117 / 338
打倒、物語の強制力
やっぱりホネのせいですわ
しおりを挟む
ホネマントが語り出すことには。
「今まで、ボクがあの大岩に居ただろう?
だけど、ボクが移動したことで、
水が低い所へ貯まるように、負の感情もボクの居た所に溜まってきていたのが、
ボクっていう強力な磁石がなくなって、集まる場所が別になったんだと思う。
今は、チビが訓練するっていうから、ボクが魔物を出してるけど、
それはあそこに残ってる瘴気を集めて作り出してる。
あのチビ、破壊するスピードが凄まじいんだよ。
魔物が倒されて昇華されてるから、
そろそろ森の瘴気も消える。
別の場所に瘴気溜まりが1つできるのか、小さいのがいくつもできるか、わからない。
ボクが見れば溜まりそうな場所はわかると思う。
でも、ボクは、森か、エミリオの居る場所にしか居られない。
もしくは、瘴気溜まりが出来てしまえば魔物が出る。
そこまでくれば、わかる。
ボクが領地の事を考えてた頃から、領地が増えたり減ったりしてなければ、
その範囲内なら、この館にいても、どの辺に魔物が出た、とわかる。
でも、被害が出てしまう。
出る前になんとかしたいのであれば、エミリオ、領地巡りしたりするか?」
「いずれはしなきゃいけないとは思っている。
思ってはいるが、今はそこまで手が回らん。
人手が足りん。
というか、クソ大人どもが仕事しやがらねぇ!!!!!」
うがー、とお兄様が机に突っ伏してしまいましたわ。
「うん、ボクはオマエが良い領主だと認めるよ。
というか、子供なのに、不憫過ぎる。
魔物に同情される子供って、なんだかな?」
ホネマントが腕を組んで首をかしげます。
「ホネマントは、お兄様と一緒じゃなきゃ絶対ダメですの?
私じゃダメですの?」
一応、提案してみますわ。
「うん、ダメだな。
エミリオはボクの中に入ったから、ボクはエミリオについていける。
チビ2号にはついていけない」
「え、私、チビ2号ですの?」
「うん?
チビは、そこの一番ちっちゃくて、元気な破壊神だ。
それよりは大きいから、オマエはチビ2号だ」
「ホネマントより大きいですわ!!!」
「私だって、ホネより大きいです!!」
ねー、とチィちゃんと一緒に抗議します。
「いいんだよ!チビはチビだ!」
「大人になったらどうしますの?」
「ペットのヒヨコにヒヨちゃんって名前つけて、鶏になったって名前は変えないだろ!
それと一緒だ!!」
「なら馴染む前に!今!変更を要請しますわ!」
「そーだそーだ!!ちびにチビって言われたくないぞー!!」
「うるさいうるさいうるさーい!
じゃぁ、破壊神と妹って呼ぶぞ!!」
ホネマントが地団駄を踏んでいます。
「ホネにもネーミングセンスないんだな。
ってか、普通に名前で呼べよ」
お兄様が机に突っ伏したまま、顔だけ上げて答えます。
「呼びたくても呼べなかったんだよ!!」
「「「ナゼ???」」」そりゃ全員の声もかぶりますわ。
「知るか!!!」
ホネマントがぷいっっと横を向いてスネましたわ。
あらあらまぁまぁ。
「じゃぁ、名前が呼べなくても、チビとか、個人を特定した名称は呼べるのなら、
チィちゃんとリアと呼べば良いのでは?」
コテンと首をかしげて、ホネマントに聞きます。
ホネマントはびっくりしたように、のけぞります。
あら、表情がないのにびっくりしてると、わかっちゃいましたわ。
「エミリオ様をはじめ、全員、魔物に馴染み過ぎじゃないっすか?!
愛称で呼べ、とか、適応力高過ぎっす。
ホネの方が身をわきまえてるっすよ?」
ワサビの言葉に、
ホネマントがカタカタカタと高速でうなずいてますわ。
「えーーー。でもチビも破壊神もイヤ。チィちゃんの方がいい」
「つまり、選択肢がヒドすぎっす?」
ワサビ、激しく同意しますわ。
つまり、ホネマントのせいですわ。
「今まで、ボクがあの大岩に居ただろう?
だけど、ボクが移動したことで、
水が低い所へ貯まるように、負の感情もボクの居た所に溜まってきていたのが、
ボクっていう強力な磁石がなくなって、集まる場所が別になったんだと思う。
今は、チビが訓練するっていうから、ボクが魔物を出してるけど、
それはあそこに残ってる瘴気を集めて作り出してる。
あのチビ、破壊するスピードが凄まじいんだよ。
魔物が倒されて昇華されてるから、
そろそろ森の瘴気も消える。
別の場所に瘴気溜まりが1つできるのか、小さいのがいくつもできるか、わからない。
ボクが見れば溜まりそうな場所はわかると思う。
でも、ボクは、森か、エミリオの居る場所にしか居られない。
もしくは、瘴気溜まりが出来てしまえば魔物が出る。
そこまでくれば、わかる。
ボクが領地の事を考えてた頃から、領地が増えたり減ったりしてなければ、
その範囲内なら、この館にいても、どの辺に魔物が出た、とわかる。
でも、被害が出てしまう。
出る前になんとかしたいのであれば、エミリオ、領地巡りしたりするか?」
「いずれはしなきゃいけないとは思っている。
思ってはいるが、今はそこまで手が回らん。
人手が足りん。
というか、クソ大人どもが仕事しやがらねぇ!!!!!」
うがー、とお兄様が机に突っ伏してしまいましたわ。
「うん、ボクはオマエが良い領主だと認めるよ。
というか、子供なのに、不憫過ぎる。
魔物に同情される子供って、なんだかな?」
ホネマントが腕を組んで首をかしげます。
「ホネマントは、お兄様と一緒じゃなきゃ絶対ダメですの?
