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打倒、物語の強制力

やっぱりホネのせいですわ

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ホネマントが語り出すことには。

「今まで、ボクがあの大岩に居ただろう?
だけど、ボクが移動したことで、
水が低い所へ貯まるように、負の感情もボクの居た所に溜まってきていたのが、
ボクっていう強力な磁石がなくなって、集まる場所が別になったんだと思う。

今は、チビが訓練するっていうから、ボクが魔物を出してるけど、
それはあそこに残ってる瘴気を集めて作り出してる。
あのチビ、破壊するスピードが凄まじいんだよ。
魔物が倒されて昇華されてるから、
そろそろ森の瘴気も消える。

別の場所に瘴気溜まりが1つできるのか、小さいのがいくつもできるか、わからない。
ボクが見れば溜まりそうな場所はわかると思う。
でも、ボクは、森か、エミリオの居る場所にしか居られない。

もしくは、瘴気溜まりが出来てしまえば魔物が出る。
そこまでくれば、わかる。
ボクが領地の事を考えてた頃から、領地が増えたり減ったりしてなければ、
その範囲内なら、この館にいても、どの辺に魔物が出た、とわかる。

でも、被害が出てしまう。

出る前になんとかしたいのであれば、エミリオ、領地巡りしたりするか?」

「いずれはしなきゃいけないとは思っている。
思ってはいるが、今はそこまで手が回らん。
人手が足りん。
というか、クソ大人どもが仕事しやがらねぇ!!!!!」
うがー、とお兄様が机に突っ伏してしまいましたわ。

「うん、ボクはオマエが良い領主だと認めるよ。
というか、子供なのに、不憫過ぎる。
魔物に同情される子供って、なんだかな?」
ホネマントが腕を組んで首をかしげます。

「ホネマントは、お兄様と一緒じゃなきゃ絶対ダメですの?
私じゃダメですの?」
一応、提案してみますわ。

「うん、ダメだな。
エミリオはボクの中に入ったから、ボクはエミリオについていける。
チビ2号にはついていけない」

「え、私、チビ2号ですの?」

「うん?
チビは、そこの一番ちっちゃくて、元気な破壊神だ。
それよりは大きいから、オマエはチビ2号だ」

「ホネマントより大きいですわ!!!」
「私だって、ホネより大きいです!!」
ねー、とチィちゃんと一緒に抗議します。

「いいんだよ!チビはチビだ!」

「大人になったらどうしますの?」

「ペットのヒヨコにヒヨちゃんって名前つけて、鶏になったって名前は変えないだろ!
それと一緒だ!!」

「なら馴染む前に!今!変更を要請しますわ!」
「そーだそーだ!!ちびにチビって言われたくないぞー!!」

「うるさいうるさいうるさーい!
じゃぁ、破壊神と妹って呼ぶぞ!!」
ホネマントが地団駄を踏んでいます。

「ホネにもネーミングセンスないんだな。
ってか、普通に名前で呼べよ」
お兄様が机に突っ伏したまま、顔だけ上げて答えます。

「呼びたくてもんだよ!!」

「「「ナゼ???」」」そりゃ全員の声もかぶりますわ。

「知るか!!!」
ホネマントがぷいっっと横を向いてスネましたわ。

あらあらまぁまぁ。

「じゃぁ、が呼べなくても、チビとか、は呼べるのなら、
チィちゃんとリアと呼べば良いのでは?」
コテンと首をかしげて、ホネマントに聞きます。

ホネマントはびっくりしたように、のけぞります。

あら、表情がないのにびっくりしてると、わかっちゃいましたわ。

「エミリオ様をはじめ、全員、魔物に馴染み過ぎじゃないっすか?!
愛称で呼べ、とか、適応力高過ぎっす。
ホネの方が身をわきまえてるっすよ?」
ワサビの言葉に、
ホネマントがカタカタカタと高速でうなずいてますわ。

「えーーー。でもチビも破壊神もイヤ。チィちゃんの方がいい」

「つまり、選択肢がヒドすぎっす?」
ワサビ、激しく同意しますわ。
つまり、ホネマントのせいですわ。
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