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卒業
83話 夢の後もまた夢
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「お疲れ様。もう良いの?もっと遅くなるかと思ってたけど」
「うん……いつまで残ってたってキリがないからね」
会場の関係者出入口を出て少し離れた場所で優里奈と合流した。
「お疲れ様です……あれ、麻衣さんもう来てたんですか!?すみません、お待たせしちゃって! 」
私のすぐ後ろを追って来たかのようなタイミングで藍も合流した。
「うんう、私も本当に今来たところよ。挨拶してたらキリがないからね、悪いけど抜け出してきちゃった」
私はペロリと舌を出した。
それを見て2人は声を出さず少しだけ笑った。
私も藍も申し合わせたようにデニムにTシャツというラフな服装だった。舞台に立つ方じゃなくて、観客席にいたパンツスーツ姿の優里奈の方が華やかに見えるくらいだ。
会場をもう一度振り返ってみる。
ついさっきまであれだけキラキラした世界に自分がいた、しかもその主役としていたなんて……どう考えても嘘みたいだった。
「じゃあ……良い? 」
優里奈の問いかけに私は無言で頷く。それを見て藍も頷く。
私たちの反応を見て、停車していたタクシーに乗るよう優里奈が促した。
「じゃあ、先程の住所までお願いします」
優里奈が運転手さんに告げるとタクシーは音もなく滑り出した。
会場の近くでは、コンサートを観に来たお客さんの姿を何組も見かけた。
タクシーを降りて「近隣の住民の迷惑になるから早く帰りなさい! 」と私が急に声を掛けたら彼らはどんな反応をするだろうか、と妄想して1人でクスクス笑った。
「……麻衣さん、ホントにもう良いんですか?家族にも会わないまま行っちゃって……」
「うん、そうね……」
藍の言葉に少し私は考える。
私の家族とは、元々の藍の家族だ。もちろん私にとっても間違いなく家族と言って良い存在だが……どちらかと言うと会いたい気持ちが強いのは藍の方かもしれない。
いや、もちろん今から3人でぞろぞろと会いに行って事情を説明することなど出来るわけもないのだが。
「ねぇ優里奈?私が元の世界に戻ったら、両親の記憶はどうなる……」
「あ、運転手さん。そこの角で大丈夫ですので」
優里奈は私の問い掛けを遮って、タクシーを停車させた。
「ごめん、タクシーの中でする会話じゃなかったわね……」
私はどこか浮かれていたのかもしれない。
今の会話だけで運転手さんが意味を理解することはないと思うが、情報は何がどう広まるか分からないものだ。余人に聞かせる話ではなかった。
「ふふ、大丈夫よ。天界の力を舐めないでもらいたいわね。運転主さんの記憶から既に私たちの存在は消しておいたから! 」
神妙な雰囲気になりかけたのを察したのか、優里奈はわざとらしくドヤ顔を決めてみせた。
「……それに、ご両親の方の記憶ももちろんこちらで何とかするわ。落ち着いてからなら藍を自然な形で引き合わせることも出来ると思う。麻衣の気持ちさえ整理出来ていれば問題ないわ」
「うん、じゃあ大丈夫ね」
私もつとめて明るく返事をする。
両親にも建前は外国への留学ということで話をし、出立の挨拶もすでに済ませていたのだ。
色々な人の顔がまた浮かんできた。
不思議と落ち着いた気持ちだった。
未練なんか有り過ぎて無いも同然だった。
「お邪魔しま~す」
