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学園へ

ザ○とは違うのだよ、ザ○とは!

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お兄様は魔法が主体ですので、普段、剣は使いません。
ですが、鍛練はしていたらしいのですが、お兄様曰く「ナイフを投げる方が合ってる」とのこと。
でも、学校の備品に投げナイフなんてないですよねー。

「全力で行きます!」の言葉と共に、剣を下段に構えたまま向かって行き、ちょっと遠めから、剣をなぎ薙ぎ払うと、爆風出たじゃないですか!

「でゅえぃ?!」「「「「おおおお!!!」」」」
相手から変な声が出て、距離を取られました。
観客からは、どよめきがおこります。

そりゃそうです!お兄様、どんな剣でも魔法剣に出来ちゃうの?!

「やっぱり、剣、邪魔!!!」
そう言ったお兄様、剣を腰の鞘にしまうと、
「行きますよ!踊って下さい!!」「は?!」
相手に向かって、ウィンド・ショットを打ちます。

バンバンカコーン、バンバンカコーン、バンバンカコーン、バンカコーン

さすが、殿下に決闘代理人に選らばれた人です。
足元に来たウィンド・ショットは、ヒラヒラかわしていくので地面にバンバン当たり
正面に来たものは剣でカコーンと打ち上げます。

燃え上がれーガン○ムー。

「10歳でその魔法制御、末恐ろしいおぼっちゃんだ!!」
カコンカコン打ち上げながら、相手はお兄様を褒めます。
観客席じゃなく、上に打ち返してるあたり、余裕ですわー。

「ずいぶん余裕なんですね!じゃぁ、もう一段、ギアを上げます!!」


シュッ 
ババババババ カコン ババ カコン
ババババババ カコン ババ カッコン
ババババババ カッコン ババ カカカッ


早すぎます。
お兄様、そんなに連続で高速で魔法打てましたの?
どこぞの惑星の魔女の祝福、じゃなくて、洗礼じゃないです?

「ウソだろ、オイ!!」
「そう言いながら、全部避けるか、打ち返してるじゃないですか!!」
バババ カコーンカコーンカコーンババ

「エリート目指してるもんでね!ぼっちゃんもなかなかですよ!」
「なかなか、ぐらいなんですかね?」
「その辺のやからと」
「一緒にしないで欲しいですね!!」

「「ザコとは鍛え方が違うんですよ、ザコとは!」」
カコンカコンカコン ドンドンドンドン!!

お互いに声が揃いましたわ。
目一杯の攻撃で、土埃がすごいです。

何の音もしなくなりました。

観客も固唾を飲んで見守ります。

土埃が晴れて来ると、2つ、人影が立ってます。

お互いに息を切らせて、睨んでますが、口許は笑ってます。

「「「「「ワーーーーーーーー!!!」」」」」

観客席から大歓声が上がります。

「魔力が心もとないんで、次が最後の攻撃です!」
「それ、言っちゃいます?でも、良いですね、俺も渾身の力込めますよ!!」
「オリャー!」「セイヤ!!」

ドォーン!!バキン!!
特大のウィンド・ショットを打ち込むお兄様。
それを剣で打ったお相手、そのまま、お兄様に肉薄したと思ったら、お兄様が転がって行きました!!

「おにぃーーさまぁぁぁぁああ!!!」「「「エミリオさまっ!!!!」」」
ずっとずっと叫ぶの我慢してましたのに、思わず叫んでしましました。
ハジカミ達もです。「おのれ、許すまじ」セリ、気持ちはわかる、けど抑えて?

お兄様が、立ち上がりましたが、胸を押さえています。

「うわー、立ち上がりますか!審判、判定をお願いします!!」
そう言ったお相手は、自分の持った剣を差し出します。

それは、鍔から先のない、折れた剣でした。

「しかも、最後に、俺の顔めがけて何かしましたよね?」
見ると、頬に傷が、鎖骨付近の服が破れてますわ。

「最後に、一応、首を狙って、ウィンド・カッター2発してみたんですけどねー。
当たらなきゃ、意味ないでしょうに」お兄様が苦笑いです。

「剣を折るほどの魔法攻撃です!」
「剣で魔法を捌く技術も素晴らしい!!」
「「お互い、続行不可とみなし、引き分けとします!!!!」」

「「「「キャーーーーーー!!!」」」」
「「「「うおおおおおおおおーーー!!!!」」」」
観客席から大歓声と、惜しみ無い拍手が送られます!!


「お兄様、お兄様、お兄様!!!!うわーーーーん!!!」
会場へなだれ込んで、お兄様に抱きつきます。泣いちゃうじゃないですか!!!

「ごめんね、ディ、勝てなかったよ」
「お兄様の無事が一番でずのぉぉ!!お医者様に見ていただきましょう、ね、胸は大丈夫ですの?」
「最後に、ちょっと殴られたかな」
「「「許すまじ!!!」」」
ハジカミ達の目が肉食獣のソレです。

「エミリオ君の診断のため、これにて終了とします!!
両者、最後に握手を!
素晴らしい戦いを見せてくれた2人にもう一度惜しみ無い拍手を!!!」
「「「「「ワーーーーーーーー!!!!」」」」」

先生のアナウンスでお開きとなり、お兄様とお相手で握手をして大歓声と拍手の中、お兄様はハジカミに支えられながら、会場を後にしました。

その姿を殿下は呆然と見ており、セリとミツバはうなずき合って、
いつの間にか、ミツバは姿を消していましたわ。
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