198 / 372
これぞ悪役?シスコン無双
フッ、封印した右手が疼くぜ、的な。
しおりを挟む
お兄様は、手を上げて発言の許可を貰います。
「先生、私は家庭教師から、王家の魔法は守護と習いました。
先日、エアトルの領地に魔物が大量発生致し、妹と2人長期休暇を頂き、災害復興にあたったのですが、村が1つ全滅しました。
生き残りは発見できませんでした。
もし、殿下が既に取得済みであれば、民を守る守護の魔法をこの目で拝見したいのですが、いかがでしょう?」
「村が全滅?」と、少しざわざわとしました。
お兄様は、さりげなく私達ものスッゴク大変だったんだけど?というニュアンスを入たんですが、通じてます?
ねぇ殿下、お兄様のお手紙、探して下さいました?
先生が、
「と言うことなんですが、殿下、王家の固有魔法をご披露頂く事は可能ですか?」
と聞いてくださいます。
ああ、固有魔法は、秘匿する場合もありますね、シュロスなんかは最重要機密事項ですものね。
「フッ、本気を出せばいくらでも見せてやれるのだがな、我が王家の固有魔法はひけらかす物ではないのだ。
私の右手も疼いているのだがな、残念だが、ココで披露することは出来ん」
えーっと、思春期の病を煩ってらっしゃる?
まぁ、思春期真っ盛りっちゃぁ真っ盛りですかね?
「わかりました、まぁ、残念ですが、殿下の固有魔法は諦めましょう。では、次にエアトル嬢…」
「いや!!どうしても、どうしてもというなら、見せてやらんでもない!!」
「めんどくさいヤツだな」お兄様、声出てますわ。
私も呼ばれたから立ち上がりかけましたのに、ちょっと恥ずかしいじゃないですか。
「えっと?こんな機会中々ないので、ぜひ、拝見したいです」
先生も最初疑問系だったのに、立直りましたわ。
ええ、見せても大丈夫なら、見たいですもの。
「ただな、レインボーのように、美しく見えるものではないのだ。
結界だから。
言われねば、まぁ、言われてもどこにあるのかもわからん。
だから、見せてもいいが、見えぬぞ、と言いたかったのだ、うん」
「はい!殿下、質問です。それは、魔法や物理攻撃から守ってくれるものなのですか?」
お兄様が質問すると気を良くしたのか、殿下が答えます。
「そういう効果も有るには有る。が、一番は魔物が寄って来なくなるものだ。
だから、王都の城壁には王族が毎晩魔力をながしている。王族にしか出来ん仕事だ」
胸を張って答える殿下。
ん?なんかモヤっとしました。お兄様も一瞬眉間にシワを寄せました。
「先生!あの的は破壊しても良いものですか?」「止めてください」
お兄様の質問に、先生、即答でしたね。
「ヨーク・バストン様、殿下のデモンストレーションにお手伝い頂く事は可能ですか?」
お兄様が、ヨーク様に声掛けします。
「え?何をすれば良い?」
キラキラした顔でこっちをみるヨーク様。
「そんなに大きくなくていいです。
同じ大きさの、同じ厚さの土壁を2つ、作って頂いて、
片方に殿下の固有魔法を施して頂ければ、強度がどのくらい増すのかの良い実験になると思ったのですが、
どうでしょう?」
先生と、殿下を見ながら言うお兄様。
「ああ、なるほど。バストン君、協力願えるかな?
殿下もどうでしょう?殿下の、ひいては王家の実力も目に見えて実証出来るかと。
ちなみに、殿下の魔法は一度施せば、どのくらいの時間、効果が続くので?」
「継続時間?計った事はないな。まぁでも1時間はもつだろう。
よし、右手の封印を解こう!!王家の威光を知らしめるために、やってみようではないか!!」
え、右手のどの辺に封印ありましたの?
「ディ、それは、言わない約束のヤツだ」
お兄様が、私の肩に手を乗せて、ご自分の肩を震わせながら言います。
うそ?声に出てました?
