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打倒、物語の強制力

ホネのクセに生意気な

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カタカタカタカタ バンバンバン
カタカタカタカタ バンバンバン
ッカタカッタ ハッハッハッハッ
バン!バン!バン!!


あれ?おもちゃのちゃちゃちゃが聞こえますわ?


「ハッハッハッハッ! ワン!!」

「「「「「え?ロア?」」」」」

「ワン!」 バン!

バン!って、ロアが前足で叩いてる音でしたの?

「おおぅ、岩の周りから、魔物が湧き出てきてる?!」
「それをロアが岩の周りを回って、バンバン叩きながら潰してた?」
「だから、ハッハッしてたっす?でも岩が大きいから、叩きもれが出て、それが、こっちに向かってた?」

まぁまぁまぁまぁ!
ロアは一匹で、もぐら、じゃなくて〝魔物叩きゲーム〞してくれてたのですね!
だからおもちゃのちゃちゃちゃでしたのね!!

「「「ロア!エライぞ!!」」」

「ワン!」

お兄様達に褒められて、ロアは嬉しそうです。

〝魔物叩きゲーム〞にライ様も参加して、ロアと半周づつ担当してますわ。
ライ様は、出てきそうな魔物、足で踏み潰してますわ。
もう、こっちまで魔物は出て来なくなりましたわ。

「ただ、このままだと埒が明かないね?
この岩、壊せば良いのかな?」
お兄様が腕を組みながら言います。

するとライ様が
「これは、岩自体が大元じゃなく、この下から、ですね?
これは、むしろ、フタ?目印?
って、何か来ます!!!下がって!!」
ライ様が叫び、飛び退くと



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……



地震が来ましたわ!

「うわっ!なんか禍々しい感じが増してる?!」
お馬さんが怯え始めましたわ。

「馬がパニックになる前に降ります!」
サンショウとワサビはそれぞれ私たちを抱えて飛び降ります。

すると、
「うわっ!イチイお嬢様が戻ってらしたので来てみたんですけど、なにこの雰囲気?!
ヤバ!馬、回収します!!
後は皆さんに任せますんで!!」
イチミがひょっこり現れて、2頭の馬を引き連れて「じゃ!!」と言って去っていきましたわ!

私、思わずイチミを、お手本通りの二度見しちゃいましたわ!



「なんだか羽虫がブンブンうるさいと思ったら、お前達か?」

そんな声がしたと思ったら、大岩の前から大きなホネの手が出てきました。


「え?手??顔からじゃないの?声したよね?」
「「「ブフォ」」」
お兄様、ワサビとサンショウが吹き出します。

「ディ、心の声がダダもれ」
「さすがお嬢様っす!
バケモノにすら素直な感想。感情があるヤツなら、羞恥に身悶えるっす」

「よぉし、そこの軽口叩いてるヤツ、お前からヤ、ブファ!」
ライ様が、殴りつけましたわ。

「あれ、砕けねぇ?ホネのクセに生意気な」
ライ様が首を捻っていますわ。

「セリフすら満足に言わせて貰えないって、か、かわいそうだよ!」
と言いながらお腹を抱えて笑うお兄様。

「ですが、隙があるなら攻撃するのは基本でしょう?
隙を見せる方が悪い」
素で傷をえぐるサンショウ。

「登場の仕方が大物感だしといて、扱いが雑魚っす!!」
ヒーヒー笑うワサビ。


「オマエら!!楽に死ねると思うなよ!!」
そう言って、体全体が出てきたホネ。

7、8メートル?
日本の2階建てのお家ぐらい。
まぁ、今の我が家よりは小さいですわ。

しかも、なんなんですの?
ホネのクセにマントとか翻しちゃって!!
……そのマント、どうやって止めてますの?

「そこのちっちゃいの!!なんか失礼な事考えてるだろう!!
お前が一番弱そうだ!お前から地獄を見せてやる!!!」
え?標的が私になりましたの? 

「「ほぉ~」」
「ディに」「天使に」「リアですわ!」「お嬢様、ブレないっすね?」

「「なにしようとしてくれてンだろうなぁぁぁぁ?ああン!!!」」

お兄様とライ様が息ピッタリですわ。

「「ホネの分際で生意気な!!!」」

お兄様が特大のウィンドカッターを放ちましたわ!
それって、ライ様が殴りに行ったら危なくないです?!

グッ ガッ コッ!!!って、ライ様、すでにホネの顔、タコ殴り?!

バキィ!!って、お兄様のウィンドカッター、胴体横に真っ二つ?!
ガシャンガシャン!!って、そのままブーメランで膝まで割っちゃうの?!


え?倒しちゃうの?
私の出番は?魔力制御の練習は?!
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