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溺愛に、振り回される?振り回す?
無表情なアイツは情熱家 2
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「息子の初恋で一目惚れを、この目で目撃してしまったわぁ!!」
膝を叩いて大爆笑しているヒサギ様。
息子の黒歴史を吹聴して回ると、嫌われますよ?
それとは対称的に
「まぁまぁまぁまぁ!騎士の誓いを初めて見たわ!!
受けて貰ってないけど」
と、夫人は目をキラキラさせてますが、心を抉ってますよ?
イチイ嬢は「言った通りでしょう!!」と、ふんすっ、と胸を張っています。
辺境伯様は、涙目のお兄様とシラヌイ様に「すまん、でも悪いのはオマエラだ」と頭をわしゃわしゃ撫でてます。
どうしましょう、収集がつきません。
でもやっぱり頼りになるのは、夫人でした。
「とりあえず、皆、席について。話し合いましょう?」
この一言で、皆、席につきました。
第一声はやはり夫人です。
「では、改めて、紹介といきましょう。
イチイの婚約者予定のエミリオ・エアトルくんと、その妹のユーディリアちゃん。
で、こっちがヒサギの長男のシラヌイくん。
さ、質問受け付けるわよ!」
「ハイ!」最初に手を上げたのはお兄様です。
「僕とイチイ嬢の婚約は、予定ということ、なんですか?」
「エミリオくん、良い質問です。
イチイには、一年間淑女教育を頑張ってもらいます。
だって、貴方の隣に立つのだもの。
将来の侯爵夫人よ?
やっぱり出来ません、とイチイが音を上げるならこの話は無かったことにするわ。
なので、一年間は婚約者候補ということにします。
でも別にこれから1年交流をするな、っていう意味じゃないわ。
手紙のやり取りもかまわないし、お誕生日とかで、会ったりも良いんじゃないかしら。
それでイチイのやる気も継続するかもしれないし。
一年後、イチイはこのまま頑張れるのか、エミリオくんの隣に立ちたいと思い続けていられるか、それで、正式に婚約を結びたいと思います。
だからもし、それまでの間にエミリオくんに他の婚約の話が来たのなら、相談して貰えると助かるわ」
「了解しました。
逆に、イチイ嬢から僕に、一年でこれをして欲しい、とか、これはやめて欲しいとか、ありますか?」
「良いのですか?!ワガママを言っても良いのですか?!」イチイ嬢が興奮気味に尋ねます。
「よっぽどのことで無い限りは、出来る限り叶えます」お兄様が微笑んで答えます。
「うほー、天使の微笑み、鼻血出るぅ」
「イチイ、ここが正念場よ、エミリオくんにお願い聞いて貰うんでしょう?!倒れてる場合じゃないわ!!」
「ハイ、まま、じゃなかった、お母さま!
あの、私が辺境に戻ったら、天使さま達お二人からお手紙が欲しいです!!」
言いきった!とばかりに、イチイ嬢は、立ち上がり拳を突き上げます。
「お兄様だけでなく、私も、ですか?」ビックリして思わず聞いてしまいました。
「や、やっぱり、ご迷惑だったでしょうかぁ!?」イチイ嬢がテーブルに身を乗り出してきます。
「いえいえいえ、違います。初めての文通するお友達が出来て嬉しいです。
もし良かったら、ロアくんの事や、辺境の日常も書いてくれたら嬉しいです。
ね、お兄様」
「あ、確かに、初めての文通友達だ」
お兄様と一緒に、イチイ嬢にニッコリ笑って返します。
「うほー、天使がぁ…」あ、倒れた。
「まだダメかぁ…」夫人が額に手を当て天を仰ぎます。
「あら、こっちもだわ」ヒサギ様の声がしたのでそっちを向くと
顔を真っ赤にしたシラヌイ様が、ティーカップを持ったまま、私達を見て硬直していました。
膝を叩いて大爆笑しているヒサギ様。
息子の黒歴史を吹聴して回ると、嫌われますよ?
それとは対称的に
「まぁまぁまぁまぁ!騎士の誓いを初めて見たわ!!
受けて貰ってないけど」
と、夫人は目をキラキラさせてますが、心を抉ってますよ?
イチイ嬢は「言った通りでしょう!!」と、ふんすっ、と胸を張っています。
辺境伯様は、涙目のお兄様とシラヌイ様に「すまん、でも悪いのはオマエラだ」と頭をわしゃわしゃ撫でてます。
どうしましょう、収集がつきません。
でもやっぱり頼りになるのは、夫人でした。
「とりあえず、皆、席について。話し合いましょう?」
この一言で、皆、席につきました。
第一声はやはり夫人です。
「では、改めて、紹介といきましょう。
イチイの婚約者予定のエミリオ・エアトルくんと、その妹のユーディリアちゃん。
で、こっちがヒサギの長男のシラヌイくん。
さ、質問受け付けるわよ!」
「ハイ!」最初に手を上げたのはお兄様です。
「僕とイチイ嬢の婚約は、予定ということ、なんですか?」
「エミリオくん、良い質問です。
イチイには、一年間淑女教育を頑張ってもらいます。
だって、貴方の隣に立つのだもの。
将来の侯爵夫人よ?
やっぱり出来ません、とイチイが音を上げるならこの話は無かったことにするわ。
なので、一年間は婚約者候補ということにします。
でも別にこれから1年交流をするな、っていう意味じゃないわ。
手紙のやり取りもかまわないし、お誕生日とかで、会ったりも良いんじゃないかしら。
それでイチイのやる気も継続するかもしれないし。
一年後、イチイはこのまま頑張れるのか、エミリオくんの隣に立ちたいと思い続けていられるか、それで、正式に婚約を結びたいと思います。
だからもし、それまでの間にエミリオくんに他の婚約の話が来たのなら、相談して貰えると助かるわ」
「了解しました。
逆に、イチイ嬢から僕に、一年でこれをして欲しい、とか、これはやめて欲しいとか、ありますか?」
「良いのですか?!ワガママを言っても良いのですか?!」イチイ嬢が興奮気味に尋ねます。
「よっぽどのことで無い限りは、出来る限り叶えます」お兄様が微笑んで答えます。
「うほー、天使の微笑み、鼻血出るぅ」
「イチイ、ここが正念場よ、エミリオくんにお願い聞いて貰うんでしょう?!倒れてる場合じゃないわ!!」
「ハイ、まま、じゃなかった、お母さま!
あの、私が辺境に戻ったら、天使さま達お二人からお手紙が欲しいです!!」
言いきった!とばかりに、イチイ嬢は、立ち上がり拳を突き上げます。
「お兄様だけでなく、私も、ですか?」ビックリして思わず聞いてしまいました。
「や、やっぱり、ご迷惑だったでしょうかぁ!?」イチイ嬢がテーブルに身を乗り出してきます。
「いえいえいえ、違います。初めての文通するお友達が出来て嬉しいです。
もし良かったら、ロアくんの事や、辺境の日常も書いてくれたら嬉しいです。
ね、お兄様」
「あ、確かに、初めての文通友達だ」
お兄様と一緒に、イチイ嬢にニッコリ笑って返します。
「うほー、天使がぁ…」あ、倒れた。
「まだダメかぁ…」夫人が額に手を当て天を仰ぎます。
「あら、こっちもだわ」ヒサギ様の声がしたのでそっちを向くと
顔を真っ赤にしたシラヌイ様が、ティーカップを持ったまま、私達を見て硬直していました。
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