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幼少期
はじめは和やかに
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そしていよいよ王家のお茶会の当日。
結局、身重の辺境伯夫人に同伴してもらった。
「大丈夫よ、2人目だし、産み月まであと3ヶ月もあるし、気晴らしにもなるし。
貴方達、本当に良い子ね。ほら、子供がそんなに心配な顔しないの。
ありがとう、って、笑ってお礼を言って欲しいわ」
辺境伯御当主様じゃないけど、貴方こそ、女神です。
王城に着いて、会場に案内されると、夫人と一緒に席に案内された。
「最初は同伴者と一緒ね。
主役の王族が登場して挨拶が終わってから、子供と大人と別れて交流会ね。
その前にまず、このテーブル内で挨拶しちゃいましょうか」
そう言って、夫人は一緒のテーブルにいた2組の親子に話しかけた。
「ごきげんよう。マンドル家と、バストン家の方々とお見受けいたしますわ。
今回エアトル家の後見人として、私センバの者が同伴しましたの。
でこの子達が」
「エミリオ家嫡子エミリオ・エアトルと申します」
「その妹のユーディリア・エアトルと申します」
「「よろしくお願いいたします」」
お兄様と一緒に私達はマトモですよアピールをする。
「まぁ、センバ辺境伯がエアトル家の後見についていますの?
エアトル家のお子様達には初めてお会いしますわ。
この子が」「ギニタス・マンドルです」
「僕がヨーク・バストン!ねぇねぇ、君達、双子?!いくつ?」
「ヨーク!はしたないですよ!すみません、辺境伯夫人」
「いえいえ、子供はそれくらい元気な方が可愛いじゃないですか。
それに、この子達に興味を持って貰えるのは嬉しいわ。
子供同士でお話してみたらどうかしら?」
さすが女神、悪評のあるエアトル家に場を整えて下さった。
「僕達は双子です。今回5歳になって、つい先日、妹と鑑定式を受けてきました。
お二人もすでに終わっているんですよね?」
「うん!僕はもう半年位前に終ってるよ!」ヨーク様が元気よく答えてくれた。
「私はもう6歳ですので、去年済ませています」ギニタス様は落ち着いてますね。この年代の1歳差は大きいかも?
「すみません、僕達はこれまで同年代の人と話す機会がなかったので、聞いちゃいけないことがあったら教えて下さいね?あの、魔法の訓練とかは、どういう風にしてるんですか?」
「僕はお兄ちゃんに習ってるよ!お兄ちゃんは5歳と8歳年上だからね!もう、バンバンなんでも出来ちゃうんだ!カッコいいんだよ!」
「私も兄に習っています。私の兄も5歳年上なので、ヨークのお兄様と同い年なんです。だから、僕と兄とでたまにバストン家に遊びに行ってます」
「ギィ兄、今日はずいぶん丁寧だね!」
「ばっか、おまえ、王家のお茶会だぞ、かしこまらないでどうするんだよ!ヨークはもっと丁寧にしゃべらないと、王子来たらどうすんだよ!」
「まだ来ないからいいじゃん!来たらガンバるよ!」
どうやら二人は親しいようだ。いいなぁ、幼馴染み的な?
小さい子のわちゃわちゃした会話、癒されるぅ。
何の打算のもない無邪気なやり取りをのんびり眺めていたお兄様が私の視線に気づいたので、うふふと二人で微笑みあっていたら、幼い2人だけでなく、大人3人も頬を染めて、私達を凝視していた。
「え、えっと?」
「何か僕達、変な事しました?」
5人はブンブン首を横に降った姿が妙にシンクロしていて、私とお兄様はまた笑ってしまった。
すると辺境伯夫人が
「ヤバい、あの顔の良さで、無邪気に微笑まれて落ちないヤツは居ないんじゃない?」
手を額に当て、天を仰いだ。
結局、身重の辺境伯夫人に同伴してもらった。
「大丈夫よ、2人目だし、産み月まであと3ヶ月もあるし、気晴らしにもなるし。
貴方達、本当に良い子ね。ほら、子供がそんなに心配な顔しないの。
ありがとう、って、笑ってお礼を言って欲しいわ」
辺境伯御当主様じゃないけど、貴方こそ、女神です。
王城に着いて、会場に案内されると、夫人と一緒に席に案内された。
「最初は同伴者と一緒ね。
主役の王族が登場して挨拶が終わってから、子供と大人と別れて交流会ね。
その前にまず、このテーブル内で挨拶しちゃいましょうか」
そう言って、夫人は一緒のテーブルにいた2組の親子に話しかけた。
「ごきげんよう。マンドル家と、バストン家の方々とお見受けいたしますわ。
今回エアトル家の後見人として、私センバの者が同伴しましたの。
でこの子達が」
「エミリオ家嫡子エミリオ・エアトルと申します」
「その妹のユーディリア・エアトルと申します」
「「よろしくお願いいたします」」
お兄様と一緒に私達はマトモですよアピールをする。
「まぁ、センバ辺境伯がエアトル家の後見についていますの?
エアトル家のお子様達には初めてお会いしますわ。
この子が」「ギニタス・マンドルです」
「僕がヨーク・バストン!ねぇねぇ、君達、双子?!いくつ?」
「ヨーク!はしたないですよ!すみません、辺境伯夫人」
「いえいえ、子供はそれくらい元気な方が可愛いじゃないですか。
それに、この子達に興味を持って貰えるのは嬉しいわ。
子供同士でお話してみたらどうかしら?」
さすが女神、悪評のあるエアトル家に場を整えて下さった。
「僕達は双子です。今回5歳になって、つい先日、妹と鑑定式を受けてきました。
お二人もすでに終わっているんですよね?」
「うん!僕はもう半年位前に終ってるよ!」ヨーク様が元気よく答えてくれた。
「私はもう6歳ですので、去年済ませています」ギニタス様は落ち着いてますね。この年代の1歳差は大きいかも?
「すみません、僕達はこれまで同年代の人と話す機会がなかったので、聞いちゃいけないことがあったら教えて下さいね?あの、魔法の訓練とかは、どういう風にしてるんですか?」
「僕はお兄ちゃんに習ってるよ!お兄ちゃんは5歳と8歳年上だからね!もう、バンバンなんでも出来ちゃうんだ!カッコいいんだよ!」
「私も兄に習っています。私の兄も5歳年上なので、ヨークのお兄様と同い年なんです。だから、僕と兄とでたまにバストン家に遊びに行ってます」
「ギィ兄、今日はずいぶん丁寧だね!」
「ばっか、おまえ、王家のお茶会だぞ、かしこまらないでどうするんだよ!ヨークはもっと丁寧にしゃべらないと、王子来たらどうすんだよ!」
「まだ来ないからいいじゃん!来たらガンバるよ!」
どうやら二人は親しいようだ。いいなぁ、幼馴染み的な?
小さい子のわちゃわちゃした会話、癒されるぅ。
何の打算のもない無邪気なやり取りをのんびり眺めていたお兄様が私の視線に気づいたので、うふふと二人で微笑みあっていたら、幼い2人だけでなく、大人3人も頬を染めて、私達を凝視していた。
「え、えっと?」
「何か僕達、変な事しました?」
5人はブンブン首を横に降った姿が妙にシンクロしていて、私とお兄様はまた笑ってしまった。
すると辺境伯夫人が
「ヤバい、あの顔の良さで、無邪気に微笑まれて落ちないヤツは居ないんじゃない?」
手を額に当て、天を仰いだ。
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