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センバでほのぼの?サバイバル

果物狩りへ 3

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一週間後、魔の森果物狩りツアー開催。

この1週間の間に、ライ様はフーちゃんと仲良くなり、リーパーを手懐け、姉妹はリーパーを乗りこなす練習をし、ロアの毛並みに癒されてましたわ。
ええ、魔の森ですからね、慣れていない自称弱い姉妹は、リーパーに乗って行くことになりましたの。
「私達の歩みに合わせたら余計な時間がかかるから」との事。
リーパーなら行けるんじゃねぇ?ってか仮にも神獣だろう?行けるよな?
というライ様の圧に、リーパーが屈した様に見えたのは、私だけじゃないはず。

当日の早朝、お城に集まってから向かうとの事なので、チィちゃん達を励ましに来ましたわ。

若い兵士の他に「初孫に食わせるんじゃ!」と意気込む初老など、20人ほどが集まりました。

「チィちゃん!ライ様!」
「「リオリア!」様!!」
「怪我しないように、気をつけて行ってきてくださいませね!」「無理すんなよ」
「ハイ!」「もちろん!」

「ミズキ様もユラ様も皆さんの言うことよく聞いてね?」
「私達は幼児扱い?!」「流石に未知の場所だもの大人しいわよ!たぶん」
「「絶対無理だな!!」」
チィちゃんとライ様の声が揃いました。

「リーパーもお2人の事、頼みますね?前払いで魔力あげますわ。
無事にお2人を連れて帰ってきたら、またあげますからね?ちゃんとお仕事してくださいませ?」
そう言ってリーパーに魔力あげましたわ。
「ヒン!ヒヒーン!」『うっま!!おう、神獣リーパー様に任せておけ!』

「なんだって?」
「神獣リーパー様に任せておけ、だそうですわ」
「言ったな、リーパー。
真っ先に1頭だけで逃げ帰って来んなよ?そしたら激辛魔力の刑に処すからな?」
「ヒヒン!」『アレはもうヤダ!』

お父様がやって来ました。全員揃ったようです。
「では、途中の魔物は全て放置!まずは早く到達すること!
今回は俺の姪っ子達も一緒に行くことになった。迷惑をかけると思うが、よろしく頼む!
先頭の俺のあとをリーパーに乗ったミズキとユラ、両脇にイチイとシラヌイがつくこと!その後ろから皆ついて来て欲しい!
俺の女神と天使達よ!旨いもの採ってくる!待っててくれ!!」

「皆も気をつけて!」「父上!皆しゃん!いってらっちゃい!!」「「御武運を!!」」

「よし!出発だ!!!」
「「「おおおおーー!!!」」」

ドッドッドッドッ!!!

皆さん気合い十分で駆け抜けて行きましたわ。
最初っからこんなに飛ばしますのね。

ってか、戦場へ行くぐらいの勢いの果物狩り。文字通りなのかしら?





そして、翌日。

午後の訓練を、お兄様、サンショウ、ワサビ、ロアと一緒にしていたら。

「ワン!ワンワンワンワン!!」

急にロアが訓練場の外に向かって吠え出します。

「どうした、ロア?」
「私が見てきます」
サンショウがそちらに向かって歩き出すと

「あら!貴方じゃないわ!そこのちっこいの2人と1匹に用があるの!!」

訓練場の隣にある木の上に誰かが座っています!?

「え?俺とディと、1匹ってことは、ロア?
ってか、得体の知れないヤツの近くに行かねぇって!
お前誰だよ!!」
お兄様が庇うように私を抱きしめて、ロアが私達の前に立ちます。

が、

「あぅぅう?」

首をかしげています。

「大丈夫、悪意はないわ!ちっこい1匹はわかってるでしょう?
今日は見に来ただけだもの!!さぁ早く!こっちにいらっしゃいな!!」

「ロア?大丈夫なの?」
「あうぅう?」
何度も首を、右に左にかしげています。

「我々もご一緒させてもらうが構わんな?!」
サンショウがそう言ってワサビと2人両サイドを固めます。

「わかったわよ!さぁさ、おいでなさい!!」

そう言ってブンブン手を振ってくる女性。しぶしぶ近付いていきます。
一応まだ訓練場内で、柵越しの、木の上に居る女性と対面します。
根元から毛先にかけて、深緑~新緑のグラデーションが美しい髪色をした金色の瞳を持つ、うん、これぞまさに正統派美人。


「んまぁあああ!!本当に、けったいなことになってるわね!!」


なんで、開口一番、けなされなきゃいけないんでしょう?
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