あら、殿下が赤い顔してこっちをにらんでますわ。
「先生、私は家庭教師から、王家の魔法は守護と習いました。
先日、エアトルの領地に魔物が大量発生致し、妹と2人長期休暇を頂き、災害復興にあたったのですが、村が1つ全滅しました。
生き残りは発見できませんでした。
もし、殿下が既に取得済みであれば、民を守る守護の魔法をこの目で拝見したいのですが、いかがでしょう?」
「村が全滅?」と、少しざわざわとしました。
お兄様は、さりげなく私達ものスッゴク大変だったんだけど?というニュアンスを入たんですが、通じてます?
ねぇ殿下、お兄様のお手紙、探して下さいました?
先生が、
「と言うことなんですが、殿下、王家の固有魔法をご披露頂く事は可能ですか?」
と聞いてくださいます。
ああ、固有魔法は、秘匿する場合もありますね、シュロスなんかは最重要機密事項ですものね。
「フッ、本気を出せばいくらでも見せてやれるのだがな、我が王家の固有魔法はひけらかす物ではないのだ。
私の右手も疼いているのだがな、残念だが、ココで披露することは出来ん」
えーっと、思春期の病を煩ってらっしゃる?
まぁ、思春期真っ盛りっちゃぁ真っ盛りですかね?
「わかりました、まぁ、残念ですが、殿下の固有魔法は諦めましょう。では、次にエアトル嬢…」
「いや!!どうしても、どうしてもというなら、見せてやらんでもない!!」
「めんどくさいヤツだな」お兄様、声出てますわ。
私も呼ばれたから立ち上がりかけましたのに、ちょっと恥ずかしいじゃないですか。
「えっと?こんな機会中々ないので、ぜひ、拝見したいです」
先生も最初疑問系だったのに、立直りましたわ。
ええ、見せても大丈夫なら、見たいですもの。
「ただな、レインボーのように、美しく見えるものではないのだ。
結界だから。
言われねば、まぁ、言われてもどこにあるのかもわからん。
だから、見せてもいいが、見えぬぞ、と言いたかったのだ、うん」
「はい!殿下、質問です。それは、魔法や物理攻撃から守ってくれるものなのですか?」
お兄様が質問すると気を良くしたのか、殿下が答えます。
「そういう効果も有るには有る。が、一番は魔物が寄って来なくなるものだ。
だから、王都の城壁には王族が毎晩魔力をながしている。王族にしか出来ん仕事だ」
胸を張って答える殿下。
ん?なんかモヤっとしました。お兄様も一瞬眉間にシワを寄せました。
「先生!あの的は破壊しても良いものですか?」「止めてください」
お兄様の質問に、先生、即答でしたね。
「ヨーク・バストン様、殿下のデモンストレーションにお手伝い頂く事は可能ですか?」
お兄様が、ヨーク様に声掛けします。
「え?何をすれば良い?」
キラキラした顔でこっちをみるヨーク様。
「そんなに大きくなくていいです。
同じ大きさの、同じ厚さの土壁を2つ、作って頂いて、
片方に殿下の固有魔法を施して頂ければ、強度がどのくらい増すのかの良い実験になると思ったのですが、
どうでしょう?」
先生と、殿下を見ながら言うお兄様。
「ああ、なるほど。バストン君、協力願えるかな?
殿下もどうでしょう?殿下の、ひいては王家の実力も目に見えて実証出来るかと。
ちなみに、殿下の魔法は一度施せば、どのくらいの時間、効果が続くので?」
「継続時間?計った事はないな。まぁでも1時間はもつだろう。
よし、右手の封印を解こう!!王家の威光を知らしめるために、やってみようではないか!!」
え、右手のどの辺に封印ありましたの?
「ディ、それは、言わない約束のヤツだ」
お兄様が、私の肩に手を乗せて、ご自分の肩を震わせながら言います。
うそ?声に出てました?
