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打倒、物語の強制力

流石、センバの直系

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変態様は大人しくなく沢山デッサンを仕上げ、
その間、いろんな質問をしてきて、何かを探ってる感じがしたので、
「お兄様が帰ってきたら聞いてくださいな」
で、すべて乗り切りましたわ!!
お兄様のスゴさや素晴らしさに関しては、熱くアツク語りましたけれども、ナニカございまして?

変態様のお相手をして5日経ち、その頃から、雨が降ったり止んだりを繰り返すようになりましたの。

冷害ですわ。

雨が続くと洪水なども心配なんですけど、そもそも両親が政略結婚するきっかけになったのも自然災害よね?
洪水も起きたはずだけど、その後、ちゃんと対策取ったのかしら?

…心配になってきたわ。

その当時の記録を探して、確認しましょう。

そう思って、書庫に行こうとしたら、チィちゃんもそうね、護衛ですものね、一緒に行きましょう。
「探すの、手伝ってくださるの?ありがとう」
と言ったら、もっと人手を呼びましょう!と、行ってしまいましたわ。
ロア、護衛に残ってくれたの?ありがとう。

書庫に着いたら、チィちゃんが、シチミと先生を呼んできてくれましたわ。

「ユーディリア様、何か有りましたか?」

「先生までお手伝いお願いしても良いのかしら?
あの、雨が続いているでしょう?
両親が政略結婚するきっかけになった災害に洪水もあった気がするの。
その後、対策取ったかどうか気になって、当時の記録を探したいのだけど…」

「「ああ、確かに…」」
先生とシチミが顔を見合わせています。

「だから、どうして、領地の事を考えているのが幼い子供達だけなんだ…」「ホントそれな?」
先生とシチミがため息をついていますわ。

「ユーディリア様、我々もお手伝いしますぞ!探してエミリオ様に報告致しましょう!」
「先生!ありがとうございます!!」
チィちゃんも含めた4人で探し始めましたわ。


…最悪な結果ですわ。
なんか対策をした、という記録が出ませんわ。

本当に、ほんっとーーーに、

「お金は何処に消えましたのーーーーーー!!!
ハァハァハァハァ…」

「ユーディリア様の魂の叫びでしたな」
「叫びたくなる気持ちは、よくわかります」
「「だからなんで、子供達しか領地の事を考えてないんだ?!」」
先生とシチミも怒ってくれてますわ。

「こんなものを見つけました。これはお役に立ちますか?」
チィちゃんが何か見つけたようです。


ウソでしょう…


「…イチイお嬢様、これは何処で見つけました?」
そりゃシチミの顔もひきつります。

「ハイ!こっちです!!」
チィちゃんに案内された場所は、本棚の一番下が隠し扉になってましたわ。

「…チィちゃん、良くこれ見つけましたわね?」

「なんか、ものすっごく気になりました!!」

「「流石、センバの直系!!」」
センバだからで済ませて良いんですの?…そうですか、良いんですか。

そこにあったのは、

いわゆる株券?証券?的な。

何処に投資しました、年10%返ってきます、とか
年5%返金して10年後満額戻ります、とか

怪しさ満載ですわ!!!

え?同じ所に毎年投資し続けてたんですの?!

これって、投資した額から年利分出してるだけで、返す気ない所じゃない?

「シチミ!!これ、今すぐ調べられる?!
今年の年利いつ入金されるの?!今までずっと入金されてたの?
え?じゃぁ、そのお金はどこで管理してるの?
え?10年後って、今年じゃない?!
ってか、そもそも、こんな事業、本当にやってるの?!
どうしよう!疑問しかない!!」

「俺は、エミリオ様がお戻りになるまで、ユーディリア様のそばを離れられないんで、
今すぐセンバ商会に連絡して調べて貰います!!」

「シチミありがとう、お願いね!!
チィちゃん、スッゴイお手柄だけど、そうなんだけど、
知りたくなかったかもぉぉ!!」
ガックリ床に膝をついてしまいましたわ。

「なんともまぁ、変なところでお金がナイ理由がわかったものです。
それだけは、ヨシとしましょう。
しかしまぁ、
今後どうするか、なにも解決してませんな」
先生が遠い目をしています。

「えーっと、なんか、ごめんなさい?」
チィちゃん、貴女はなにも悪くないの。
むしろお手柄なの。
本当よ。
ただ、私の気持ちが、ちょっとくじけただけなのよ。

…ああ、お兄様、早く帰ってきて欲しいけど、
そうよね、お兄様。こんなのばっかり処理してたから、気苦労で背が伸びないのよね。
うん、お兄様の身長のために、私頑張るわ。

「なんか、リア様が、違うイミで志しを新たにしている気がする?」
「え?わかるもんっすか?」
「なんとなく?」
「流石センバの直系!」
いやだから、何でもセンバで済ませて良いの?…そう、良いのね。
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