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センバでほのぼの?サバイバル
お馬さん。え?お馬さんよね?
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体力も回復し、乗馬、乗馬と言い続けたところ、お兄様も「確かに、俺も馬は欲しい…」と、ちょっとモジモジしながら言った言葉に全員KOされました。
チィちゃんなんて、
「パパ!お馬さんはおいくらですか?!イチイはどのくらい魔獣を狩ったら払えますか?!ハッ!むしろ一番強いお馬さんを仕留めてリオ様の元へ!!ロア!仕留めるまではリオ様をお乗せして走るのです!!いざ!!」
と、飛び出そうとするので「待て待て待て待て!」と、お父様に羽交い締めにされましたわ。
お兄様を乗せろと言われたロアも、困惑気味に「乗る?」と、お兄様の顔を見つめます。
「いや、乗らねぇって」お兄様に撫でられて、ロアも安心してましたわ。
そんなわけで家族全員でやって来たお馬さん牧場。
魔物はなんとかなっても、魔獣にも怯えないお馬さんは見たことないそうで。
まぁ、確かに?
生存競争では、普通のお馬さんは魔獣に勝てなさそうですもの。
そんなわけで、ここのお馬さんは、魔獣と掛け合わせて品種改良されてるそうです。
…最初に魔獣を飼ったこの牧場主、すごいですわね?
あ、当時のセンバ領主の弟さん。納得です。
「そんなわけで、センバには普通の馬は居ない。ちょっと気性の荒い子ばかりだ。
だが、子供の頃から愛情を持って世話をして、一緒に成長すれば、懐いてくれる賢い子ばかりだ。
なので、子供の馬を見せて欲しいとお願いしてある」
そう言われて連れて来られたお馬さん3頭。
「今いる子供の馬はこの3頭だけだそうだ。
どうする?とりあえず、一度触ってみるか?」
こういうのは直感です。
「あ、俺、この子を撫でたい」
お兄様がいち早く、栗毛のぶっとい脚の子を使命します。
うん、この子は大きく成りそうですわ。
お兄様とお父様が交流を始めましたが、私はピンと来る子がいませんでしたの。
「リアちゃんは、どう?」お母様が優しく問いかけてくれます。
「他のお馬さんも見ても良いですか?」
「ああ、気に入った子は居ませんでしたか。あとは、訓練中の馬ばかりで、お嬢様が乗れるような優しい子は居ねぇんですが」牧場主さんが申し訳なさそうに頭を掻きながら答えてくれます。
「馬とも相性がありますものね。まぁ、リオ君の馬との触れ合いの間、見学だけさせてもらっても?」
「柵の中に入らなければ、いくらでも」
お母様が許可取りしてくださいましたので、チィちゃんと手を繋いで、お母様はアカシア君の手を繋いで一緒に見て回ります。
「チィちゃんはお馬さん良いの?」
「フーちゃんが居るので!あと、走った方が小回りききます!」
…もうチィちゃん専属が居ましたわね。
「あ!リア様のお馬さんはあっちに居ます!」
チィちゃんがいきなり走り出そうとするので、ぎゅっと手を握ると
「そうでした!リア様の速さに合わせねば!!」
チィちゃんがわかってきてくれたので、にっこり笑顔で「ありがとう」と伝えます。
ツーっと鼻血を出した状態でこっちを凝視するんですの?
「チィちゃん、鼻血!」「ハッ!!見惚れてました!!」
鼻血を拭いたチィちゃんに連れられて行くと、別柵に1頭だけ居る小さなお馬さん。
歩き方がどうにも、ぎこちないです。
「このお馬さんは?」ついてきてくれた牧場主さんに質問です。
「ああ、この子はもう1歳に成るんですが、大きくならないし、歩き方がおかしいんで、他の子に苛められるんで別にしてあります。どうにもうちは殺処分出来なくて。まぁ、よく1年もったな、と思うんですわ。歩けないから草も食えない。寿命は全うしてやりたいと思います」
「撫でても大丈夫ですか?」「大丈夫ですよ、連れてきます」
そう言って連れて来られたお馬さん。
うん、弱ってますね?目の輝きがないです。
撫でると顔をグイグイ寄せてきます。
おや?
〝ピコン!スレイプニル幼体。魔力不足、衰弱状態。魔力の不足により脚の数減少。ユーディリア、手を離して下さい!魔力を吸われ続けます!!〞
師匠!もっと早くに教えて!