私じゃダメですの?」
一応、提案してみますわ。
「うん、ダメだな。
エミリオはボクの中に入ったから、ボクはエミリオについていける。
チビ2号にはついていけない」
「え、私、チビ2号ですの?」
「うん?
チビは、そこの一番ちっちゃくて、元気な破壊神だ。
それよりは大きいから、オマエはチビ2号だ」
「ホネマントより大きいですわ!!!」
「私だって、ホネより大きいです!!」
ねー、とチィちゃんと一緒に抗議します。
「いいんだよ!チビはチビだ!」
「大人になったらどうしますの?」
「ペットのヒヨコにヒヨちゃんって名前つけて、鶏になったって名前は変えないだろ!
それと一緒だ!!」
「なら馴染む前に!今!変更を要請しますわ!」
「そーだそーだ!!ちびにチビって言われたくないぞー!!」
「うるさいうるさいうるさーい!
じゃぁ、破壊神と妹って呼ぶぞ!!」
ホネマントが地団駄を踏んでいます。
「ホネにもネーミングセンスないんだな。
ってか、普通に名前で呼べよ」
お兄様が机に突っ伏したまま、顔だけ上げて答えます。
「呼びたくても呼べなかったんだよ!!」
「「「ナゼ???」」」そりゃ全員の声もかぶりますわ。
「知るか!!!」
ホネマントがぷいっっと横を向いてスネましたわ。
あらあらまぁまぁ。
「じゃぁ、名前が呼べなくても、チビとか、個人を特定した名称は呼べるのなら、
チィちゃんとリアと呼べば良いのでは?」
コテンと首をかしげて、ホネマントに聞きます。
ホネマントはびっくりしたように、のけぞります。
あら、表情がないのにびっくりしてると、わかっちゃいましたわ。
「エミリオ様をはじめ、全員、魔物に馴染み過ぎじゃないっすか?!
愛称で呼べ、とか、適応力高過ぎっす。
ホネの方が身をわきまえてるっすよ?」
ワサビの言葉に、
ホネマントがカタカタカタと高速でうなずいてますわ。
「えーーー。でもチビも破壊神もイヤ。チィちゃんの方がいい」
「つまり、選択肢がヒドすぎっす?」
ワサビ、激しく同意しますわ。
つまり、ホネマントのせいですわ。
92
お気に入りに追加
275
あなたにおすすめの小説
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
悪役令嬢に転生したので、やりたい放題やって派手に散るつもりでしたが、なぜか溺愛されています
平山和人
恋愛
伯爵令嬢であるオフィーリアは、ある日、前世の記憶を思い出す、前世の自分は平凡なOLでトラックに轢かれて死んだことを。
自分が転生したのは散財が趣味の悪役令嬢で、王太子と婚約破棄の上、断罪される運命にある。オフィーリアは運命を受け入れ、どうせ断罪されるなら好きに生きようとするが、なぜか周囲から溺愛されてしまう。
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
記憶を失くした代わりに攻略対象の婚約者だったことを思い出しました
冬野月子
恋愛
ある日目覚めると記憶をなくしていた伯爵令嬢のアレクシア。
家族の事も思い出せず、けれどアレクシアではない別の人物らしき記憶がうっすらと残っている。
過保護な弟と仲が悪かったはずの婚約者に大事にされながら、やがて戻った学園である少女と出会い、ここが前世で遊んでいた「乙女ゲーム」の世界だと思い出し、自分は攻略対象の婚約者でありながらゲームにはほとんど出てこないモブだと知る。
関係のないはずのゲームとの関わり、そして自身への疑問。
記憶と共に隠された真実とは———
※小説家になろうでも投稿しています。
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
〖完結〗死にかけて前世の記憶が戻りました。側妃? 贅沢出来るなんて最高! と思っていたら、陛下が甘やかしてくるのですが?
藍川みいな
恋愛
私は死んだはずだった。
目を覚ましたら、そこは見知らぬ世界。しかも、国王陛下の側妃になっていた。
前世の記憶が戻る前は、冷遇されていたらしい。そして池に身を投げた。死にかけたことで、私は前世の記憶を思い出した。
前世では借金取りに捕まり、お金を返す為にキャバ嬢をしていた。給料は全部持っていかれ、食べ物にも困り、ガリガリに痩せ細った私は路地裏に捨てられて死んだ。そんな私が、側妃? 冷遇なんて構わない! こんな贅沢が出来るなんて幸せ過ぎるじゃない!
そう思っていたのに、いつの間にか陛下が甘やかして来るのですが?
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる