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学園へ
王子の正義とやら 3
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入学初日に新入生全員の前で王子殿下から難癖を付けられた私達。
そりゃぁ、遠巻きにされます。
取り巻きの中に5歳の時の王家のお茶会で同席したヨーク・バストン様がいらっしゃって、私達の顔をみて、
「思い出した!!」みたいな顔してましたわ。
お兄様も気づいてたので、接触してみようとしましたの。
でも、遠巻きにされてる私達が人前で話しかけるのも申し訳ない気がしたら、お兄様、またとんでもないことしましたの。
昔、広範囲に声を届ける事はしましたけど、それは、わかりますわ。
でも、限定的に声をお届け、って、どうやりますの?
え?風の流れですの?
…つまり、風で糸電話じゃないですか。
そんな繊細な魔法制御、お兄様しか出来ませんわ。
「エミリオ・エアトルです。風魔法で声を届けています。そのまま聞いてください。
5歳の王家のお茶会で同席させて頂いたのを覚えていてくださったようなので、
私達には貴方しか伝手がないのです。
なぜ、あんなにもエクリューシ殿下が私達を嫌っているのか教えて頂きたいのです。
放課後、このまま教室で待っています」
こっちをみたヨーク・バストン様、小さくうなずいていますわ。
今日のホームルームは先生の自己紹介、学園の説明、明日からの流れ、そして、生徒達の自己紹介で終わりましたわ。
そのまま、私とお兄様は学園のパンフレットをみて話してます、の雰囲気で残ってました。
殿下が絡んでくるかと思いましたが、護衛の方が迎えに来て、殿下が先に出ないと誰も帰れない、と、大人しく帰って行きしたわ。
取り巻きの方もお見送りでしょうね、ついて行きましたので、待ってました。
しばらくして走って戻ってきたヨーク・バストン様。
「良かった!待っててくれてた!
ヨーク・バストンです。覚えててくれたんですね!」
「こちらこそ、あんなに短い時間しかいなかった私達を覚えてくれていて光栄です」
「忘れられないよ!
めちゃくちゃ綺麗な双子が、大人みたいな挨拶して、センバ夫人と共に颯爽と立ち去っていったんだよ!
どうにかしてお友達になれないか、母上に相談したんだ。
そしたら、センバに聞いて見る、ってなって、そしたら、母親が亡くなったんだろ?
んで、領地から出て来れないって母上が言ってた。
出て来れないって何?と思ったんだけど、なんか母上はすっげー眉間にシワがよってるしさ、
僕じゃ調べられなくて。
そしたら、一応、殿下の側近ってことで話貰ってさ。
殿下に目をかけて貰ってる」
男性では珍しくマシンガントークです。ミツバ以来ですわ。
「その殿下なんですが、なぜ、ああまで私達を嫌っているので?」
「それがさぁ、あのお茶会で挨拶したのカッコ良かったじゃん。
だから、側近にしたかったんだって。
でも、呼び出してもなんの反応もなし。返事や、断るっていう、君達からの手紙もなかったんだって言って。
そんで、殿下は、家族や回りに愛されてるんだよ。
だから、家族がしつけがなってない、そう言うならそうだろうって、
返事が来ないのも教育がなってない、王家をないがしろにしてる、ってさ。
それから、殿下の教育係が、センバを田舎の野蛮貴族、って言ってるみたいでさ、
そんなとこが後見についてるなら、本人達もそうなってくるんじゃないか、とか?
なんっていうか、殿下ってものすごく、素直なんだよ」
「…素直って言葉、スバラシイですね?」
お兄様、ちょっと顔がひきつってますわ。
…殿下のいう最高の教育って、偏ってません?
そりゃぁ、遠巻きにされます。
取り巻きの中に5歳の時の王家のお茶会で同席したヨーク・バストン様がいらっしゃって、私達の顔をみて、
「思い出した!!」みたいな顔してましたわ。
お兄様も気づいてたので、接触してみようとしましたの。
でも、遠巻きにされてる私達が人前で話しかけるのも申し訳ない気がしたら、お兄様、またとんでもないことしましたの。
昔、広範囲に声を届ける事はしましたけど、それは、わかりますわ。
でも、限定的に声をお届け、って、どうやりますの?
え?風の流れですの?
…つまり、風で糸電話じゃないですか。
そんな繊細な魔法制御、お兄様しか出来ませんわ。
「エミリオ・エアトルです。風魔法で声を届けています。そのまま聞いてください。
5歳の王家のお茶会で同席させて頂いたのを覚えていてくださったようなので、
私達には貴方しか伝手がないのです。
なぜ、あんなにもエクリューシ殿下が私達を嫌っているのか教えて頂きたいのです。
放課後、このまま教室で待っています」
こっちをみたヨーク・バストン様、小さくうなずいていますわ。
今日のホームルームは先生の自己紹介、学園の説明、明日からの流れ、そして、生徒達の自己紹介で終わりましたわ。
そのまま、私とお兄様は学園のパンフレットをみて話してます、の雰囲気で残ってました。
殿下が絡んでくるかと思いましたが、護衛の方が迎えに来て、殿下が先に出ないと誰も帰れない、と、大人しく帰って行きしたわ。
取り巻きの方もお見送りでしょうね、ついて行きましたので、待ってました。
しばらくして走って戻ってきたヨーク・バストン様。
「良かった!待っててくれてた!
ヨーク・バストンです。覚えててくれたんですね!」
「こちらこそ、あんなに短い時間しかいなかった私達を覚えてくれていて光栄です」
「忘れられないよ!
めちゃくちゃ綺麗な双子が、大人みたいな挨拶して、センバ夫人と共に颯爽と立ち去っていったんだよ!
どうにかしてお友達になれないか、母上に相談したんだ。
そしたら、センバに聞いて見る、ってなって、そしたら、母親が亡くなったんだろ?
んで、領地から出て来れないって母上が言ってた。
出て来れないって何?と思ったんだけど、なんか母上はすっげー眉間にシワがよってるしさ、
僕じゃ調べられなくて。
そしたら、一応、殿下の側近ってことで話貰ってさ。
殿下に目をかけて貰ってる」
男性では珍しくマシンガントークです。ミツバ以来ですわ。
「その殿下なんですが、なぜ、ああまで私達を嫌っているので?」
「それがさぁ、あのお茶会で挨拶したのカッコ良かったじゃん。
だから、側近にしたかったんだって。
でも、呼び出してもなんの反応もなし。返事や、断るっていう、君達からの手紙もなかったんだって言って。
そんで、殿下は、家族や回りに愛されてるんだよ。
だから、家族がしつけがなってない、そう言うならそうだろうって、
返事が来ないのも教育がなってない、王家をないがしろにしてる、ってさ。
それから、殿下の教育係が、センバを田舎の野蛮貴族、って言ってるみたいでさ、
そんなとこが後見についてるなら、本人達もそうなってくるんじゃないか、とか?
なんっていうか、殿下ってものすごく、素直なんだよ」
「…素直って言葉、スバラシイですね?」
お兄様、ちょっと顔がひきつってますわ。
…殿下のいう最高の教育って、偏ってません?
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