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幼少期

れっつえんじょい 4

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「どうしよう、僕のディが優秀すぎる。
ねぇ、ディ、魔力放出が出来たって、どうやったの?」
「初級魔法の本がありましたでしょう?めんどくさく、長ったらしく、小難しく書いてましたけど
要約すると、
魔力を感じて、循環させて、1ヵ所に集めてポン、ですわよね?」
「うわぁ、本一冊って一言で表せたんだぁ」
「逆に、たったこれだけの事を、あそこまで長ったらしく書いた才能に拍手ですわ」
「ディの要約でなんとなく分かった。魔力を感じて、体に巡らせて…巡らせる?」
「あ、お兄様、手を繋いでも良いですか?ね、お兄様、私の事、大好き?」「もちろん」
「では、目を閉じて。私を受け入れてくださいまし」
私は、握った手から、お兄様の魔力を感じて、その魔力に点滴をイメージして自分の魔力を流し込んだ。
ついでに、お兄様にどこか悪いところはないかしら?
もしや、お兄様、冷え症?根底が、ものすごぉく、冷たい。
病の根底は冷えと凝りと滞りといっても過言ではない、と思っている。
お兄様が少しでも温かくなるように、柔らかくなるように、ほぐれるように。
そんなイメージでお兄様に少しづつ少しづつ魔力を流す。

お兄様と繋いだ手の上に何か落ちた気がして、目を開けると、お兄様は私を見つめて涙を流していた。

「お兄様?!もしや、魔力を流すの痛かったですか?苦しかったですか?どうしよう、ごめんなさい」

アワアワして手を離してしまったら、お兄様が慌てて、ぎゅっと抱きしめてくれた。

「違うんだ、そうじゃない、ディ。
ディの魔力が、あまりにも、あんまりにも、優しくて、温かくて、それが体の中から僕を癒してくれるの。どうしようもないくらい愛しくなったの。
ディ、君が僕の全てだよ」

「んまぁ!私もお兄様が大好きですわ!
でも、私が全てだなんておっしゃらないで。昨日も言いましたわよ?
私の一番はお兄様ですの。
私の好きなお兄様を、!!」

そうよ、無理をしすぎるお兄様、体を労ってもらわないと、発育に影響とか出たらどうするのよ!

「僕が、僕自身を好きになる…」

「そうですわ、だって、お兄様、私の事大好きでしょう?私が自分で自分を傷つけたら、お兄様、イヤでしょう?
私だって同じですわ。お兄様には、私と同じくらい自分を大事にして欲しいですわ!!」
だってこのままいったら、幼くして過労死まっしぐらじゃないの!!

「ディ、もう、どうしたらいいんだろう。僕のディが天使すぎる」

「私が天使ならお兄様も天使ですわ!同じ顔ですもの!!」

「……ディ、そうじゃない。
そうじゃないけど、僕の感動、軽くぶち壊しだけど、うん、いいや。
そこもディの良いところだし?ディの全てを受け入れるし?
いや、諦めちゃだめか?いや、空気が読めない訳でも無いんだけどなぁ」

「お兄様!ブツブツ言ってないで、魔力巡るの分かりました?
さぁさぁ、次は、集めてポンっ、ですわ!!」

亀の必殺技ですわ!!
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