25 / 85
黒木希
25話 母と娘
しおりを挟む
それからようやく希とお母さんは本当の意味で対話を始めた。
さっきポツリと本人が呟いたように、お母さんの言動はすべて希のためを思ってのものだったらしい。
こうして田舎で暮らしていると東京などの都会に出てゆくことに否定的な反応を示すのかもしれないし、ましてや芸能界・アイドルなどという世界が胡散臭く見えるというのも理解は出来る。
しかし今の時代、情報を集めようと思えば日本のどこに住んでいてもそんなに差はないわけだし、お母さんももう少し偏見を持たずに娘の言うことを聞いてあげれば良かったのにな……という気もした。まあ愛情の伝え方も含めて不器用な人のようだ。
それに、責められるべきはお母さんだけでなく(もちろん部外者が責めることなど出来はしないのだが)、希本人も同じ程度には悪い。というか話をよくよく聞いていると、ここ3年間連絡を取らなかったのはむしろ希の方のようだった。
最初の頃、帰省しても母親があまりWISHの活動に理解を示さなかった……というのは事実のようだが、それから母親と連絡を意図的に取らなかったのは希の方だったらしい。光莉ちゃんやお父さんを通じてお母さんが「話をしたい」という旨を伝えても、一切連絡をしなかったようだ。
そうした態度に対してお母さんの方も意地になって連絡をしなくなっていたようだ。……まあ要は意地っ張りの似た者親子ということだろう。
「でも、黒木希って言えば今や誰もが知っているトップアイドルですよ。娘さんがそんな存在になっていっても、特に何も思わなかったってことですか?」
俺は思わずお母さんに尋ねた。
俺自身は国民的アイドルを娘に持ったことはないのでその心境は分からないが、娘がスターの座に駆け上がっていったら感慨深いもので、光莉ちゃんやお父さんを通じて何か一言でも伝えたいものなのではないだろうか?話を聞いているとお母さんは、むしろ希がスターになるにつれてコミュニケーションを避けるようになっていったようで、それがとても不思議に思えた。
あるいは娘の情報を一切シャットアウトしていたのだろうか?
「いや……普通にテレビを見とるだけで、希が出てくるのは驚いたさ。……でも、光莉から話を聞いて忙しいのも分かっとったからな……余計な気を遣わせてストレスになってもあかんと思ってな……」
お母さんは相変わらず不器用な口調だったが、気を遣うがゆえに希への連絡もより出来なくなっていったということらしかった。
「え?……でも、光莉ちゃんはお母さんのそういう気持ちも分かってたんですよね?そういうのを伝えようとは思わなかったんですか?」
光莉ちゃんは希に対して頻繁に連絡を取り続けていたということだったので「お母さんもずっと応援してるよ」とか伝えることはしなかったのだろうか?
「え?だってお母は『余計なことは言わんでいい』っていっつも言ってたもん」
あっけらかんと彼女は言い切った。
……何だか、この人たちはさぁ、馬鹿正直に振舞うだけじゃなくてさぁ……誰か一人でももう少し気を回してくれたら、余計な軋轢は生じなかったし、それから来る希のストレスももっと簡単に解消できてたんじゃないんですか!?
……とは言いたくなったが、まあそれを言っても今さら仕方ない。
こんな環境の中で黒木希という人間は生まれてきたのだ。
「でもな、お母もこないだの密着大陸だっけ?あの番組見てから一気にお姉LOVEの姿勢をはっきり出してきてな!……それまではウチがグッズとか渡しても絶対表には出さんかったのにな、急に部屋に飾り出したりしたんよ!」
続く光莉ちゃんの言葉は意外なものだったが、思わず俺と希は顔を見合わせた。
こんな意外なところにまであの番組が波及していたとは。
「……祭り上げられて天狗になってるんちゃうか?って思ってたんやけどな……。あんなに一生懸命に頑張っとる娘を見て感動せんわけがなかろう。お父さんそっくりやったわ」
お母さんのその言葉を聞いた時、ついに感極まったのか……希は嗚咽混じりに泣き出し始めた。
それを見てお母さんがその背中にそっと手を回した。それをきっかけに希はさらに泣きじゃくり始めた。
まるで幼い子供みたいだった。
世間から見ればどんなに立派な人間も、母親の前では子供でしかないのだろう。
希が泣き止んで落ち着いたところで、ようやく一家の団欒らしい雑談が始まった。
と言っても、光莉ちゃんが希と俺に対して質問を矢継ぎ早に浴びせてきて、それに答えているのをお母さんは黙って眺めている、という構図だったが。
時刻はいつの間にか夕方になっていた。
不意に玄関がガラリと開き髭の生えた一人の男が入ってきた。
「……なんや、希。帰っとったんか!」
一家の大黒柱であるこの家の父親だった。
現場仕事をしているらしく作業着は薄汚れていたが、切れ長の眼と厚いまつげ、高い鼻筋に形の良い唇……その容貌は文句なしのイケメンだった。いや、イケメンという現代的な軽い感じよりも、少し昔の俳優のような顔立ちだった。伸び放題の無精髭もとても似合っている。
父親が帰宅したのを機に夕食が提供された。
近所の漁師さんからお裾分けでもらったという刺身と、貝のお味噌汁をお母さんは作ってくれた。
東京で社長に連れていかれ、豪華なものを食べたことも何度かあったが、この食事ほど美味しいものを俺は味わったことがなかった。希も子供に戻ったかのように夢中で箸を動かしていた。
父親は口数の多いタイプではなさそうだったが、ビールを少し飲むと饒舌に娘に話し始めた。内容は特に無い。「お前は自慢の娘だ」というだけの繰り返しだった。
でもそれで良かったのだと思う。
父親が希に伝えたい気持ちなど、それしかないのだろう。
時刻はまだ19時を過ぎたばかりだったが、東京に戻る時間が迫っていた。
「アレでしたら一泊していきますか?……仕事なら体調不良だということにすれば何とでもなりますし、こんな機会はそうそうないでしょうし……」
俺の方から希に実家に泊っていくことを提案したのだが、希は首を横に振った。
「……いや、もう充分だよ。パワー貰いすぎちゃった。このパワーを今すぐ誰かに分けてあげたい気分なんだよね。むしろこのまま寝ずに仕事したいくらいなんだけど……麻衣ちゃん、社長にそう伝えてもらって良いかな?」
希はここ最近見たこともないほど、漲った眼をしていた。
(……ああ、この人はこんな眼をしていたんだな)
きっとこれこそが黒木希の本質なのだ。
圧倒的な美貌も、完璧なパフォーマンスも、この強い精神の表現でしかないのだ。
彼女に敵うアイドルなんか日本中探しても絶対にいない!その眼を見て俺は確信した。
「かしこまりました、すぐに社長に連絡します!仕事したいって言ってくれる人たちは幾らでもいますよ。みんな黒木希を待っているんですから!」
父親はすでにビールを飲んでいたので駅までの送迎は出来ず、またタクシーを呼んだ。
来てくれたのは偶然にも送ってくれた時と同じ運転手さんだった。
タクシーに乗り込む間際にいよいよ黒木家とお別れとなった。
父親は少しのビールですでにかなり酔っぱらっていたし、光莉ちゃんは「会おうと思えばいつでも会えるじゃん!」というスタンスのせいか、別れの段になっても全く調子は変わらなかった。
希本人とお母さんだけが少し感情が高ぶっているようだった。
「アンタは自慢の娘や。アンタが自慢でないわけがなかろう。……こんなド田舎から、あんなキラキラと眩しい世界に自分の娘が飛び込んで言ってるのが何度見ても不思議な感じや。……どんなに売れっ子になっても周りの人たちには死んでも感謝せなあかんで。……それから、自分がここの出身であることを忘れたらあかん」
母親の言葉は相変わらず流暢とは言えなかったが、絞り出すような一言一言がとても大事なことを伝えてくれていた。
「分かってる、ウチもこの景色を忘れたことなんかないで……。いや、多分忘れることなんて出来やん(出来ない)。でもな、今起きてること全部夢なんじゃないかって毎日思うんよ……」
希の言葉にお母さんはそっと娘の背中にそっと手を回した。
ほんの一瞬だけのハグだった。
それで充分だった。それがこの親子にとって最大限の愛情表現なのだろう。
さっきポツリと本人が呟いたように、お母さんの言動はすべて希のためを思ってのものだったらしい。
こうして田舎で暮らしていると東京などの都会に出てゆくことに否定的な反応を示すのかもしれないし、ましてや芸能界・アイドルなどという世界が胡散臭く見えるというのも理解は出来る。
しかし今の時代、情報を集めようと思えば日本のどこに住んでいてもそんなに差はないわけだし、お母さんももう少し偏見を持たずに娘の言うことを聞いてあげれば良かったのにな……という気もした。まあ愛情の伝え方も含めて不器用な人のようだ。
それに、責められるべきはお母さんだけでなく(もちろん部外者が責めることなど出来はしないのだが)、希本人も同じ程度には悪い。というか話をよくよく聞いていると、ここ3年間連絡を取らなかったのはむしろ希の方のようだった。
最初の頃、帰省しても母親があまりWISHの活動に理解を示さなかった……というのは事実のようだが、それから母親と連絡を意図的に取らなかったのは希の方だったらしい。光莉ちゃんやお父さんを通じてお母さんが「話をしたい」という旨を伝えても、一切連絡をしなかったようだ。
そうした態度に対してお母さんの方も意地になって連絡をしなくなっていたようだ。……まあ要は意地っ張りの似た者親子ということだろう。
「でも、黒木希って言えば今や誰もが知っているトップアイドルですよ。娘さんがそんな存在になっていっても、特に何も思わなかったってことですか?」
俺は思わずお母さんに尋ねた。
俺自身は国民的アイドルを娘に持ったことはないのでその心境は分からないが、娘がスターの座に駆け上がっていったら感慨深いもので、光莉ちゃんやお父さんを通じて何か一言でも伝えたいものなのではないだろうか?話を聞いているとお母さんは、むしろ希がスターになるにつれてコミュニケーションを避けるようになっていったようで、それがとても不思議に思えた。
あるいは娘の情報を一切シャットアウトしていたのだろうか?