久しぶりの優里奈と藍の部屋だった。相変わらずの殺風景が迎えてくれる。
「どうする?お茶でも入れる?少しだったらお酒もあるけど……」
優里奈が気を遣ってそう訊いてきたけれど、私は首を振った。
「あんまり時間を置いちゃうと、決心が揺らぎそうで……。藍さえ良ければすぐにでも始めちゃった方が良いかな……」
「私は別にいつでも大丈夫ですけど……」
藍が優里奈の方をチラッと見る。相手が優里奈とはいえ、これからすることを見られるのは恥ずかしいのだろう。
「じゃあ……2人に任せるわ」
優里奈もそうした空気を察したのかリビングから出ていき、私と藍の2人きりの空間になった。
「藍、今までありがとうね……」
最後になるかもしれない挨拶だったけれど、出てきたのはいつも通りのありふれた言葉だった。感謝以外何も伝えることを思い付かなかった。
「いえ、こちらこそです……麻衣さんも向こうの世界に戻っても、元気でいてくださいね……」
藍は無理矢理に微笑んでみせたけれど、その瞳はもう濡れていた。
その表情が堪らなく愛おしく思えて、私は思わず髪を撫でた。
……トクン。
自分の鼓動が途端に速くなったのを感じた。
ここ最近は藍とも接触しないような物理的になるべく距離を置いていた。その反動なのか、今まで抑えていた欲望のタガが一気に外れたような感覚を覚えた。
惹かれ合う魂の力の前では人間の意志など無力だ。
私が髪を撫でたことでスイッチが入ったのだろう。私の腕の中で藍の表情も一瞬で蕩ける。
指を絡めてからきつく抱きしめた。そして一度身体を離して見つめ合った。
どうすれば藍にこの愛おしい気持ちを伝えられるだろうか……そう考える間もなく藍の唇に吸い寄せられていた。
今までの誰とも異なったキス。あまりの快感に意識が飛びそうだった。
「ん……」
藍が舌を絡めてくる。私もそれに応える。
鼓動も呼吸も、自分のものなのか藍のものなのか……どちらのものなのか境界線が分からなくなってくる。
もう頭が真っ白になって快感しか感じられなくなってくる……。
「あ……」
発した声も私のものだったのか、藍のものだったのかも分からなかった。
その瞬間私の魂は間違いなく身体を離れたように思えた。幽体離脱。
その時を待ち構えていたかのように、優里奈が駆け寄ってきて私を抱きしめた。私の身体を抱きしめたのか、魂を抱きしめたのか……もう分からなかった。
「麻衣……今までよく頑張ったね。あとは全部大丈夫だからね……」
(いや、アンタも泣いてるんかい! )
幽体離脱した俯瞰の視点と、元の身体の視点とが同時に見えているような不思議な感覚だった。
優里奈の唇が私に近付いてくるのが分かった。それはとても自然なことに思えた。
そしてそれに触れた瞬間、私の魂が大きく飛び出して急速に上昇してゆくのがはっきりと分かった。
目に映る映像は全てがスローモーションにだった。藍がとても穏やかな表情をしているのも見えた。
ありがとう。
届くことはないのかもしれないけれど、出会ってきた全てに対して思った。
(大丈夫、私も一緒に行くから! )
優里奈がずっと手を繋いでくれているのが分かった。
「やっほー、元気かな、麻衣ちゃん?……いや、もう松島寛太さんと呼んだ方がしっくりくるのかな?」
気付くと白い世界にいた。
そうだ、これが天界だ。そして今目の前にいるのは……
「天使ちゃん……」
「そうだよ!皆の味方、天使ちゃんだよ! 」
相変わらず一片の邪気もないような笑顔だった。
何が天使ちゃんだ!この極悪古狸め!人の命をアンタは何だと思ってるんだ!
……と叫びたくなるのを、誰かに制された気がした。
「……只今戻りました」
俺の隣には優里奈がいた。
ずっと手を握ってくれていたようで、今もその手は繋がれていた。
「うん、ごめんね!松島寛太さん!早速元の世界に戻れるようにするからね~」
相変わらず軽い調子ではあったが、もう腹も立ちはしなかった。
「……どうかした? 」
キョロキョロしている俺を不審に思ったのか、天使ちゃんが尋ねてきた。
小田嶋麻衣なんて全部夢で、ずっとここにいたような気もした。
でもそうじゃない。
全ては確かにあった。全ては私が私の意志で行ってきたことだ。たとえ相手が天使だろうと悪魔だろうと神様だろうと、そこだけは譲ることが出来ない。
「あ、まあ色々と不安はあるかもしれないけど大丈夫だよ。松島さんは今から死ぬ直前に戻って、やり直せるようにしておいたよ!向こうに戻ったら記憶は全部忘れてて、何の影響もなく平穏無事な元の世界の生活を送れるようになってるからね! 」
「え、え、え……ちょっと待って!」
「それじゃ行くね~。戻ったら松島寛太としての人生をまた頑張ってね~! 」
「いや、ちょっと待ってまだ心の準備が……」
「うん……いつまで残ってたってキリがないからね」
会場の関係者出入口を出て少し離れた場所で優里奈と合流した。
「お疲れ様です……あれ、麻衣さんもう来てたんですか!?すみません、お待たせしちゃって! 」
私のすぐ後ろを追って来たかのようなタイミングで藍も合流した。
「うんう、私も本当に今来たところよ。挨拶してたらキリがないからね、悪いけど抜け出してきちゃった」
私はペロリと舌を出した。
それを見て2人は声を出さず少しだけ笑った。
私も藍も申し合わせたようにデニムにTシャツというラフな服装だった。舞台に立つ方じゃなくて、観客席にいたパンツスーツ姿の優里奈の方が華やかに見えるくらいだ。
会場をもう一度振り返ってみる。
ついさっきまであれだけキラキラした世界に自分がいた、しかもその主役としていたなんて……どう考えても嘘みたいだった。
「じゃあ……良い? 」
優里奈の問いかけに私は無言で頷く。それを見て藍も頷く。
私たちの反応を見て、停車していたタクシーに乗るよう優里奈が促した。
「じゃあ、先程の住所までお願いします」
優里奈が運転手さんに告げるとタクシーは音もなく滑り出した。
会場の近くでは、コンサートを観に来たお客さんの姿を何組も見かけた。
タクシーを降りて「近隣の住民の迷惑になるから早く帰りなさい! 」と私が急に声を掛けたら彼らはどんな反応をするだろうか、と妄想して1人でクスクス笑った。
「……麻衣さん、ホントにもう良いんですか?家族にも会わないまま行っちゃって……」
「うん、そうね……」
藍の言葉に少し私は考える。
私の家族とは、元々の藍の家族だ。もちろん私にとっても間違いなく家族と言って良い存在だが……どちらかと言うと会いたい気持ちが強いのは藍の方かもしれない。
いや、もちろん今から3人でぞろぞろと会いに行って事情を説明することなど出来るわけもないのだが。
「ねぇ優里奈?私が元の世界に戻ったら、両親の記憶はどうなる……」
「あ、運転手さん。そこの角で大丈夫ですので」
優里奈は私の問い掛けを遮って、タクシーを停車させた。
「ごめん、タクシーの中でする会話じゃなかったわね……」
私はどこか浮かれていたのかもしれない。
今の会話だけで運転手さんが意味を理解することはないと思うが、情報は何がどう広まるか分からないものだ。余人に聞かせる話ではなかった。
「ふふ、大丈夫よ。天界の力を舐めないでもらいたいわね。運転主さんの記憶から既に私たちの存在は消しておいたから! 」
神妙な雰囲気になりかけたのを察したのか、優里奈はわざとらしくドヤ顔を決めてみせた。
「……それに、ご両親の方の記憶ももちろんこちらで何とかするわ。落ち着いてからなら藍を自然な形で引き合わせることも出来ると思う。麻衣の気持ちさえ整理出来ていれば問題ないわ」
「うん、じゃあ大丈夫ね」
私もつとめて明るく返事をする。
両親にも建前は外国への留学ということで話をし、出立の挨拶もすでに済ませていたのだ。
色々な人の顔がまた浮かんできた。
不思議と落ち着いた気持ちだった。
未練なんか有り過ぎて無いも同然だった。
「お邪魔しま~す」
久しぶりの優里奈と藍の部屋だった。相変わらずの殺風景が迎えてくれる。
「どうする?お茶でも入れる?少しだったらお酒もあるけど……」
優里奈が気を遣ってそう訊いてきたけれど、私は首を振った。
