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溺愛に、振り回される?振り回す?
破壊神降臨?
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「流石イチイ!!我が娘の身体能力のすば」ピキーン
いきなり、辺境伯様が氷柱になった。
「ん"ん"っ。
皆様、余興は楽しんでいただけましたか?
では、イチイ、きちんと、淑女らしくご挨拶なさい。
できるわね?」
セイラー夫人が壇上に登場し、辺境伯様に代わってご令嬢に挨拶を促す。
ご令嬢はブルっと、ひとつ震えると、コクンとうなずき、前を向く。
「みなさま、本日はおいそがしいなか、おあつまりいただきまして、ありがとうございます。
わたしが、センバへんきょうはくのちょうじょ、イチイ・せ……」
そこまで言ったご令嬢は、壁際にいたお兄様と私を見ると、目を見開き
「て、てんしぃぃぃ!!!」
そう、叫ぶと、鼻血を噴出して、そのまま後ろ向きに倒れた。
隣にいた夫人が驚き目を見開いて立ちすくむ。
その瞬間、辺境伯様は氷を突き破ってご令嬢を抱き止める。
「どうした、イチイ!!イチイ!!」
「誰か、テン爺を呼んできて!!」
「いや、このまま俺が運ぶ!!」
ご令嬢のドレスは血に染まり、それを抱き締めた辺境伯の衣装にも血がつく。
隣にいた夫人にも飛沫が飛んでいる。
まさに阿鼻叫喚地獄絵図。
唯一の救いは、壇上のみで、下にいた招待客に被害が無いことか。
「皆様、大変申し訳ありません。
イチイが倒れてしまったので、本日は終了とさせていただきますわ。
後日、お詫びの品をお届け致しますわ」
飛沫を浴びた状態の夫人が、なんとか場を取りなし、私達も帰る事になった。
帰りの馬車でお兄様と
「ご令嬢、大丈夫でしょうか?」
「わからん。ってか、あれ、鼻血だったよね?」
「やっぱり、お兄様にも、そう見えました?」
「ってか、鼻血出す前、僕達を見たよね?」
「……やっぱり、お兄様にも、そう見えました?」
「ててんしー、ってなんだと思う?…………て、天使ぃ、って事ないよね?」
「……やっぱり、お兄様も、そう思いました?」
「僕達のせい…だったりしないよね?」
「……やっぱり、お兄様も、そう思いました?」
「ディ、さっきから同じ返事しかしてないよね?」
「……だって!!絶対そうとしか思えないじゃないですかぁ!!
現実逃避ぐらいさせて下さいまし!!
いやもう、どうしましょう、お兄様ぁ!!」
「僕達の顔の良さの破壊力、すごかったんだね?」
お兄様が遠い目をして
「家に着いたら、お詫びの手紙を書こうか」
「私も書きます!」
「なんって書いたら良いんだろうね?…顔が良くてごめんなさい?」
「それ、喧嘩売ってますよねぇ!」
「ご令嬢の鑑定式の祝賀パーティーを、僕達の顔の良さが邪魔してごめんなさい?」
「それ、絶対、どう頑張っても、喧嘩売ってますよねぇ!」
「でも、事実だよね?」
「どうしたらいいんでしょぉぉ!!」
本気で泣けてきた私は、お兄様に抱きついて、よしよしと頭を撫でられたら、いつの間にか寝ていた。
「フフフ。この状態で眠れる、安定のディ品質」
そんなお兄様のつぶやきに私は気づかなかった。
いきなり、辺境伯様が氷柱になった。
「ん"ん"っ。
皆様、余興は楽しんでいただけましたか?
では、イチイ、きちんと、淑女らしくご挨拶なさい。
できるわね?」
セイラー夫人が壇上に登場し、辺境伯様に代わってご令嬢に挨拶を促す。
ご令嬢はブルっと、ひとつ震えると、コクンとうなずき、前を向く。
「みなさま、本日はおいそがしいなか、おあつまりいただきまして、ありがとうございます。
わたしが、センバへんきょうはくのちょうじょ、イチイ・せ……」
そこまで言ったご令嬢は、壁際にいたお兄様と私を見ると、目を見開き
「て、てんしぃぃぃ!!!」
そう、叫ぶと、鼻血を噴出して、そのまま後ろ向きに倒れた。
隣にいた夫人が驚き目を見開いて立ちすくむ。
その瞬間、辺境伯様は氷を突き破ってご令嬢を抱き止める。
「どうした、イチイ!!イチイ!!」
「誰か、テン爺を呼んできて!!」
「いや、このまま俺が運ぶ!!」
ご令嬢のドレスは血に染まり、それを抱き締めた辺境伯の衣装にも血がつく。
隣にいた夫人にも飛沫が飛んでいる。
まさに阿鼻叫喚地獄絵図。
唯一の救いは、壇上のみで、下にいた招待客に被害が無いことか。
「皆様、大変申し訳ありません。
イチイが倒れてしまったので、本日は終了とさせていただきますわ。
後日、お詫びの品をお届け致しますわ」
飛沫を浴びた状態の夫人が、なんとか場を取りなし、私達も帰る事になった。
帰りの馬車でお兄様と
「ご令嬢、大丈夫でしょうか?」
「わからん。ってか、あれ、鼻血だったよね?」
「やっぱり、お兄様にも、そう見えました?」
「ってか、鼻血出す前、僕達を見たよね?」
「……やっぱり、お兄様にも、そう見えました?」
「ててんしー、ってなんだと思う?…………て、天使ぃ、って事ないよね?」
「……やっぱり、お兄様も、そう思いました?」
「僕達のせい…だったりしないよね?」
「……やっぱり、お兄様も、そう思いました?」
「ディ、さっきから同じ返事しかしてないよね?」
「……だって!!絶対そうとしか思えないじゃないですかぁ!!
現実逃避ぐらいさせて下さいまし!!
いやもう、どうしましょう、お兄様ぁ!!」
「僕達の顔の良さの破壊力、すごかったんだね?」
お兄様が遠い目をして
「家に着いたら、お詫びの手紙を書こうか」
「私も書きます!」
「なんって書いたら良いんだろうね?…顔が良くてごめんなさい?」
「それ、喧嘩売ってますよねぇ!」
「ご令嬢の鑑定式の祝賀パーティーを、僕達の顔の良さが邪魔してごめんなさい?」
「それ、絶対、どう頑張っても、喧嘩売ってますよねぇ!」
「でも、事実だよね?」
「どうしたらいいんでしょぉぉ!!」
本気で泣けてきた私は、お兄様に抱きついて、よしよしと頭を撫でられたら、いつの間にか寝ていた。
「フフフ。この状態で眠れる、安定のディ品質」
そんなお兄様のつぶやきに私は気づかなかった。
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