「いや……普通にテレビを見とるだけで、希が出てくるのは驚いたさ。……でも、光莉から話を聞いて忙しいのも分かっとったからな……余計な気を遣わせてストレスになってもあかんと思ってな……」
お母さんは相変わらず不器用な口調だったが、気を遣うがゆえに希への連絡もより出来なくなっていったということらしかった。
「え?……でも、光莉ちゃんはお母さんのそういう気持ちも分かってたんですよね?そういうのを伝えようとは思わなかったんですか?」
光莉ちゃんは希に対して頻繁に連絡を取り続けていたということだったので「お母さんもずっと応援してるよ」とか伝えることはしなかったのだろうか?
「え?だってお母は『余計なことは言わんでいい』っていっつも言ってたもん」
あっけらかんと彼女は言い切った。
……何だか、この人たちはさぁ、馬鹿正直に振舞うだけじゃなくてさぁ……誰か一人でももう少し気を回してくれたら、余計な軋轢は生じなかったし、それから来る希のストレスももっと簡単に解消できてたんじゃないんですか!?
……とは言いたくなったが、まあそれを言っても今さら仕方ない。
こんな環境の中で黒木希という人間は生まれてきたのだ。
「でもな、お母もこないだの密着大陸だっけ?あの番組見てから一気にお姉LOVEの姿勢をはっきり出してきてな!……それまではウチがグッズとか渡しても絶対表には出さんかったのにな、急に部屋に飾り出したりしたんよ!」
続く光莉ちゃんの言葉は意外なものだったが、思わず俺と希は顔を見合わせた。
こんな意外なところにまであの番組が波及していたとは。
「……祭り上げられて天狗になってるんちゃうか?って思ってたんやけどな……。あんなに一生懸命に頑張っとる娘を見て感動せんわけがなかろう。お父さんそっくりやったわ」
お母さんのその言葉を聞いた時、ついに感極まったのか……希は嗚咽混じりに泣き出し始めた。
それを見てお母さんがその背中にそっと手を回した。それをきっかけに希はさらに泣きじゃくり始めた。
まるで幼い子供みたいだった。
世間から見ればどんなに立派な人間も、母親の前では子供でしかないのだろう。
希が泣き止んで落ち着いたところで、ようやく一家の団欒らしい雑談が始まった。
と言っても、光莉ちゃんが希と俺に対して質問を矢継ぎ早に浴びせてきて、それに答えているのをお母さんは黙って眺めている、という構図だったが。
時刻はいつの間にか夕方になっていた。
不意に玄関がガラリと開き髭の生えた一人の男が入ってきた。
「……なんや、希。帰っとったんか!」
一家の大黒柱であるこの家の父親だった。
現場仕事をしているらしく作業着は薄汚れていたが、切れ長の眼と厚いまつげ、高い鼻筋に形の良い唇……その容貌は文句なしのイケメンだった。いや、イケメンという現代的な軽い感じよりも、少し昔の俳優のような顔立ちだった。伸び放題の無精髭もとても似合っている。
父親が帰宅したのを機に夕食が提供された。
近所の漁師さんからお裾分けでもらったという刺身と、貝のお味噌汁をお母さんは作ってくれた。
東京で社長に連れていかれ、豪華なものを食べたことも何度かあったが、この食事ほど美味しいものを俺は味わったことがなかった。希も子供に戻ったかのように夢中で箸を動かしていた。
父親は口数の多いタイプではなさそうだったが、ビールを少し飲むと饒舌に娘に話し始めた。内容は特に無い。「お前は自慢の娘だ」というだけの繰り返しだった。
でもそれで良かったのだと思う。
父親が希に伝えたい気持ちなど、それしかないのだろう。
時刻はまだ19時を過ぎたばかりだったが、東京に戻る時間が迫っていた。
「アレでしたら一泊していきますか?……仕事なら体調不良だということにすれば何とでもなりますし、こんな機会はそうそうないでしょうし……」
俺の方から希に実家に泊っていくことを提案したのだが、希は首を横に振った。
「……いや、もう充分だよ。パワー貰いすぎちゃった。このパワーを今すぐ誰かに分けてあげたい気分なんだよね。むしろこのまま寝ずに仕事したいくらいなんだけど……麻衣ちゃん、社長にそう伝えてもらって良いかな?」
希はここ最近見たこともないほど、漲った眼をしていた。
(……ああ、この人はこんな眼をしていたんだな)
きっとこれこそが黒木希の本質なのだ。
圧倒的な美貌も、完璧なパフォーマンスも、この強い精神の表現でしかないのだ。
彼女に敵うアイドルなんか日本中探しても絶対にいない!その眼を見て俺は確信した。
「かしこまりました、すぐに社長に連絡します!仕事したいって言ってくれる人たちは幾らでもいますよ。みんな黒木希を待っているんですから!」
父親はすでにビールを飲んでいたので駅までの送迎は出来ず、またタクシーを呼んだ。
来てくれたのは偶然にも送ってくれた時と同じ運転手さんだった。
タクシーに乗り込む間際にいよいよ黒木家とお別れとなった。
父親は少しのビールですでにかなり酔っぱらっていたし、光莉ちゃんは「会おうと思えばいつでも会えるじゃん!」というスタンスのせいか、別れの段になっても全く調子は変わらなかった。
希本人とお母さんだけが少し感情が高ぶっているようだった。
「アンタは自慢の娘や。アンタが自慢でないわけがなかろう。……こんなド田舎から、あんなキラキラと眩しい世界に自分の娘が飛び込んで言ってるのが何度見ても不思議な感じや。……どんなに売れっ子になっても周りの人たちには死んでも感謝せなあかんで。……それから、自分がここの出身であることを忘れたらあかん」
母親の言葉は相変わらず流暢とは言えなかったが、絞り出すような一言一言がとても大事なことを伝えてくれていた。
「分かってる、ウチもこの景色を忘れたことなんかないで……。いや、多分忘れることなんて出来やん(出来ない)。でもな、今起きてること全部夢なんじゃないかって毎日思うんよ……」
希の言葉にお母さんはそっと娘の背中にそっと手を回した。
ほんの一瞬だけのハグだった。
それで充分だった。それがこの親子にとって最大限の愛情表現なのだろう。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
転生したら死にそうな孤児だった
佐々木鴻
ファンタジー
過去に四度生まれ変わり、そして五度目の人生に目覚めた少女はある日、生まれたばかりで捨てられたの赤子と出会う。
保護しますか? の選択肢に【はい】と【YES】しかない少女はその子を引き取り妹として育て始める。
やがて美しく育ったその子は、少女と強い因縁があった。
悲劇はありません。難しい人間関係や柵はめんどく(ゲフンゲフン)ありません。
世界は、意外と優しいのです。
傷モノ令嬢は冷徹辺境伯に溺愛される
中山紡希
恋愛
父の再婚後、絶世の美女と名高きアイリーンは意地悪な継母と義妹に虐げられる日々を送っていた。
実は、彼女の目元にはある事件をキッカケに痛々しい傷ができてしまった。
それ以来「傷モノ」として扱われ、屋敷に軟禁されて過ごしてきた。
ある日、ひょんなことから仮面舞踏会に参加することに。
目元の傷を隠して参加するアイリーンだが、義妹のソニアによって仮面が剥がされてしまう。
すると、なぜか冷徹辺境伯と呼ばれているエドガーが跪まずき、アイリーンに「結婚してください」と求婚する。
抜群の容姿の良さで社交界で人気のあるエドガーだが、実はある重要な秘密を抱えていて……?
傷モノになったアイリーンが冷徹辺境伯のエドガーに
たっぷり愛され甘やかされるお話。
このお話は書き終えていますので、最後までお楽しみ頂けます。
修正をしながら順次更新していきます。
また、この作品は全年齢ですが、私の他の作品はRシーンありのものがあります。
もし御覧頂けた際にはご注意ください。
※注意※他サイトにも別名義で投稿しています。
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる