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溺愛に、振り回される?振り回す?

師匠、ついていきます!

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恋愛大賞の最後の悪あがきw
今日はお昼と夜と3話更新してみます。
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わちゃわちゃと夫人とヒサギ様が話しながら、私とお兄様はその後ろについて、辺境伯様達が待っている部屋へ向かいます。

部屋が近づくと、中から「イチイすぺしゃる!!」という謎の叫び声が聞こえた瞬間、
夫人はダッシュし、部屋の扉をバーンと開けます。
普段の淑女の夫人からはあるまじき素早さですね。

部屋の中では、

笑顔で宙を飛ぶアカシアくん。
その隣で、後方二回宙返り半ひねりを決め、着地と同時にアカシアくんをキャッチするイチイ嬢。
ウンウンと笑顔で見守る辺境伯様。
床を叩いて大爆笑する謎の黄色い男性。

「何をやってるの、アナタ達はあぁぁ!!!!」
「「あ…」」
夫人の怒りが炸裂すると、途端に青ざめる辺境伯様とイチイ嬢。

マズイ事してる自覚はあったんですね?


夫人に「頭を冷やして反省しなさい」と、頭が氷のヘルメットのようになり、壁に向かって床に正座させられた辺境伯様とイチイ嬢。
それを見て、うずくまって肩を震わせている謎の黄色い男性。
正座のお二人は、しばらくこっちを向いてはいけないそうです。
ヒサギ様も「アレはナイわぁ…」と全く養護しません。

「さ、脳筋親子は放っておいて、このお腹を抱えて爆笑しているのが、画家のシィベリよ。
シィベリ、仕事よ、戻って来なさい」

その瞬間、久しぶりの鑑定師匠からのチャイムが鳴りました。
ピコン〝隠蔽します〞
「は?」思わず声が出てしまいました。
「どうしたの?」お兄様が手を握って顔を覗き込んできました。
「あ(後で)、いえ、画家さん、って、王家、の方?」お兄様には小声で知らせて、夫人に普通の疑問を投げかけました。

「ふーん、何でそう思ったの?」謎の黄色い男性が目を細めて私を見ます。

「え?爆笑なさってたじゃないですか?顔を上げたり下げたり、髪がチカチカするから?」

「か、髪がチカチカって、初めて言われたっ…」そう言って、また肩を震わせうずくまってしまいました。

「ユーディリアちゃん、良く分かったわねぇ。
彼、ニワトコの同級生で、陛下の一番下の弟で、画家になりたくて臣下に下って一代限りの爵位を貰ったのよ」

「変人って、ハッキリ言っても大丈夫だよ!」
と夫人と男性が和やかに話して居ますが、私、それどころじゃありません。

ピコン〝手を繋いだことにより魔力干渉可能、対象エミリオ。隠蔽完了。エミリオ細く細く魔力制御してください〞
ピコン〝鑑定開始、対象シィベリ。〞
「「は??」」お兄様と一緒に、思わず声が漏れます。

「そうよねぇ、は?ってなるわよねぇ。しかも貰った爵位が騎士爵」
「いやぁ、位が高いと変に義務が生じるし?煩わしくってねぇ。
せっかく許しが出たんだよ、好き勝手な場所に行って、絵描きたいじゃん」
わはは、ウフフと話してる間、鑑定師匠からとんでもない爆弾が投下されます。

ピコン〝鑑定結果、対象シィベリ。真贋の瞳保持者。王家の犬。しかし蝙蝠。王家への忠誠心なし。基準は面白いかどうかなので厄介。セイラー夫人を偏愛〞
「「は??」」
ピコン〝真贋の瞳説明、ごくごく簡易の鑑定。嘘を見抜く〞
ピコン〝隠蔽により、ユーディリアの情報は天然、純粋培養、風魔法、エミリオの情報はラスボス感、風魔法のみ表示〞
ピコン〝鑑定師匠は快楽主義で変態の真贋の瞳保持者より、可愛い弟子達を応援します〞

お兄様と二人、顔を見合わせます。「「(鑑定師匠!!一生ついていきます!!)」」
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