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センバでほのぼの?サバイバル

主様の頼み事 2

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クマさんの名前はゴマちゃんに決定し、皆で一緒に主様に着いていくと

「こっから先は私と一緒じゃなきゃ入れない場所。
ここで一晩休んでもらって、明日からキリキリ働いてもらうから♪」

そう言われて一歩踏み出すと、何かを通り抜けたような感覚があって、目の前に広がったのは

とんでもなく大きくて、畏れ多いような、神聖な気配が漂う樹木がそびえ立つ場所。

「「…」」「…うぉーぃ」
ライ様は絶句、チィちゃんはお口をぱっかーんと開けて見上げ、お兄様は声を絞りだし。
私は、思わず一歩後退りしましたわ。

「さぁ、ここなら寒くないわ。さぁ、食事の支度して?食べてる間に説明するわね。」
そうやって始まった主様の説明。

「この樹は、まぁ、お察しの通り、世界樹ね。
そして私が世界樹の管理人ね。この樹と共にあるわ。
まぁでも趣味で果樹園作ったらイツキが気に入ってそれ以来センバが取りに来るし、
それで縁が出来たからセンバ達を覗きに行ったり、そっから徐々に広げて世界を覗き見してるわ。

でも、10数年前かしら?
この樹が急に弱ったの。そこから、なんとか現状維持をしてるけど、徐々に弱っていってるわ。

前にもあったのよ、この樹が急に弱った時。
で、その時は、イツキが来て魔力を分けてくれたのよ。でも1週間かかったわ。

今回も同じかしらと思って?
でもなんか、イツキの再来は2人居るし、それよりも魔力量の多い唯一も2人居るし?あと、誰かに、ピコン君も居るでしょう?
イツキより早く終わると思うわ。
4人とピコン君で、ちゃちゃっとやっちゃって?」
両手を合わせてコテンと首をかしげる主様。

ライ様は呆然と、私とチィちゃんは、ぱっかーんとお口を開けて主様を凝視してしまいましたわ。

ここで頼りになるのがやっぱりお兄様。

「あのー、主様、いくつか質問をしても?」
「んー、答えられるものなら?それでもいいかしら?」
「あ、ハイ。あの、ピコン君って…?」

「え?この4人のうち、誰か持ってるでしょう?
イツキはピコン君って呼んでたけど?魔力でイロイロ探る能力。
イツキは自分じゃなくて唯一が持ってる方が有効活用出来る気がする、って言ってたのよねー。
なんか、イツキが2人になってるし?もしかしたら本当に唯一にあげたんじゃないかって思ったんだけど?」

「…師匠は、そもそもイツキ様の能力だったんですね」

「フフフ、今は師匠って呼んでるの?リオが持ってるの?」

「いえ、ディが持ってます。
えっと、同い年に王子殿下がいて、王家に知られたら絶対にディを王命で婚約者にされて飼い殺しにされると思って、黙ってます。だから、主様もその能力自体、内緒にしてもらえませんか?」

「ええ?イツキが持ってた能力、今は忘れられてるの?」

「少なくとも、今の王家には伝わってないし、センバの歴史では習ってないです」

「…ふーーん。まぁ、いいわ、わかった。他には?」

「ちゃちゃっとやるって、どうやったらいいんです?」

「ああ、イツキはピコン君の言う通りにした、って言ってたわ。ピコン君に聞いて?
さぁさぁ!ひ弱な人の子!!
とりあえず、今日はもう寝て、明日から頑張ってちょうだい!!」

パンパンと手を叩いて終了の合図のように私達に寝るように言う主様。


その夜、私はお兄様に抱きついて、背中にはチィちゃんがくっついて、お兄様の背中側にはライ様が。
足元にはロアやフーちゃん。ゴマちゃんも丸くなって、あれ?リーパーは?まぁいいですわ。
皆で寄り添って寝ました。


夜中?ボソボソと話声が聞こえた気がしたんですが、夢ですかね?
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