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幼少期

お兄様との幸せのために 2

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「それで、ディは、新しい魔法が使える条件とかは、わかるの?」
「えっと、倒れたので、それ以上は試していないのでわかりません」
「あ、そうだよね、何で倒れたのかは、わかるの?」
「多分、情報量が多すぎて、処理しきれなかったのだと思います。なので、人に触れる度に倒れていたら大変なので、練習が必要です」 
「確かに…でも、どうやって練習するの?」
「まず、草とか花でやってみようと思います。
あと、お兄様は魔法の訓練をどうなさるのですか?私も風魔法の訓練がしたいです」
「そこなんだよねぇ。
属性魔法って、家門で代々受け継がれているでしょう。だからね、普通は親が嫡子に伝えて、嫡子から、兄弟へ教えるらしいんだよねぇ。
でも、あの生物学上の父親が僕達に教えるワケないじゃん。領地にいる侯爵だって、当てにならないし。
分家で優秀そうな子を家庭教師に雇えないか、ギャリクソンに探させてる。
後は、我が家の文献とか、先祖の日記とか?自分でやってみようかと思ったけど、仕事が多くてなかなか時間が取れないんだよねぇ」
「お兄様、5歳児は普通、仕事に追われませんわ。
私が、お兄様の代わりに文献や日記を当たってみますわ!」
「ディも忙しいんじゃない?」
「5歳になって、魔法の勉強を始めるとなったので、着せ替え人形役は3日に1回になりましたの。
鑑定式が終われば、お茶会にも呼ばれるようになるはずでしょう?
その時に自慢出来るだけのものを身につけるためには時間が必要と、アンやギャリクソンが説得してくれたのですわ。
私が言うとまた殴られるのですが、家を回してるギャリクソンからの言葉は効いたみたいですの」
「どうしてあのクズ両親から、僕達みたいな優秀なのが生まれたんだろうね?
どっかで、取り替えられてない?って、たまに思うよ」
「髪の色や属性を引き継いでますものねぇ。生物学上は、少なくとも父親とは繋がってますわね」
「不思議だよなぁ」
う~ん?と、お兄様と一緒に首をひねる事になった。

「ま、良いや。僕とディが家族って事に変わりないから。
くれぐれもディは、自分の能力を人に知られないこと。
アンやセバス、ギャリクソンにもだ。
使用人に知られたら、もしかすると、領地の侯爵に伝わる可能性もある。
僕達、子供だろう?
大人に守ってもらうのが普通なのさ。
だから、判断を仰ぐってなった時、一応、現時点で一番権力があるのは侯爵になっちゃうんだよねぇ。
やっぱり、子供の僕達より、大人の現侯爵に報告しちゃうだろう?
そうなると、あのクズの製造元だ、簡単に王家に媚を売るとか、自分に都合の良い所にディを売るように婚約とか取り付けてくる可能性があ」「絶対にイヤです!!」
「うん、食い気味に否定するよね。僕もヤダ。
だから、こればっかりは、屋敷の者達にも知られないようにした方がいい」
「わかりましたわ!人前では、風魔法のみの訓練ですわね!庭で花を愛でるように、鑑定します」
「もしくは、部屋に花を飾ってもらったりとかね。部屋なら一人だし、色々試せる事はあると思うよ」
「さすがお兄様!!私、頑張りますわ!!」 


お兄様との幸せのために、出来る事からコツコツコツ、ですわ!!
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