105 / 159
打倒、物語の強制力
切実な問題
しおりを挟む
イチミに連絡を頼んだら、討伐もするなら、魔物の確認をするから1日待って欲しいと返事があったらしく、軍へのご挨拶は2日後になりました。
空いた1日で、イチイ嬢はライ様から手加減を教わっていましたが、
「ましになった程度です」とはライ様の談です。
そしてついに、私、念願の魔物デビューですわ!
「ディ、魔物デビューってなに?」
「記念すべき、魔物初討伐の日、ってことですわ!!
大人の階段登るのです!!」
「え、大人の階段?」
「はい♪ようやくお兄様の隣に立てる、という実感をするのですわ!!
ワタクシ、負けません!!」
握り拳で気合い十分。
松岡○造スタイルです!アニマルなレスリングよりはマイルドですわ!
「ディ、そんな風に思ってたの?
十分だよ?
本来なら僕の隣で笑ってくれてるだけで良いんだよ?」
「お兄様が良くても、私が良くないのですわ。
だって、お兄様1人におんぶに抱っこで全てを押しつけて優雅にお茶しても、美味しくないのですわ!
一人は寂しいのです!!除け者はイヤなのです!!
お兄様と一緒になんの憂いもなく、達成感をあじわって、ぎゅっとしたいのですわ!」
さぁ、お兄様!と両手を広げます。
「そうだよね、一人はイヤだよね。
(でも、知らないで良いことはいっぱいあるんだよ?僕はディの心も守りたいんだよ)」
お兄様が何かモゴモゴ言ってますが、ぎゅっとしてくださいましたわ。
「うほーーーー!天使達の抱っこ!とぅとぉい!!!」
イチイ嬢が拝んでますわ。
「思い出しましたわ、イチイ嬢の愛称を決めてないのです!」
「その前に!!早く馬車に乗って下さい。時間が押してます!!
愛称は馬車の中で決めてください!!」
…イチミに怒られましたわ。
ワサビとサンショウが馬で並走し、イチミとライ様が馭者席にいます。
馬車には、お兄様、私、イチイ嬢、足元にロア、何か会った時のための先生です。
セリはお留守番です。
シチミは、どっかに行ってるそうです。
「まぁ、これだけの戦力がいて、何かあったら、そりゃぁもう、天変地異です。
お手上げです」
…先生、怖いこと言わないで下さいまし。
馬車の中でイチイ嬢を呼ぶ、私だけの愛称が決まりましたわ!
実はお兄様、渋ったんですの。
「〝イチイ〞は短くしなくても良くない?」
お兄様、それは楽しくないですわ!
「いやだって、〝イチ嬢〞は呼びづらいし〝チイ嬢〞は、変だよ?」
お兄様がビミョーな顔をします。
「もしも、贅沢を言っても良いのなら!天使さ「お兄様はリオで、私がリアですわ!」グフォ、お呼びしても、良いのですか?!」
「「もちろん。イチイ嬢に呼んで貰えたら嬉しいです」」
「うほーーーー!人生で最高の日です!!
で、では、りりりりりりリオさま!!りりりりっりリアさま!!」
「りが多いね?まぁ、いっか。なんでしょう?」
「どもりましたわ。なんでしょう?」
「パパもママもヒサギおば様も〝イチイ〞と呼んでいます。
嬢をつけずに呼ばれたいです!
しししししし親しみがこもった感じで!」
「イチイ?」ニッコリ笑ってお兄様が呼び掛けます。
「うほーーーー!」
「耐えろイチイ様!!馬車内で鼻血はマズイ!」
「テン爺!そうでした!耐えてみせます!!」
イチイ嬢が鼻を押さえて頑張ってます。
「エミリ「リオですわ!」…お嬢様も毎回必ず訂正されるのですな?」
「みんなに浸透するまで続けますわ!!」
「では、リオ様?お嬢を面白がって刺激しないように。
覚えておいでで?一応魔物討伐に行くんですぞ。ピクニックじゃないです」
「「そうだった…」」
「……お二人とも、浮かれ過ぎです。
下手したら、イチイ様が浮かれて暴れて手がつけられなくなったら、それこそ、天変地異です」
「そっちか「ハイ、ごめんなさい」」
「お二人とも素直でよろしい。
イチイ様も暴れ過ぎて、環境破壊しないように。イチイ様の力だと、魔物は棒切れぐらいの脆さです。
ぐれぐれも、昨日学んだ手加減を思い出して下さい」
「はい、テン爺、がんばります」
「くれぐれも、くれぐれも!!ガンバルのは手加減です!!
ロア、キチンと見張っててくださいね?
調子のりそうになったら、頭突きでもなんでもして、正気に戻して下さい。
いいですか!!
破壊したものを元に戻すには、金がかかるんです!!!」
「ヤベー!!死活問題だ!!」
「え、お兄様、お金ないんですの?」
「予想はしてたが、王都のクソ親子!!アホみたいに買い物してやがる。
とりあえず、そっちの問題は、帰ってからだ。
そうです!!
イチイ?良いですね?物は壊さないように。
僕のためにやってくれますよね?いざとなったら、ロア、止めろ!」
「はい、ハイーーーー!」
「ワン!」
「では、お兄様は〝イチイ〞でいいと思いますの。
でも、私は可愛く呼びたいんですの」
「ディ?いきなり話戻すのね?」
「はい、イチイ嬢に了解をもらわないと!
イチイ嬢、〝チィちゃん〞って呼んでも良いかしら?
すごく、可愛いと思いますの!」
「まぁ、ディのネーミングセンスにしたら、えらくましな気がする。
ディだけが呼ぶ愛称で良いんじゃない?」
「はい、はい、いくらでも呼んでください!!」
やりましたわ!!愛称呼び、ゲットですわ!
