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溺愛に、振り回される?振り回す?
慣れるって、どうやって?
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夫人は右手をこめかみに、左手をご令嬢の頭に置いて
「概ね、間違っていないのよ。起こったことを順番に言えば、夫の言った通りよ。
……意味は、わからないでしょうけど」
そう言って、ため息をひとつついた。
「昨日、この子が目覚めたら、感情が暴走しちゃったのね。
自分の唯一を見つけたけど、今まで見たことない程綺麗な顔してたから、人間じゃないと勘違いしたんでしょうね。
で、考えた末に出てきた答えが天使。
夫がよくこの子を俺の天使と言って可愛がるでしょう。
で、本物の天使が自分を見に来たと。
親に天使と言われて調子乗ってたなんて、本物の天使に比べたらなんて烏滸がましいことだったのだと、反省したから、天使の下僕になる、そしたら自分の唯一のそばにも居られる。
自分の唯一の為に自分が出来る事、それが打倒、神、になるんでしょうねぇ」
「えーっと、なかなかにぶっ飛んだご令嬢ですね?で良いのかな?」
「お兄様、あんまり褒め言葉じゃない気がしますわ」
「だよねぇ?」
私達がモゴモゴ言い合ってると夫人が
「率直な感想をありがとう?って言っておこうかしら?」
とクスクス笑いながら返してくれた。
「さて、これからどうしましょうか。
こうなったら、きっとエミリオくんがイチイの唯一なんでしょう。
貴方もセンバならわかるでしょう。
私を見つけた時の衝撃が、昨日、イチイに起きた。
貴方は大人になってから私に出会ったけど、イチイはまだ5歳。
エミリオくんを追いかけ回したりしないかしら?
衝動を押さえられるものなの?
私もエミリオくんに自分の娘が嫌われるのは、イヤだわ」
「あの身体能力で追いかけ回されたら、恐怖しかありません」
「追い詰められるウサギの気分が味わえそうですわね」
「捕食者と被食者じゃないか!」
「こら坊主、センバは人を取って食わんぞ!」
「「当たり前です!!」」
私とお兄様で声を揃えて辺境伯様にツッコミを入れてしまった。
「貴方は常に圧倒的強者だから、強い者に追いかけられる怖さがわからないのよ。
でも、辺境の戦士を育てる時、逃げるのは悪いこととは教えないでしょう?
生き延びる事を最優先にするでしょう?その時、恐怖をきちんと感じる事って大事でしょう?
センバに追いかけられる恐怖は、生存本能に働きかける怖さよ?」
「「「あー、なるほど」」」
夫人の説明に辺境伯含め私達も納得してしまった。
「さて、イチイがどれほどの忍耐力を見せるか、
その前に、エミリオくんを見て、鼻血噴出するの止めないと、話しも出来ないわよ。
慣れるしかないのかしら?」
「でもどうやって?」
「……とりあえず、貴方は辺境のお仕事貯まってない?
2週間ぐらい、王都滞在延ばして、二人とも、このままうちにお泊まりしちゃわない?
朝から晩までこの顔と一緒に居たら慣れるんじゃないかしら?」
「夫人、なかなかのスパルタですね?
鼻血の出しすぎで貧血で倒れないんですか?!」
「大丈夫よ、生粋のセンバがそこまでヤワじゃないわ!!
………多分?」
「概ね、間違っていないのよ。起こったことを順番に言えば、夫の言った通りよ。
……意味は、わからないでしょうけど」
そう言って、ため息をひとつついた。
「昨日、この子が目覚めたら、感情が暴走しちゃったのね。
自分の唯一を見つけたけど、今まで見たことない程綺麗な顔してたから、人間じゃないと勘違いしたんでしょうね。
で、考えた末に出てきた答えが天使。
夫がよくこの子を俺の天使と言って可愛がるでしょう。
で、本物の天使が自分を見に来たと。
親に天使と言われて調子乗ってたなんて、本物の天使に比べたらなんて烏滸がましいことだったのだと、反省したから、天使の下僕になる、そしたら自分の唯一のそばにも居られる。
自分の唯一の為に自分が出来る事、それが打倒、神、になるんでしょうねぇ」
「えーっと、なかなかにぶっ飛んだご令嬢ですね?で良いのかな?」
「お兄様、あんまり褒め言葉じゃない気がしますわ」
「だよねぇ?」
私達がモゴモゴ言い合ってると夫人が
「率直な感想をありがとう?って言っておこうかしら?」
とクスクス笑いながら返してくれた。
「さて、これからどうしましょうか。
こうなったら、きっとエミリオくんがイチイの唯一なんでしょう。
貴方もセンバならわかるでしょう。
私を見つけた時の衝撃が、昨日、イチイに起きた。
貴方は大人になってから私に出会ったけど、イチイはまだ5歳。
エミリオくんを追いかけ回したりしないかしら?
衝動を押さえられるものなの?
私もエミリオくんに自分の娘が嫌われるのは、イヤだわ」
「あの身体能力で追いかけ回されたら、恐怖しかありません」
「追い詰められるウサギの気分が味わえそうですわね」
「捕食者と被食者じゃないか!」
「こら坊主、センバは人を取って食わんぞ!」
「「当たり前です!!」」
私とお兄様で声を揃えて辺境伯様にツッコミを入れてしまった。
「貴方は常に圧倒的強者だから、強い者に追いかけられる怖さがわからないのよ。
でも、辺境の戦士を育てる時、逃げるのは悪いこととは教えないでしょう?
生き延びる事を最優先にするでしょう?その時、恐怖をきちんと感じる事って大事でしょう?
センバに追いかけられる恐怖は、生存本能に働きかける怖さよ?」
「「「あー、なるほど」」」
夫人の説明に辺境伯含め私達も納得してしまった。
「さて、イチイがどれほどの忍耐力を見せるか、
その前に、エミリオくんを見て、鼻血噴出するの止めないと、話しも出来ないわよ。
慣れるしかないのかしら?」
「でもどうやって?」
「……とりあえず、貴方は辺境のお仕事貯まってない?
2週間ぐらい、王都滞在延ばして、二人とも、このままうちにお泊まりしちゃわない?
朝から晩までこの顔と一緒に居たら慣れるんじゃないかしら?」
「夫人、なかなかのスパルタですね?
鼻血の出しすぎで貧血で倒れないんですか?!」
「大丈夫よ、生粋のセンバがそこまでヤワじゃないわ!!
………多分?」
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