債が増えた。
それを裏付けるかのように、2人の前に北斗が現れた。
「あら、野々宮さん初めまして。ドリーム保険の北斗です!ところで、藤堂さん。見事に滑りましたね。約束通り負債を!」
北斗がそう言いかけた時、藤堂は北斗の前にスマホを掲げた。
そこにはSNSアプリの画面が映っていた。野々宮は藤堂が何を見ていたいのか、自分のスマホを確認してみる。SNSを見ると、砂場が一番面白かったという声が並んでいる。
「滑ったら負債、でもウケたら1人に付き10億円っていう契約だったよな」
その言葉に北斗の笑顔が固まる。
「テレビを観ていた観客分含めたらいくらになる?」
3年後。
野々宮は映画賞の表彰式に出席していた。脚本家としてだ。
「この度は『滑りたくない男』での優秀脚本賞おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「これは、コンビを組んでいた時の相方をモデルに書かれたとか」
「絶対に笑わせるって気迫をすぐ横で見て、相方は本物のお笑い芸人だと思いました。それに対し、僕は大切な時に熱を出したり情けない限りで」
野々宮は苦笑いをしながら頭をかく。
「ただ、コンビ解消をした時は、こんな未来が来るなんて思ってもみませんでした」
そんな野々宮のニュースの下には藤堂のニュースが書かれていた。
『滑り芸の神・藤堂、ドームを凍り付かせる!』
漫才大会の後、藤堂は思わぬ評価を受けた。キッカケは笑いを誘った大会だが、何故か過去の滑り芸が注目され、滑り芸の神として崇められるようになり、今では地球温暖化を防ぐ最終兵器とまで呼ばれている。
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