と思ったら意識が途切れました。
チィちゃんなんて、
「パパ!お馬さんはおいくらですか?!イチイはどのくらい魔獣を狩ったら払えますか?!ハッ!むしろ一番強いお馬さんを仕留めてリオ様の元へ!!ロア!仕留めるまではリオ様をお乗せして走るのです!!いざ!!」
と、飛び出そうとするので「待て待て待て待て!」と、お父様に羽交い締めにされましたわ。
お兄様を乗せろと言われたロアも、困惑気味に「乗る?」と、お兄様の顔を見つめます。
「いや、乗らねぇって」お兄様に撫でられて、ロアも安心してましたわ。
そんなわけで家族全員でやって来たお馬さん牧場。
魔物はなんとかなっても、魔獣にも怯えないお馬さんは見たことないそうで。
まぁ、確かに?
生存競争では、普通のお馬さんは魔獣に勝てなさそうですもの。
そんなわけで、ここのお馬さんは、魔獣と掛け合わせて品種改良されてるそうです。
…最初に魔獣を飼ったこの牧場主、すごいですわね?
あ、当時のセンバ領主の弟さん。納得です。
「そんなわけで、センバには普通の馬は居ない。ちょっと気性の荒い子ばかりだ。
だが、子供の頃から愛情を持って世話をして、一緒に成長すれば、懐いてくれる賢い子ばかりだ。
なので、子供の馬を見せて欲しいとお願いしてある」
そう言われて連れて来られたお馬さん3頭。
「今いる子供の馬はこの3頭だけだそうだ。
どうする?とりあえず、一度触ってみるか?」
こういうのは直感です。
「あ、俺、この子を撫でたい」
お兄様がいち早く、栗毛のぶっとい脚の子を使命します。
うん、この子は大きく成りそうですわ。
お兄様とお父様が交流を始めましたが、私はピンと来る子がいませんでしたの。
「リアちゃんは、どう?」お母様が優しく問いかけてくれます。
「他のお馬さんも見ても良いですか?」
「ああ、気に入った子は居ませんでしたか。あとは、訓練中の馬ばかりで、お嬢様が乗れるような優しい子は居ねぇんですが」牧場主さんが申し訳なさそうに頭を掻きながら答えてくれます。
「馬とも相性がありますものね。まぁ、リオ君の馬との触れ合いの間、見学だけさせてもらっても?」
「柵の中に入らなければ、いくらでも」
お母様が許可取りしてくださいましたので、チィちゃんと手を繋いで、お母様はアカシア君の手を繋いで一緒に見て回ります。
「チィちゃんはお馬さん良いの?」
「フーちゃんが居るので!あと、走った方が小回りききます!」
…もうチィちゃん専属が居ましたわね。
「あ!リア様のお馬さんはあっちに居ます!」
チィちゃんがいきなり走り出そうとするので、ぎゅっと手を握ると
「そうでした!リア様の速さに合わせねば!!」
チィちゃんがわかってきてくれたので、にっこり笑顔で「ありがとう」と伝えます。
ツーっと鼻血を出した状態でこっちを凝視するんですの?
「チィちゃん、鼻血!」「ハッ!!見惚れてました!!」
鼻血を拭いたチィちゃんに連れられて行くと、別柵に1頭だけ居る小さなお馬さん。
歩き方がどうにも、ぎこちないです。
「このお馬さんは?」ついてきてくれた牧場主さんに質問です。
「ああ、この子はもう1歳に成るんですが、大きくならないし、歩き方がおかしいんで、他の子に苛められるんで別にしてあります。どうにもうちは殺処分出来なくて。まぁ、よく1年もったな、と思うんですわ。歩けないから草も食えない。寿命は全うしてやりたいと思います」
「撫でても大丈夫ですか?」「大丈夫ですよ、連れてきます」
そう言って連れて来られたお馬さん。
うん、弱ってますね?目の輝きがないです。
撫でると顔をグイグイ寄せてきます。
おや?
〝ピコン!スレイプニル幼体。魔力不足、衰弱状態。魔力の不足により脚の数減少。ユーディリア、手を離して下さい!魔力を吸われ続けます!!〞
師匠!もっと早くに教えて!
と思ったら意識が途切れました。
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