あら、殿下が赤い顔してこっちをにらんでますわ。
86
お気に入りに追加
308
あなたにおすすめの小説
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端家族が溺愛してくるのはなぜですか??~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
婚約破棄の現場に遭遇した悪役公爵令嬢の父親は激怒する
白バリン
ファンタジー
田中哲朗は日本で働く一児の父であり、定年も近づいていた人間である。
ある日、部下や娘が最近ハマっている乙女ゲームの内容を教えてもらった。
理解のできないことが多かったが、悪役令嬢が9歳と17歳の時に婚約破棄されるという内容が妙に耳に残った。
「娘が婚約破棄なんてされたらたまらんよなあ」と妻と話していた。
翌日、田中はまさに悪役公爵令嬢の父親としてゲームの世界に入ってしまった。
数日後、天使のような9歳の愛娘アリーシャが一方的に断罪され婚約破棄を宣言される現場に遭遇する。
それでも気丈に振る舞う娘への酷い仕打ちに我慢ならず、娘をあざけり笑った者たちをみな許さないと強く決意した。
田中は奮闘し、ゲームのガバガバ設定を逆手にとってヒロインよりも先取りして地球の科学技術を導入し、時代を一挙に進めさせる。
やがて訪れるであろう二度目の婚約破棄にどう回避して立ち向かうか、そして娘を泣かせた者たちへの復讐はどのような形で果たされるのか。
他サイトでも公開中
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
婚約破棄されたので、論破して旅に出させて頂きます!
桜アリス
ファンタジー
婚約破棄された公爵令嬢。
令嬢の名はローザリン・ダリア・フォールトア。
婚約破棄をした男は、この国の第一王子である、アレクサンドル・ピアニー・サラティア。
なんでも好きな人ができ、その人を私がいじめたのだという。
はぁ?何をふざけたことをおっしゃられますの?
たたき潰してさしあげますわ!
そして、その後は冒険者になっていろんな国へ旅に出させて頂きます!
※恋愛要素、ざまぁ?、冒険要素あります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
文章力が、無いのでくどくて、おかしいところが多いかもしれません( ̄▽ ̄;)
ご注意ください。m(_ _)m
母の中で私の価値はゼロのまま、家の恥にしかならないと養子に出され、それを鵜呑みにした父に縁を切られたおかげで幸せになれました
珠宮さくら
恋愛
伯爵家に生まれたケイトリン・オールドリッチ。跡継ぎの兄と母に似ている妹。その2人が何をしても母は怒ることをしなかった。
なのに母に似ていないという理由で、ケイトリンは理不尽な目にあい続けていた。そんな日々に嫌気がさしたケイトリンは、兄妹を超えるために頑張るようになっていくのだが……。
元悪役令嬢はオンボロ修道院で余生を過ごす
こうじ
ファンタジー
両親から妹に婚約者を譲れと言われたレスナー・ティアント。彼女は勝手な両親や裏切った婚約者、寝取った妹に嫌気がさし自ら修道院に入る事にした。研修期間を経て彼女は修道院に入る事になったのだが彼女が送られたのは廃墟寸前の修道院でしかも修道女はレスナー一人のみ。しかし、彼女にとっては好都合だった。『誰にも邪魔されずに好きな事が出来る!これって恵まれているんじゃ?』公爵令嬢から修道女になったレスナーののんびり修道院ライフが始まる!
悪役令嬢だと気づいたので、破滅エンドの回避に入りたいと思います!
飛鳥井 真理
恋愛
入園式初日に、この世界が乙女ゲームであることに気づいてしまったカーティス公爵家のヴィヴィアン。ヒロインが成り上がる為の踏み台にされる悪役令嬢ポジなんて冗談ではありません。早速、回避させていただきます!
※ストックが無くなりましたので、不定期更新になります。
※連載中も随時、加筆・修正をしていきますが、よろしくお願い致します。
※ カクヨム様にも、ほぼ同時掲載しております。
悪役令嬢に転生したら溺愛された。(なぜだろうか)
どくりんご
恋愛
公爵令嬢ソフィア・スイートには前世の記憶がある。
ある日この世界が乙女ゲームの世界ということに気づく。しかも自分が悪役令嬢!?
悪役令嬢みたいな結末は嫌だ……って、え!?
王子様は何故か溺愛!?なんかのバグ!?恥ずかしい台詞をペラペラと言うのはやめてください!推しにそんなことを言われると照れちゃいます!
でも、シナリオは変えられるみたいだから王子様と幸せになります!
強い悪役令嬢がさらに強い王子様や家族に溺愛されるお話。
HOT1/10 1位ありがとうございます!(*´∇`*)
恋愛24h1/10 4位ありがとうございます!(*´∇`*)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる