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幼少期
幕間 昔話と大人の思惑 2
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そこから、3日程はテン爺とセン爺(センリョウ浄化師はこう呼ばれているわ)からの治療を受け、ニワトコ様はそれに付いて来て、毎回テン爺に「治療が終わるまで、〝待て〞も出来んのか!」と、蹴り出されても懲りずに部屋に入ってくる強者だったわ。
4日目に御当主様と一緒に話をしたいというテン爺の要望を受けて、治療後に私の部屋に全員集合した。
「まずは、お嬢様の治療の経過報告から。
やはり、魔物の傷でも、浄化をしてから治療を行えば、腐ること無く、治療が行えました。
しかし、魔獣よりも魔物の方が弱いので、浄化も少なくて良いかと思っておりましたが、
私共の基準が辺境の戦士だった事を失念しておりました。
浄化してから治療という流れを1セットとして、最低3セットは必要のようです。
治癒師からの治療であれば1回で済むところ、浄化師と医師の治療では最低3日はジクジクとした痛みが続きますが、腐って死ぬ事はないというのが、兵士にとって希望となる事を願っています」
「ありがとう、ナンテン医師とセンリョウ浄化師。
かなりの希望が見えてきたよ。
学院などで浄化の能力をもつ下位貴族の次男三男などを高位貴族の軍事支援部隊として職の募集も有効かもしれん。出来たら少しの医学知識も教えても良いかもしれんなぁ。
どうだろう、辺境で引退した浄化師などはいないだろうか?
こちらで、その知識を教えてもらうことは可能だろうか?待遇は保障しよう」
「既に引退した者が何人かおります。
辺境伯御当主様と、本人と、相談して後日お返事させて頂いてもよろしいですか?」
「願ってもないことだ!よろしくお願いする!!
こちらからも、辺境伯様にお手紙をお出ししよう!」
「それから、お嬢様の傷ですが、今後通常の怪我と同様の治療でよろしいかと思います。
ですが、浄化するまで、少々時間がかかってしまったので、……その……もしかすると、傷跡が残ってしまうかもしれません。至らず、申し訳ございません」
テン爺とセン爺が、私に深く頭を下げてくる。
「いいえ、死ぬしかないと思っていた我が身、命あるだけでも、お二人には感謝しかありません。
元々、貴族の義務を果たすために私に出来そうな事は、魔物相手に戦う事ぐらいと思っていた身ですので、結婚なども考えておりませんでした。
ですので今更傷の一つや二つ、残ったと」「け、結婚は!絶対に、しないのだろうか?!」「…は?」
いきなりニワトコ様が話をぶった切ってきました。
「今、貴女は結婚は考えていないと言った!絶対に結婚をしたくないという意味だろうか?!」
ニワトコ様が、私が居るベットへ駆け寄って、いきなり私の手を取り、握りしめながら、叫びます。
「え、えっと………?」
驚いた私はしどろもどろです。
お父様はニヤニヤと笑って見ているだけです。
「私は初めて貴女を見た時、俺の女神だと思った!!俺はもう、貴女無しでは生きていけない!!
どうか、どうか、俺のそばに居て、俺に笑顔を見せてくれないだろうか!!
その為なら、なんでもする!!!
この地に魔物居るのが嫌だというのなら、俺が殲滅してこよう!
どうしても、結婚が嫌ならば、結婚という形をとらなくても構わない!!
ここを離れたくないというのなら、俺がここに通ってくる!!
頼む!!貴女のそばに居る権利を俺にくれないか!!!」
スパーーーーーン!!
「お嬢様は肩から腕を怪我していると教えたというのに、その手を無理やり取るとは、どう言うことですか!!!
お嬢様はまだ完治しておりません!!!
傷口が開いたらどぉするんですかぁぁ!!
丈夫な辺境の戦士と、か弱いお嬢様を同じに扱うなぁあぁ!!」
パスンパスンパスン。
テン爺がニワトコ様の頭をスリッパで叩きます。
口より先に手が出るタイプだったんですね。
というか、突っ込むべきはそこなんですか?
辺境伯次期当主の、なんでもする発言や、求婚まがいの言葉を、止めるべきではないんですか?
「センバ一族の性質上、求婚を止めても止まりません。諦めてください」
え?私、言葉出てました?
「表情が、ものすごく出ております。
そうですよね、センバの一途な姿を初めて見た、それも、その身に降りかかったとなれば、唖然とするのもわかります。
今までの常識的な普通の貴族と全く違いますから。
ええ、何度でも言います。
諦めてください」
テン爺はため息をつきながら話していたが
「もしくは………」
真剣な顔をしだしたので、思わずゴクリと喉を鳴らすと
「求婚をさっさと受け入れて下さい!」
ニッコリ良い笑顔で言いきったのだった。
4日目に御当主様と一緒に話をしたいというテン爺の要望を受けて、治療後に私の部屋に全員集合した。
「まずは、お嬢様の治療の経過報告から。
やはり、魔物の傷でも、浄化をしてから治療を行えば、腐ること無く、治療が行えました。
しかし、魔獣よりも魔物の方が弱いので、浄化も少なくて良いかと思っておりましたが、
私共の基準が辺境の戦士だった事を失念しておりました。
浄化してから治療という流れを1セットとして、最低3セットは必要のようです。
治癒師からの治療であれば1回で済むところ、浄化師と医師の治療では最低3日はジクジクとした痛みが続きますが、腐って死ぬ事はないというのが、兵士にとって希望となる事を願っています」
「ありがとう、ナンテン医師とセンリョウ浄化師。
かなりの希望が見えてきたよ。
学院などで浄化の能力をもつ下位貴族の次男三男などを高位貴族の軍事支援部隊として職の募集も有効かもしれん。出来たら少しの医学知識も教えても良いかもしれんなぁ。
どうだろう、辺境で引退した浄化師などはいないだろうか?
こちらで、その知識を教えてもらうことは可能だろうか?待遇は保障しよう」
「既に引退した者が何人かおります。
辺境伯御当主様と、本人と、相談して後日お返事させて頂いてもよろしいですか?」
「願ってもないことだ!よろしくお願いする!!
こちらからも、辺境伯様にお手紙をお出ししよう!」
「それから、お嬢様の傷ですが、今後通常の怪我と同様の治療でよろしいかと思います。
ですが、浄化するまで、少々時間がかかってしまったので、……その……もしかすると、傷跡が残ってしまうかもしれません。至らず、申し訳ございません」
テン爺とセン爺が、私に深く頭を下げてくる。
「いいえ、死ぬしかないと思っていた我が身、命あるだけでも、お二人には感謝しかありません。
元々、貴族の義務を果たすために私に出来そうな事は、魔物相手に戦う事ぐらいと思っていた身ですので、結婚なども考えておりませんでした。
ですので今更傷の一つや二つ、残ったと」「け、結婚は!絶対に、しないのだろうか?!」「…は?」
いきなりニワトコ様が話をぶった切ってきました。
「今、貴女は結婚は考えていないと言った!絶対に結婚をしたくないという意味だろうか?!」
ニワトコ様が、私が居るベットへ駆け寄って、いきなり私の手を取り、握りしめながら、叫びます。
「え、えっと………?」
驚いた私はしどろもどろです。
お父様はニヤニヤと笑って見ているだけです。
「私は初めて貴女を見た時、俺の女神だと思った!!俺はもう、貴女無しでは生きていけない!!
どうか、どうか、俺のそばに居て、俺に笑顔を見せてくれないだろうか!!
その為なら、なんでもする!!!
この地に魔物居るのが嫌だというのなら、俺が殲滅してこよう!
どうしても、結婚が嫌ならば、結婚という形をとらなくても構わない!!
ここを離れたくないというのなら、俺がここに通ってくる!!
頼む!!貴女のそばに居る権利を俺にくれないか!!!」
スパーーーーーン!!
「お嬢様は肩から腕を怪我していると教えたというのに、その手を無理やり取るとは、どう言うことですか!!!
お嬢様はまだ完治しておりません!!!
傷口が開いたらどぉするんですかぁぁ!!
丈夫な辺境の戦士と、か弱いお嬢様を同じに扱うなぁあぁ!!」
パスンパスンパスン。
テン爺がニワトコ様の頭をスリッパで叩きます。
口より先に手が出るタイプだったんですね。
というか、突っ込むべきはそこなんですか?
辺境伯次期当主の、なんでもする発言や、求婚まがいの言葉を、止めるべきではないんですか?
「センバ一族の性質上、求婚を止めても止まりません。諦めてください」
え?私、言葉出てました?
「表情が、ものすごく出ております。
そうですよね、センバの一途な姿を初めて見た、それも、その身に降りかかったとなれば、唖然とするのもわかります。
今までの常識的な普通の貴族と全く違いますから。
ええ、何度でも言います。
諦めてください」
テン爺はため息をつきながら話していたが
「もしくは………」
真剣な顔をしだしたので、思わずゴクリと喉を鳴らすと
「求婚をさっさと受け入れて下さい!」
ニッコリ良い笑顔で言いきったのだった。
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