これはもう、しししし親友ということで良いんですわよね!!
空いた1日で、イチイ嬢はライ様から手加減を教わっていましたが、
「ましになった程度です」とはライ様の談です。
そしてついに、私、念願の魔物デビューですわ!
「ディ、魔物デビューってなに?」
「記念すべき、魔物初討伐の日、ってことですわ!!
大人の階段登るのです!!」
「え、大人の階段?」
「はい♪ようやくお兄様の隣に立てる、という実感をするのですわ!!
ワタクシ、負けません!!」
握り拳で気合い十分。
松岡○造スタイルです!アニマルなレスリングよりはマイルドですわ!
「ディ、そんな風に思ってたの?
十分だよ?
本来なら僕の隣で笑ってくれてるだけで良いんだよ?」
「お兄様が良くても、私が良くないのですわ。
だって、お兄様1人におんぶに抱っこで全てを押しつけて優雅にお茶しても、美味しくないのですわ!
一人は寂しいのです!!除け者はイヤなのです!!
お兄様と一緒になんの憂いもなく、達成感をあじわって、ぎゅっとしたいのですわ!」
さぁ、お兄様!と両手を広げます。
「そうだよね、一人はイヤだよね。
(でも、知らないで良いことはいっぱいあるんだよ?僕はディの心も守りたいんだよ)」
お兄様が何かモゴモゴ言ってますが、ぎゅっとしてくださいましたわ。
「うほーーーー!天使達の抱っこ!とぅとぉい!!!」
イチイ嬢が拝んでますわ。
「思い出しましたわ、イチイ嬢の愛称を決めてないのです!」
「その前に!!早く馬車に乗って下さい。時間が押してます!!
愛称は馬車の中で決めてください!!」
…イチミに怒られましたわ。
ワサビとサンショウが馬で並走し、イチミとライ様が馭者席にいます。
馬車には、お兄様、私、イチイ嬢、足元にロア、何か会った時のための先生です。
セリはお留守番です。
シチミは、どっかに行ってるそうです。
「まぁ、これだけの戦力がいて、何かあったら、そりゃぁもう、天変地異です。
お手上げです」
…先生、怖いこと言わないで下さいまし。
馬車の中でイチイ嬢を呼ぶ、私だけの愛称が決まりましたわ!
実はお兄様、渋ったんですの。
「〝イチイ〞は短くしなくても良くない?」
お兄様、それは楽しくないですわ!
「いやだって、〝イチ嬢〞は呼びづらいし〝チイ嬢〞は、変だよ?」
お兄様がビミョーな顔をします。
「もしも、贅沢を言っても良いのなら!天使さ「お兄様はリオで、私がリアですわ!」グフォ、お呼びしても、良いのですか?!」
「「もちろん。イチイ嬢に呼んで貰えたら嬉しいです」」
「うほーーーー!人生で最高の日です!!
で、では、りりりりりりリオさま!!りりりりっりリアさま!!」
「りが多いね?まぁ、いっか。なんでしょう?」
「どもりましたわ。なんでしょう?」
「パパもママもヒサギおば様も〝イチイ〞と呼んでいます。
嬢をつけずに呼ばれたいです!
しししししし親しみがこもった感じで!」
「イチイ?」ニッコリ笑ってお兄様が呼び掛けます。
「うほーーーー!」
「耐えろイチイ様!!馬車内で鼻血はマズイ!」
「テン爺!そうでした!耐えてみせます!!」
イチイ嬢が鼻を押さえて頑張ってます。
「エミリ「リオですわ!」…お嬢様も毎回必ず訂正されるのですな?」
「みんなに浸透するまで続けますわ!!」
「では、リオ様?お嬢を面白がって刺激しないように。
覚えておいでで?一応魔物討伐に行くんですぞ。ピクニックじゃないです」
「「そうだった…」」
「……お二人とも、浮かれ過ぎです。
下手したら、イチイ様が浮かれて暴れて手がつけられなくなったら、それこそ、天変地異です」
「そっちか「ハイ、ごめんなさい」」
「お二人とも素直でよろしい。
イチイ様も暴れ過ぎて、環境破壊しないように。イチイ様の力だと、魔物は棒切れぐらいの脆さです。
ぐれぐれも、昨日学んだ手加減を思い出して下さい」
「はい、テン爺、がんばります」
「くれぐれも、くれぐれも!!ガンバルのは手加減です!!
ロア、キチンと見張っててくださいね?
調子のりそうになったら、頭突きでもなんでもして、正気に戻して下さい。
いいですか!!
破壊したものを元に戻すには、金がかかるんです!!!」
「ヤベー!!死活問題だ!!」
「え、お兄様、お金ないんですの?」
「予想はしてたが、王都のクソ親子!!アホみたいに買い物してやがる。
とりあえず、そっちの問題は、帰ってからだ。
そうです!!
イチイ?良いですね?物は壊さないように。
僕のためにやってくれますよね?いざとなったら、ロア、止めろ!」
「はい、ハイーーーー!」
「ワン!」
「では、お兄様は〝イチイ〞でいいと思いますの。
でも、私は可愛く呼びたいんですの」
「ディ?いきなり話戻すのね?」
「はい、イチイ嬢に了解をもらわないと!
イチイ嬢、〝チィちゃん〞って呼んでも良いかしら?
すごく、可愛いと思いますの!」
「まぁ、ディのネーミングセンスにしたら、えらくましな気がする。
ディだけが呼ぶ愛称で良いんじゃない?」
「はい、はい、いくらでも呼んでください!!」
やりましたわ!!愛称呼び、ゲットですわ!
これはもう、しししし親友ということで良いんですわよね!!
応援ありがとうございます!
20
お気に入りに追加
90
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる