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打倒、物語の強制力
まーいく ぱふぉーまぁんす
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今の伯爵家の当主は、自分の父親で上手く行ったから、同じことをお兄様にしようとしてるんじゃね?
かつ、魔物討伐なんて危ない視察なんてお兄様だけ来ると思ってるだろうから、私も同行したら焦るでしょう?
そして、私を高く売り付けるなら私を傷つける行為はしないよね、じゃぁ、私も行ったら、私を誘拐しようとするんじゃない?現行犯逮捕しようよ!
ね?ね?ね?
と、強引にお兄様に付いていく事にした。
さて、視察当日。
伯爵様は、ものすごくあからさますぎて、
お兄様は悪い笑みを浮かべっぱなし、
シラヌイ様は眉間にシワを作りっぱなしだった。
まず最初に馬車で到着し、お兄様と私が降りてくると、胡散臭い笑みを浮かべた中年男性が近づいてきた。
「ようこそ、エアグラフ伯爵当主です。今回は魔物討伐に興味を持って頂いて光栄です。
では早速ですが、エミリオ様は馬に乗り替えて頂いて、」
「1つ聞きたいのだが」お兄様がぶった切ります。
「…なんでしょう?」
「僕達は魔物討伐の詳細を知りたい、とは言った。
が、討伐に同行し、実際に行いたいとは言っていない。
この軍は、まだ学園前の子供を平気で魔物の眼前に晒すのが普通の行為だと思っているのか?
ここに居る兵士達に質問する!!
お前達は、自分の幼い子供をこのように、魔物の眼前に連れていった事はあるか!!」
お兄様が風魔法を使って集まっている兵士達全員に声を届けます。
兵士達に疑問の種を植え付けます。
驚いた兵士達はお兄様の顔をガン見しています。
そう、お兄様。
貴族的言い回しで、討伐が見たい、じゃなくて知りたい、と要請したのですわ。
向こうが勘違いして、私達を連れ出すように。
「今回は特別でございます。
なにせ、未来の侯爵様になる方です、早いうちから現状を、それこそ知って頂きたいと思ったまでです」
愛想笑いを張り付けた伯爵様が答えます。
「フン、未来の侯爵だという自覚はあるのだな?
その未来の侯爵を危険に晒すような真似は絶対にない、と自信を持って僕達を連れていく、ということだな?
もし、僕達に危険が及んだ場合、キサマにそれ相応の責任は取ってもらおう。
では、出発だ!」
この会話もお兄様が風魔法で兵士達に届けています。
元エアグラフの隊長さん、届いてますわよね?
いっそのこと、全部お届けしましょう!お兄様が。
そして、お兄様が馬車に乗り込もうとした時、
「あ!エミリオ様には馬を用意してございます。どうぞこちらに乗って」
「キサマ、バカなのか?」
「は?」伯爵様の顔に青筋が浮かびましたわ。
「つい1ヶ月前まで王都にいた6歳の子供が、1人で軍馬に乗れるわけなかろう?
そんな状況判断も出来ないヤツが、軍をまとめられていると思えないのだが?」
お兄様、煽るあおるアオル。
後ろに控えてるセリがぷるぷるしてますわ。
「ですが、魔物討伐の実際の現場を見て頂くには、やはり馬で行って頂かないと」
「この場には僕の妹も居るのだが?彼女も馬に乗れと?」
「いえいえ、ご令嬢には馬車で移動して頂いて構いません」
「馬車2台で行くわけではないのだぞ?
同じ馬車で行くのだ。ならば、僕も馬車で構わなかろう?
何故、僕だけが馬なのだ?」
「いや、だが、しかし」
「お兄様、時間がもったいないですわ。兵士さん達もずーっとこのままの姿勢で大変でしょう?
さっさと参りましょう?」
「はぁー、仕方がない、キサマの思惑に半分乗ってやる。
サンショウ!お前の馬に僕を乗せて連れて行ってくれ「かしこまりました」
シラヌイ!せっかくの伯爵殿からのご好意だ。お前が伯爵殿の用意した馬、見事に乗りこなして僕の隣に並走してくれ「承知しました」
ヒサギ!馬車の運転を頼む。妹を頼んだぞ「承りました」
先生とセリはそのまま馬車でユーディリアに同行してくれ「仰せのままに」
伯爵、これでよかろう!
今度こそ出発だ!」
「エミリオくん、カッコいいわぁ」
御者役を買ってくれたヒサギ様がつぶやきます。
そうでしょう、そうでしょう。
さぁ、万全の布陣で乗り込みますわ♪
かつ、魔物討伐なんて危ない視察なんてお兄様だけ来ると思ってるだろうから、私も同行したら焦るでしょう?
そして、私を高く売り付けるなら私を傷つける行為はしないよね、じゃぁ、私も行ったら、私を誘拐しようとするんじゃない?現行犯逮捕しようよ!
ね?ね?ね?
と、強引にお兄様に付いていく事にした。
さて、視察当日。
伯爵様は、ものすごくあからさますぎて、
お兄様は悪い笑みを浮かべっぱなし、
シラヌイ様は眉間にシワを作りっぱなしだった。
まず最初に馬車で到着し、お兄様と私が降りてくると、胡散臭い笑みを浮かべた中年男性が近づいてきた。
「ようこそ、エアグラフ伯爵当主です。今回は魔物討伐に興味を持って頂いて光栄です。
では早速ですが、エミリオ様は馬に乗り替えて頂いて、」
「1つ聞きたいのだが」お兄様がぶった切ります。
「…なんでしょう?」
「僕達は魔物討伐の詳細を知りたい、とは言った。
が、討伐に同行し、実際に行いたいとは言っていない。
この軍は、まだ学園前の子供を平気で魔物の眼前に晒すのが普通の行為だと思っているのか?
ここに居る兵士達に質問する!!
お前達は、自分の幼い子供をこのように、魔物の眼前に連れていった事はあるか!!」
お兄様が風魔法を使って集まっている兵士達全員に声を届けます。
兵士達に疑問の種を植え付けます。
驚いた兵士達はお兄様の顔をガン見しています。
そう、お兄様。
貴族的言い回しで、討伐が見たい、じゃなくて知りたい、と要請したのですわ。
向こうが勘違いして、私達を連れ出すように。
「今回は特別でございます。
なにせ、未来の侯爵様になる方です、早いうちから現状を、それこそ知って頂きたいと思ったまでです」
愛想笑いを張り付けた伯爵様が答えます。
「フン、未来の侯爵だという自覚はあるのだな?
その未来の侯爵を危険に晒すような真似は絶対にない、と自信を持って僕達を連れていく、ということだな?
もし、僕達に危険が及んだ場合、キサマにそれ相応の責任は取ってもらおう。
では、出発だ!」
この会話もお兄様が風魔法で兵士達に届けています。
元エアグラフの隊長さん、届いてますわよね?
いっそのこと、全部お届けしましょう!お兄様が。
そして、お兄様が馬車に乗り込もうとした時、
「あ!エミリオ様には馬を用意してございます。どうぞこちらに乗って」
「キサマ、バカなのか?」
「は?」伯爵様の顔に青筋が浮かびましたわ。
「つい1ヶ月前まで王都にいた6歳の子供が、1人で軍馬に乗れるわけなかろう?
そんな状況判断も出来ないヤツが、軍をまとめられていると思えないのだが?」
お兄様、煽るあおるアオル。
後ろに控えてるセリがぷるぷるしてますわ。
「ですが、魔物討伐の実際の現場を見て頂くには、やはり馬で行って頂かないと」
「この場には僕の妹も居るのだが?彼女も馬に乗れと?」
「いえいえ、ご令嬢には馬車で移動して頂いて構いません」
「馬車2台で行くわけではないのだぞ?
同じ馬車で行くのだ。ならば、僕も馬車で構わなかろう?
何故、僕だけが馬なのだ?」
「いや、だが、しかし」
「お兄様、時間がもったいないですわ。兵士さん達もずーっとこのままの姿勢で大変でしょう?
さっさと参りましょう?」
「はぁー、仕方がない、キサマの思惑に半分乗ってやる。
サンショウ!お前の馬に僕を乗せて連れて行ってくれ「かしこまりました」
シラヌイ!せっかくの伯爵殿からのご好意だ。お前が伯爵殿の用意した馬、見事に乗りこなして僕の隣に並走してくれ「承知しました」
ヒサギ!馬車の運転を頼む。妹を頼んだぞ「承りました」
先生とセリはそのまま馬車でユーディリアに同行してくれ「仰せのままに」
伯爵、これでよかろう!
今度こそ出発だ!」
「エミリオくん、カッコいいわぁ」
御者役を買ってくれたヒサギ様がつぶやきます。
そうでしょう、そうでしょう。
さぁ、万全の布陣で乗り込みますわ♪
応援ありがとうございます!
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