「あんまり時間を置いちゃうと、決心が揺らぎそうで……。藍さえ良ければすぐにでも始めちゃった方が良いかな……」
「私は別にいつでも大丈夫ですけど……」
藍が優里奈の方をチラッと見る。相手が優里奈とはいえ、これからすることを見られるのは恥ずかしいのだろう。
「じゃあ……2人に任せるわ」
優里奈もそうした空気を察したのかリビングから出ていき、私と藍の2人きりの空間になった。
「藍、今までありがとうね……」
最後になるかもしれない挨拶だったけれど、出てきたのはいつも通りのありふれた言葉だった。感謝以外何も伝えることを思い付かなかった。
「いえ、こちらこそです……麻衣さんも向こうの世界に戻っても、元気でいてくださいね……」
藍は無理矢理に微笑んでみせたけれど、その瞳はもう濡れていた。
その表情が堪らなく愛おしく思えて、私は思わず髪を撫でた。
……トクン。
自分の鼓動が途端に速くなったのを感じた。
ここ最近は藍とも接触しないような物理的になるべく距離を置いていた。その反動なのか、今まで抑えていた欲望のタガが一気に外れたような感覚を覚えた。
惹かれ合う魂の力の前では人間の意志など無力だ。
私が髪を撫でたことでスイッチが入ったのだろう。私の腕の中で藍の表情も一瞬で蕩ける。
指を絡めてからきつく抱きしめた。そして一度身体を離して見つめ合った。
どうすれば藍にこの愛おしい気持ちを伝えられるだろうか……そう考える間もなく藍の唇に吸い寄せられていた。
今までの誰とも異なったキス。あまりの快感に意識が飛びそうだった。
「ん……」
藍が舌を絡めてくる。私もそれに応える。
鼓動も呼吸も、自分のものなのか藍のものなのか……どちらのものなのか境界線が分からなくなってくる。
もう頭が真っ白になって快感しか感じられなくなってくる……。
「あ……」
発した声も私のものだったのか、藍のものだったのかも分からなかった。
その瞬間私の魂は間違いなく身体を離れたように思えた。幽体離脱。
その時を待ち構えていたかのように、優里奈が駆け寄ってきて私を抱きしめた。私の身体を抱きしめたのか、魂を抱きしめたのか……もう分からなかった。
「麻衣……今までよく頑張ったね。あとは全部大丈夫だからね……」
(いや、アンタも泣いてるんかい! )
幽体離脱した俯瞰の視点と、元の身体の視点とが同時に見えているような不思議な感覚だった。
優里奈の唇が私に近付いてくるのが分かった。それはとても自然なことに思えた。
そしてそれに触れた瞬間、私の魂が大きく飛び出して急速に上昇してゆくのがはっきりと分かった。
目に映る映像は全てがスローモーションにだった。藍がとても穏やかな表情をしているのも見えた。
ありがとう。
届くことはないのかもしれないけれど、出会ってきた全てに対して思った。
(大丈夫、私も一緒に行くから! )
優里奈がずっと手を繋いでくれているのが分かった。
「やっほー、元気かな、麻衣ちゃん?……いや、もう松島寛太さんと呼んだ方がしっくりくるのかな?」
気付くと白い世界にいた。
そうだ、これが天界だ。そして今目の前にいるのは……
「天使ちゃん……」
「そうだよ!皆の味方、天使ちゃんだよ! 」
相変わらず一片の邪気もないような笑顔だった。
何が天使ちゃんだ!この極悪古狸め!人の命をアンタは何だと思ってるんだ!
……と叫びたくなるのを、誰かに制された気がした。
「……只今戻りました」
俺の隣には優里奈がいた。
ずっと手を握ってくれていたようで、今もその手は繋がれていた。
「うん、ごめんね!松島寛太さん!早速元の世界に戻れるようにするからね~」
相変わらず軽い調子ではあったが、もう腹も立ちはしなかった。
「……どうかした? 」
キョロキョロしている俺を不審に思ったのか、天使ちゃんが尋ねてきた。
小田嶋麻衣なんて全部夢で、ずっとここにいたような気もした。
でもそうじゃない。
全ては確かにあった。全ては私が私の意志で行ってきたことだ。たとえ相手が天使だろうと悪魔だろうと神様だろうと、そこだけは譲ることが出来ない。
「あ、まあ色々と不安はあるかもしれないけど大丈夫だよ。松島さんは今から死ぬ直前に戻って、やり直せるようにしておいたよ!向こうに戻ったら記憶は全部忘れてて、何の影響もなく平穏無事な元の世界の生活を送れるようになってるからね! 」
「え、え、え……ちょっと待って!」
「それじゃ行くね~。戻ったら松島寛太としての人生をまた頑張ってね~! 」
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